「イコハク」 歴史に憩う橿原市博物館
「イコハク」?
行こ博物館
憩う博物館
の略?
この橿原市博物館のチラシには「歴史に憩う橿原市博物館」と書いてあります。なので、おそらくこれを略して「イコハク」でしょう。「行こ」にもかけてあるようにも。
このイコハクは、めでたく開館10周年を迎えたらしく、その記念として、秋季特別展『伊勢の歴史』が開催中とのことでした。
[秋季特別展『伊勢の歴史』 ]
奈良にいながらにして伊勢を知ることができるならもうけ、とばかり、雨雲も切れてきたしするので、さっそく行ってきました。
特別展示室の入口で、ここは奈良県橿原市なのに、なんで三重県の伊勢なの?
と素朴に思いました。
それで展示解説文を読んだり訊いたりしました。その結果は次のとおりです。
[橿原市と伊勢市の共通点]
①伊勢神宮、橿原神宮という「神宮」を擁すること
(「神宮」とは皇室と縁が深い、格式の高い神社の称号)
②橿原市は伊勢街道(江戸時代)でお伊勢さんとつながっている
③天武天皇(藤原京造営着手)は娘・大伯皇女(おおくのひめみこ)を伊勢斎王に向かわせた
(藤原宮跡は、橿原市内の醍醐町にある)
上記に加えて、どうやら両市の間で観光連携もあるようです。そういえば、ロビーに伊勢の観光パンフが置かれていた。
さて、前置きはこのくらいにして、特別展示室に入りましょう。
(フラッシュなしなら写真撮影可)
日本書紀に、「ここは神風の伊勢国、、、大和のそばにある美しい国」と書かれる伊勢。
この「神風の」は、伊勢にかかる枕詞だという。
私もたびたび訪れる伊勢。伊勢国の美しさは、まごうことなき真実だと思う。
[常設展]
むろん常設展もあります。
常設展では、約600基もの古墳が集まって形成された「新沢千塚(にいざわせんづか)古墳群」のコーナーが充実しており、大変興味深い。
新沢千塚古墳は、イコハク隣にあって(この古墳群があるから当地に博物館が設置された?)、現在、古墳公園として整備されている。
新沢千塚古墳の出土品のなかで、特に目をひくのは、なんといっても126号墳副葬品の「ガラス椀」です。
このガラス椀は、遠く西域からはるばる旅してきたものなんだから。
交易路を見ていると、ほお~と感嘆し、奇跡を感じる。
よく割れずに、橿原までと。
これでイコハク特別展の記事は終わりです。
このあと、新沢千塚古墳群の園内を散策しましたので、次回記事で126号墳含め、ご紹介したいと思います。
2024.11.29
投稿11.30
つづく