見出し画像

曽爾高原のススキと即吟15句

ほんとは兵庫県神河町の「砥峰(とのみね)高原」のススキを見に行きたかったのですが、今はわけあって遠出する気分になれず。
それで車走らせて一時間ほどの、奈良県曽爾村の「曽爾(そに)高原」へ行きました。

曽爾高原は、関西随一のススキの名所です。砥峰高原へは行ってないので比較できませんが。


撮影2024.10.21(以下同じ)


はじめに、曽爾高原の概要を、曽爾村観光協会ホームページから引用させていただきます。

「日本300名山の一つ倶留尊山(くろそやま)(標高1038m)。この山から亀の背に似た亀山(標高849m)を結ぶ西麓に広がるのが曽爾高原です。
曽爾高原はススキで一面に覆われた草原で…
(中略)
…秋にはススキの穂が陽射しを浴びて銀色・金色に輝き、毎年たくさんの観光客が訪れます。
また、曽爾高原の中腹には『お亀伝説』が残るお亀池があり、湿原特有の希少な植物を見ることができます。」
(引用:曽爾高原 | 曽爾村観光協会


また、曽爾高原の特徴的な地形と地質について、「くりんとの自然観察ガイド 曽爾高原の謎 」より学ばせていただきます。

「この地域の基盤岩は花崗岩や片麻岩であるが、約1500万年前におこった激しい火山活動によって、一帯は火山灰に埋め尽くされた。
これらの火砕流堆積物が熱と重みによって溶結凝灰岩となるが、激しい火山爆発は何度も起こり、最大400mの厚さの層ができた。
その後、この台地を流れる河川によって凝灰岩は侵食され、現在の曽爾川を中心とした深い谷ができる。」
(くりんとの自然観察ガイド 曽爾高原の謎 より)





では、さっそく十月の曽爾高原を歩いてみましょう。

コースは、駐車場をスタートし、お亀池西から亀山峠へ登り、尾根筋に沿い亀山まで。
そこから下山後、再びお亀池の東を逍遙し、青少年自然の家を経て駐車場に戻る。
時計回りに一周半ほど歩いたことになります。



ここからは写真と俳句で綴ります。
俳句は即吟15句です。修正するかもしれません。


1.火の山の千五百万年後の薄



2.自己愛も老いたればみな糸芒




3.篠(しの)芒漕ぎ分けゆかむ峠道





4.おとうさんおかあさんスキスキすすき




5.地の泥や水面の上の敷波(しきなみ)草




6.一会釈一期一会の袖振草




7.漕ぎ分けいつぽんの芒道行かむ





8.茅葺きの家よ脳裏に穂の芒



9.足下に光り射し込む夕すすき




10.こんな日はひとりがよろし花芒  




11.閉ざされて少年の家芒散る







12.倶留尊(くろそ)山高し高しと芒道





13.鎖場に何を学ぶか露曾草(つゆそぐさ)





14.古(いにしえ)の芒の池に亀の甲




15.ちちははの紫芒色無くも




ススキの見頃にはちょっと早かったみたい。あるいは今夏猛暑の影響が出てるのかな。



・曽爾高原ススキの見頃
曽爾高原の見事なススキヶ原は、三度変化するという。
○10月上旬~10月中旬
 ススキの穂がほどけはじめ綿毛が出てくるが、赤いススキの穂も混在している。また、お亀池などではウメバチソウなども咲いていて山野草も楽しめる。
○10月中旬~11月上旬
 ススキの穂が完全にほどけ、風がなびくと銀色の流れる穂波が美しい。
○11月上旬~11月下旬
 完全に葉も茎も枯れて一面が黄金色になる。写真でよく出るのはこの季節だが、末になると穂が飛び始めまばらになってくる。

(「ナチュラリストのすすめ 吉野・大峰フィールドノート やまとの花手帖」より)


「曽爾高原ファームガーデン」。観光案内所、ビール醸造工場(販売)、地元野菜など。ここで米粉パン買いました


米粉パンはお昼に食べちゃったので、帰りにファ○マの「極旨黒豚まん」(240円)買って、車の中で食べた。旨々。551顔負け。




そんなわけで、冬近いですなあ。。。



おしまい

2024.10.23