居酒屋に行きたい

仕事がしんどいので

欲望が、ただただ頭から溢れるのです。

「居酒屋に行きたい」
「生ビールが飲みたい」
「気持ちよく酔っ払って、今日の疲れを癒したい」

……そんなことを考えながら、自転車を漕いで帰る訳なんですが、二時間残業したので、時刻は早朝寄りの夜中な頃合いで、居酒屋どころかファミレスも開いておりません。

まあ、開いていたとしても、財布の中身や銀行の残高を鑑みて、ため息をつきながら諦めて、コンビニあたりでレンチンで食べられるつまみとPBのビールらしき何かを買って、自宅で呑むことになってしまうのでしょう。

結婚する前なら、そんな時は躊躇なく帰宅途中にある居酒屋に寄って、生ビールを飲みながら、鶏軟骨の唐揚げをつついて、BOOKOFFで購入した文庫本を黙々と読んだりしてました。

ただ黙々とビールと軟骨の唐揚げを口に運びながら読書をし、飽きたらちょいと重めのメニューを頼んで、お腹を満たして店を出る頃には、ストレスも発散できて、明日もクソみたいな仕事にも向き合える心持ちになったわけですよ。

ところが、現在の状況を考えたらね、当時の僕がしていた仕事程度のストレスなんてね、些細なものなんですよ。

肉体的にもホントしんどい（こんなもん、五十代のおっさんがやるもんじゃないし、同僚はみんな二十代〜三十代なんだよねぇ）んだから、今こそ僕には癒しが必要なはずなのです。

だからね、僕は声を大にして言いたい。

今こそ生ビールだろ、と。

昨日は帰り道が少し肌寒かったけど、

今こそ生ビールだろ、と。

もう若くはないから、そんなに沢山は呑めないんだけど、

今こそ生ビールだろ、と。

「おまえ自転車通勤だから呑めないじゃーん」とか言われそうだけど、呑めるなら自転車その辺に放置して帰るから、

今こそ生ビールだろ、と。

「おまえ、小銭しか持ってないじゃーん」って言われても、泣く子も唸るデビットカード支払いで月末の食事を切り詰める覚悟も辞さないので、

今こそ生ビールだろ、と。

……いい加減クドいのでやめますが、それくらい生ビールが飲みたい。

居酒屋に行って、生ビール飲みながら軟骨の唐揚げをつつきたい。

軟骨って言ってもね、最近のメニューでよくある「やげんなんこつ」とかじゃなくて、ちょっと説明に困る方の軟骨（なんだその説明）ね。

とりあえず動画でも観て満足するかと思ったら……、余計に食べたくなってきた。

誰か僕を
居酒屋に連れて行って
生ビールと
鶏軟骨の唐揚げを
ご馳走してください！

…
……
………

悔しいから寝るっ！