懐かしい空間を訪れた

オートパーラー上尾

以前から、かつて日本中にあったにも関わらず今はほぼ残っていない、いわゆる「オートレストラン」的な施設に再度行ってみたいというか、そこにある蕎麦やうどん、ラーメンの自販機で食事をしたいと常々思っていて、それを叶えたいと思っていたんですけど、やっとその思いが叶いました。

親の顔より何度も見た自販機

僕は子供の頃、耳鼻科に通うといいつつゲーセンに居座って大人たちがゲームを楽しむ様子をじっと見つめるヤベェ子供だったので、その側に常にあったこの手の自販機を見かけるととても懐かしくなってしまうんですよね。

ゴトンという音とともに器のシルエットが

コインを入れて、待つこと20秒ほどで、ゴトンという物音とともに、取り出し口の方になにやら丼らしき器のシルエットが確認できると、いつしか僕は30年ほど前にタイムスリップしたような感覚に陥りました。
夜中に目が覚めたら、当時乗っていたユーノスロードスターで深夜のドライブまでに出かけ、その帰りにオートレストランでよく食事をしたっけなぁ……。

味は……、お察し

まあ、美味いもんじゃないですよ。
かろうじて食べられる、というだけ。
言い方は悪いけど、今時のコンビニで売ってるカップラーメンの方が安くて美味いと思う。
でも、僕が求めていたのはそれじゃない。
チープでほとんど衣の部分しかないかき揚げの乗っているだけの、ただ熱々の駄蕎麦をハフハフとうまそうに啜っていた、あの頃の自分を追体験したかっただけなんだと思う。

歳を食って舌は贅沢になり、しかも最近のインスタント食品やラーメン店のラーメンは、本当に上手くなりすぎてしまって、かつての僕が知ったら多分ショックで他界してしまう程度に衝撃を受けること間違いなしなんだけれど、逆にその当時の記憶のみずみずしさは、今の僕には取り戻せないもので、その二つの気持ちと記憶が繋がるための一杯を啜ることができたのは、とても嬉しいことだった。

ただ、残念なのはかつて僕がよく啜っていたラーメンはなかったんだよなぁ……。
次はホットサンドの自販機でコンビーフのやつを食べたいと思う。

懐かしさ満載の店内
残念ながら稼働しているゲーム機はまばらだった

次に顔を出せるのは、いつになるだろうか……?
夜中までやってるらしいから、ぶらりと遊びに来たいと思う。

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ただのいそじ
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