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小4長男はいじめっ子?!アクティブリスニングで解決にたどりつく
赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれている
アクティブリスニングを実践中の畑中です。
昨年小学4年生だった長男は、担任の先生と相性が悪く、学校に行きたがらないことが何回もありました。今回は、そんなときに行ったアクティブリスニングの体験をご紹介します。
アクティブリスニングの基本は、相手の話したいことを聞かせてもらう
「ただいま」と長男が小学校から帰宅しました。
なんとなく様子が変なので、
「今日、学校どうだった?」と学校の様子を聞きたいところですが、
私の知りたいこと・関心のあることを相手に質問して、相手の話すことをコントロールしないのがアクティブリスニングです。
そのため「おかえりなさい」と出迎えてから、しばらく、放って様子を見ていると、長男はソファでごろり。
漫画を読み始め、「何かおやつある?」というので、「棚にあるよ」と伝えました。
長男:「俺、来週から学校行かない。今日、めっちゃ怒られた」
「行かなくていい?」
私:「めっちゃ怒られたんだ。行きたくないんだね」
長男:「行かなくていい?」
私:「○○君にまかせるよ」
長男:「じゃ、行かない。学校に行くと嫌な思いばかりする。あんな嫌な場所、絶対行かない」
私:「そうなんだね」
この時の長男の話は、先生に怒られてどんな気持ちだったかがメインで、何をして先生がそんな怒り方をしたのか、なぜそんな怒られることをしたのか?ということは、よくわかりませんでした。
でも、「あんた、何やったの?」という私の知りたい「怒られた原因」の質問はしないで、長男が話をしている「嫌な思いをした」「学校に行きたくない」という気持ちに寄り添って、ただ話(気持ち)を聞かせてもらうことに集中しました。
夜布団に入ったら、また長男が話し出した
長男:「今日、学校で先生にめっちゃ怒られたから、春休みまでの2週間、俺は不登校になる。あの担任がいる教室に行きたくない」
「先生は、あなたが憎くて怒っているわけではないというけど、憎まれているとしか思えない」
私:「そうなんだね」
長男:「お母さんなら、どうする?学校で先生にめっちゃ怒られても学校に行く?」
私:「うーん、どうだろう?お母さんと○○君は別の人だからね。○○君はどう思う?」
長男:「お母さんの方が長く生きて色々な経験をしているから、教えてほしいんだよね」
私:「そうか、お母さんはそういう経験をした記憶がないんだよね。だから、そういうときにどんなことを思うのかむしろ聞かせてほしいな」
長男:「○○君って知ってる?その子の大切なものに、俺、ふざけて油性ペンで書いちゃってたみたいなんだよね」
私:「そうなんだね」
長男:「2週間くらい前のことだから、あまりよく覚えていないこともあるんだけど、授業中、班に分かれるために席を移動したんだよね。そのとき、俺の消しゴムが折れてしまって消しにくいから、隣の席になった人に、消しゴム貸してっていって、隣の机の上にあった筆箱から、消しゴムを借りたんだ」
「その筆箱の中の小さな時間割表に鉛筆で時間割が書いてあったら、おふざけ半分で、これ油性ペンでなぞっていい?と隣の席の子に聞いたら、いいんじゃない?みたいな感じだったからなぞったんだよね」
「そしたら、その筆箱はその子のじゃないことが後からわかって。実は、筆箱の持ち主はその時間割表を一年生の頃から大切にしていて、毎年書き直して使っていたものだったんだよね。悪いことしてしまったと思って、その時に謝ったんだよね」
「でも、その子は、やっぱり悲しかったみたいで、そのことをお姉ちゃんに話して、お姉ちゃんがお母さんに話して、今日、その話をお母さんが先生に話して、先生から俺が、「その筆箱の持ち主のお母さんから、『俺ってどういう子なんですか?うちの子いじめられているんじゃないですか?』って、 問い合わせがあったということで、中休みにずっと怒られてた」
私:「そうだったんだ。先生にはそのこと話をしたの?」
長男:「言うわけないだろ。実際に、ふざけて、大切な時間割表に油性ペンで書いてしまったのは、悪いことだし。こんな話をしたって、どうせ言い訳って言われるし、人の筆箱を勝手にあけちゃダメでしょ、とか言われるだけだし」
「筆箱の持ち主の大切な時間割の文字を油性ペンでなぞって、悲しませたのは事実だし。そこに至るまでにどんなやりとりがあってそうなったのかは、彼はわかってないし」
「あのくそばばぁ(担任の先生)のせいで、俺、自殺したいと思ったよ。いなくなりたいって。こんな怒られて、こんな嫌な思いするんだったら、消えたいって思ったよ」
私:「そうだったんだね。嫌だったね」
長男:「ほんとに嫌だった。中休みの次の授業も、ずっと俺教室の後ろにいた」
私:「そうだったんだね」
長男:「もう、本当に嫌だった。憎まれているとしか思わないし、あんなところ絶対行かない」
私:「そうだったんだね」
長男:「この一年間、挨拶の声が小さくてはずかしがりやね、とか言ってきたり、恥ずかしいから小さい声でいっているわけではなく挨拶したくないから最低限の声でいっているだけなのに、決めつけて、とにかく色々言われ続けた」
「細かいことでめちゃくちゃ怒ってきたり、嫌なことはまだまだ話しきれないくらいある。けど、今回のことで話したいことは話せた。お母さん、ちゃんとお話し聞いてくれてありがとう。もう眠たくなってきたから、眠るね」
私:「お話し聞かせてくれて、ありがとう」
「お休みなさい」
聞き出さなくても、安心すれば話し出す
「何があったの?」「なんで怒られたの?」「なんでそんなことしたの?」なんて、聞き出さなくても、こちらがリラックスしてアクテイブリスニングしていれば、子どもは勝手に話し出すことというのをまた経験しました。
子どもの話を評価せず、
子どもが話していることをただ聞かせてもらう、
どうすればよかったというアドバイスも必要ない、
励ましも必要ない、
徹底したアクテイブリスニングが励ましになり、
どうすればよかったのか、何がいけなかったのか、
どうしたいのかを子ども自身が自分で考え、行動できるようになる。
アクティブリスニングを実践するようになって、「大丈夫」と私が子どもを信じて、待てることが増えたのも、親としての大きな変化です。
結局、学校に行ったのか?
この事件があったのは、金曜日。
土日休んで、どうするのかな?と見守っていたら、月曜日の朝になっても、「やっぱり、今日は休む」というので、「そうしたいんだね」ということで休むことになりました。
学校にお休みの連絡を入れ、
先生から「金曜日のことが原因ですか?」と聞かれ、「本人がきちんとお母さんにお話しできたのですね」とのこと。
「明日は、待っていると伝えてください」と先生がおっしゃっていたので、長男に伝えました。
翌日の火曜日。
どうするかな?と見守っていたら、
「勉強、遅れたくないし、今日は、学校に行く」ということで、登校していきました。
アクティブリスニングして、見守る私の日々が続きます。
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