心理学の知見:アイディアを出せば出すほど創造性が高まることを人は知らない
アイディアを出すとき、いつ、いいアイディアが出るでしょうか?
出し始めか、もしくは、その後煮詰まった時か。
僕たちは、時間が経てばたつほど、創造性は下がると思い込んでいるようです。
実際は、その逆で、時間が経ち煮詰まるほど、いいアイディアが出るのです。
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コーネル大学のルーカスらは、私たちが創造性に対してもっている勘違いについて調べた。
成人121人に慈善団体の寄付金をのばすための方法についてアイディアを5分出してもらった。その際、1分おきに、どれくらい創造性が変化するかと尋ねると、おしなべてみな、時間が経つにつれて、創造性が下がると答えた。
ところが、みなが出したアイディアの創造性を第三者に評価してもらったところ、むしろ時間が経つにつれて創造性が上がっていた。時間を5分から20分や5日間とのばして試しても、同じ結果が得られた。#大いなる勘違いですね
なぜ、このような勘違いが起きるのかを調べたところ、時間が経つと、だんだんとアイディアが出しにくくなり、生産性が落ちてくる。この生産性の低下を創造性の低下と勘違いしてしまうことが分かった。#なるほど
また、時間が経つと創造性が落ちる勘違いをしていると、アイディア出しを途中でやめやすくなり、仕事の創造性が下がることが分かった。#これは避けたい...
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煮詰まったその時こそ、最高のアイディアが生まれると言えます。
したがって、この研究グループのアドバイスはこうです。
時間がたつほど創造性が落ちる勘違いを捨て、むしろ高まるという考えを採用すべし。
たしかに、そう思っていた方が、粘って考えるインセンティブが湧きますよね。
Lucas, B. J., & Nordgren, L. F. (2020). The creative cliff illusion. Proceedings of the National Academy of Sciences, 117(33), 19830-19836.
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