研究と著作権:SNSやブログ、学会で困らないために
元々は大学院の授業レポートでまとめた内容ですが、折角なので弁護士に相談して公開できる内容にしました。ただ、常に明瞭に線引きがあるわけではありません。個々の規約や倫理的側面、「常識的なこと」に十分に配慮ください。著作権の領域は実際の当てはめも非常に難しいため、法律家でも判断が分かれることはよくあるとのことでした。
※内容に誤りがある場合、https://twitter.com/GtoDrまで連絡をいただけたら嬉しいです。また口語ベースであるため厳密な表現に関しては専門家と相談ください。
1. 著作権の基本事項
基本的な知識を身につけるのには、子ども向けサイトですがよくまとまっているので一読をお勧めします。僕は「これで子ども向け…?」となりました。また、文化庁も色々な資料を提供しています。
日本内科学会も指針を出しており、特に学会発表に関してはQ&A形式で簡潔にまとまっていて参考になるので是非目を通してください。と言うか、特に医者は誰もが一度は学会で発表すると思うので絶対読んだ方がいいです。
1-1. 著作権と著作者人格権
著作権は、著作権(財産権)と著作者人格権の二つに分けられます。正確には放映・演奏に関係する著作隣接権もあるのですが、研究者がこれに関与することはあまりないので割愛します。
・狭義の著作権(財産権):一般に言う『著作権』、いわば物理的著作権
・著作者人格権:魂までは売らないよという、いわば著作者の精神的著作権
著作権(財産権)は他人に譲渡できますが、著作者人格権は譲渡不可能です
1-2. 著作者人格権の同一性保持権
著作者人格権には公表権・氏名表示権・同一性保持権があり、このうち特に重要なのが同一性保持権です。これは『元の作品を尊重して欲しい』の表れです。
例えば、著作権(財産権)譲渡先の人が作者の意に反するような形で改変した場合、作者は著作者人格権の侵害で訴えることができます。書いた論文が意に反する使われ方をした場合も同様です。
著作者人格権は魂なので他人に譲渡することはできませんが、『著作者人格権を行使しない』という契約は可能です。こうなると、後で意にそぐわない内容になっても権利行使ができなくなります。
1-3. 論文などの著作権はいつ発生するか?
著作権は自分が原稿を書いた時点で自然に付与されるため、行政庁への登録や©️マークなどは不要です。逆に、他者の著作物を用いる場合、©️マークや後述するクリエイティブ・コモンズライセンスの表記がなくても著作権法を守る必要があります。
まず、知的活動による創作物には知的財産権が発生し、そのうち文化的創造物(文章や音楽・絵画)を保護するのが著作権です。
ただし、「データ」そのものには著作権がありません。データや客観的な事実は創造物として認められないからです(データベースになるとちょっとややこしい…)。他に著作権に当たらないものとして、事実の報道、判決、アイデアなどがあります。余談ですが、アイデアは学会などで公表したら特許申請が難しくなります(産業財産権は申請が必要)。
著作権保護される気をつけたい媒体として、
・新聞や雑誌の記事
・個人のSNSやブログ、解説記事
があります。ちなみに「単語」に著作権は発生しません。
論文の場合、著作権は共著者全員が共同保有します。論文投稿の際は責任著者がその譲渡を含めて代理で出版社とやり取りをしているというわけです。
1-4. 著作権における翻案権
著作権の中にも様々な権利があるのですが(複製権、頒布権、展示権…)、特に問題になるのが翻案権です。英語論文の翻訳・要約に関わる権利になります。翻案権により、著作権者の許可なく勝手に要約・翻訳することは禁じられています。
またブログやSNSでよく見ますが、内容を印象付けるために漫画の一コマのセリフを変えるのも不可で、翻案権に引っ掛かります。漫画の一コマを引用したい場合、下記サイトからルールを守ることで引用できます。
SNSではあるあるなのですが、漫画のセリフの改変でバズったツイートでキャラのイメージが変わるなどの場合は、そもそもセリフ改変による翻案権の侵害や著作者人格権の侵害で訴えられても文句は言えません。
1-5. 著作権侵害は親告罪
著作権侵害は親告罪であり、第三者が通報や告発はできますがそれだけでは起訴されません(※修正)。多くの論文著者は自分の研究を知って欲しいし、科学コミュニティでの批評を好意的に捉えるので、誰かがブログを書いていてありがたいと思うことはあっても、訴えようとする人はあまりいないでしょう。
著作権者が「自分の著作物が広まっているから、それならいい」あるいは「いちいち対応してられない」と考えて、告訴はしないという選択をとることはありますが、そのことと犯罪の成否は別です。また、「この人は著作権を無視するような、コンプライアンスの意識が乏しい人なんだな」とその人への信頼が落ちます。
違法に論文や漫画をアップロードしているサイトからダウンロードした場合、第三者からの通報で告訴できるのか?という問いに関しては、第三者通報がなされた場合でも、被害者本人が告訴しなければ公訴提起されません。
2. 臨床研究に関する著作権に関してまとめた事
Q1. 他人の著作物を使うルール
研究において著作物を扱う場合にまず考えるべき事は引用できるかどうかです。著作権者の許可なく著作物用いることが可能な例外事項、その一つが引用です。後述しますが、自分の研究はあくまで自分の意見が主体なので、引用で扱えることがほとんどです。
一方、商用や個人のブログ/note、SNSでの発信など当該論文がコンテンツの種になる場合、著作権者が誰であり、どのようなルールやクリエイティブ・コモンズが提示されているかを確認した上で用いるのが良いでしょう。
オープンジャーナルなら勝手に使っていい、公開されていない学会誌は一切使ってはいけない、など勝手な意見がありますが、ルールは法律の上で著作権者が決めるものです。
例えば「いらすとや」のイラストは好き勝手使っていいと思われがちですが、著作権は放棄していないのでそうではありません。「素材自体をコンテンツ・商品として再配布・販売は不可」・「21点以上は有償対応」などルールがあります。
ただ毎回著作権者に許可を求めていたのではパンクしますから、
「当社の論文を使いたい場合のルールはwebsiteに書いておくよ」
「クリエイティブ・コモンズライセンスを出してるから、それに従えば自由だよ」という表記で簡略化しているわけです。また、海外の医学誌では、Rightslinkというシステムを用いて、著作物を扱う場合の手続きを簡単にしています
Q2. 引用なら好きに使っていいのか?
引用に関する著作権法32条は強行規定(当事者の合意では排斥できない絶対的な規定)であるため、仮に「無断引用禁止」と表記されていたとしても、引用のルールにさえ従えばどのような著作物であっても問題なく利用可能です。ちなみに引用は無断で行うものなので「無断引用禁止」は意味のわからない言葉です(多分無断転載禁止との勘違い)。
引用に際しては下記がまず条件です(法第32条第1項)。
① 公表されている著作物である(出版された論文など)
② 公正な慣行に合致する(ルールに従って引用すること。例は後述)
③ 報道、批評、研究等のための正当な範囲内である
条件を全て満たした上で、
① 引用する必然性があること(必然性)
② 引用部分と自著部分が明確に分けられていること(明瞭区別性)
③ 主従関係が明確であること、すなわち自身の著作物が「主」かつ引用対象著作物が「従」であること(附従性)
④ 引用部分を改変していないこと、ただし翻訳は可能(下記参照)
⑤ 引用元の明示
が必要になります。当たり前ですが普通に論文を書く分には全く問題ありません。
ただ、引用部分の改変に関しては、最近では原文の一部を細分化して利用するより、一部を要約しながら原文の趣旨をまとめた要約の方が妥当である場合が多いという理由で、要約引用も著作権法32条の「引用」に含むとするのが現在の通説です(東京地裁平成10年10月30日「血液型と性格の社会史事件」も同旨)。
また、引用の際に英語原文をそのまま引用したのでは伝わりにくいため、引用の際は翻訳が認められています。この場合は、「筆者翻訳」など明記し、必ず原文の内容に即した翻訳である必要があります。
Q3. 論文のクリエイティブ・コモンズ(CC)とは?©️マークとは違う?
CCライセンスとは作者が「条件を守れば私の作品を自由に使って構いません」と著作権の意思表示をするための可視化ツールです。オープンアクセス誌で、これを選べと言われて困ったことがある人もいるのではないでしょうか。引用など著作権法例外には該当しないけど、コンテンツとして用いたい場合に確認する内容になります。
まず著作権には「著作権を完全に持つ」と「著作権を完全に放棄する」の二つがあり、前者が©️マークやAll rights reservedで表され、後者が「パブリックドメイン(PD)」と呼ばれるものです。
この中間、「著作権は放棄したくないけど、ある程度なら許容するので使ってもらいたい」という時に用いられるのがCCです。最後に4.0とついているのは2013年以降の最新基準で、国際基準バージョンです。
CCについてくるマークの意味をジャ⚫️アン風にいうと、
BY:俺のものだと明らかにしろ
NC:勝手に商用利用するな(Non-commercial)
ND:勝手に変えるな(No Derivative Works)
SA:俺の物で何かを作ったなら、その著作権は俺のルールに従え(Share Alike)
組み合わせが多く混乱するかもしれませんが、実は下記ルールにより、組み合わせは6種類しかありません。
・ルール①:著作権者が絶対なので、「誰が著作権者か」を表すBYは絶対に付く
・ルール②:相反する「改変するな」と「二次的に作ったなら俺のルールに従え」のNDとSAは同時に付かない。
論文で困ったら下記のパターンで考えてください。これは作者の意思であり、自己判断です。どれが良いとかではありませんが、雑誌は基本的にCC-BYのみを勧めています。
・そのままで使って欲しいしお金稼ぎに使って欲しくない→CC BY NC ND
・改変してもいいけどお金稼ぎには使って欲しくない→CC BY NC
・著作権者さえ明記すれば改変・商用、自由にどうぞ→CC BY
もう少し知りたい方は下記にぜひ目を通してください。
オープンアクセスへのクリエイティブ・コモンズ・ ライセンス適用の意義と留意点
Q4. 論文の著作権って誰のもの?
本来は著者に所属するはずが、いつの間にか出版社になっていますよね。これは「その雑誌で出版してもらう代わりに、著作権もしくは利用権をその出版社に渡すから」です。そしてこの条件は出版社毎に違い複雑です。
オープンアクセス誌の場合は基本的に著者に著作権が保有されたままで、クリエイティブ・コモンズに従うのが一般的です。ただし、学会誌のオープンアクセスオプションの場合は、出版社によって違うことがあるので気をつけてください。
無料で全部読めるからといって、自由に使っていいわけではありません。
雑誌A:完全に著作権を譲渡の契約 → 著者は出版社の許可なく利用できない。
雑誌B:論文の利用・認可の契約 → 著作権は著者にあるが、勝手には使えない
雑誌C:著作権は要らないが、独占出版の契約 → 著者は自由に使えるが、出版は雑誌Cのみ
つまり論文を利用したい場合、学会誌だから・オープンアクセスだから、という議論の前に、著作権者が誰で、その利用範囲がどこまでか?の2点を常にチェックする必要があるということです。
また、多くの出版社は「論文の著者のみ、ある程度自由に使っていい」というルールを設定していますので、自分の論文に関しては確認してから用いてください。
(参考資料)著作権と出版前の発表の制限. AMED https://www.amed.go.jp/content/000048639.pdf
Q5. オープンアクセスなら自由に使っていい?
ここでようやく上記のクリエイティブ・コモンズの話になります。著者が著作権を持っているので、CCライセンスでどこまで著者の許諾なしで行っていいかを示していることになります。この際、図表とかの転載に関してはCC BY NDだと変更不可、すなわち元の図をいじらずそのまま掲載する必要があるので注意が必要です。
またCC-BY-NCだとnon-commercialなので、商用ブログなどで用いることができません。
CCライセンスがCC-BYのみであれば、ブログなどで用いたり図表をそのまま用いるのも問題ありませんが(著作権者は明示する)、著作者人格権は保持されるため著者や内容を侮辱するような発言はしてはいけません。
Q6. 論文の内容をまとめたのでブログで発表したい
ここが一番問題になるところでしょう。
CC BYの論文なら問題は比較的少ないですが、学会誌のようにクリエイティブ・コモンズで示されていない場合、大事なのは①要約かどうかと、②引用かどうか、です。
①要約かどうか
まず、内容の要約のみは翻案権の侵害になりえます。従って毎週要約を投稿します!というのは論文によっては著作権侵害になります。
一方、読んだ上での自分の感想や解説であれば問題ありません(すなわち、文章を用いるのではなく、内容・データを踏まえた上での自分の主張)。この場合、著作権保護されている文章や図表の使用には気をつけましょう。
②引用かどうか
主従関係が難しいのですが、そのブログ記事が「あくまで自分の意見が主である」場合、論文の表現や図を用いるのは引用と見做されます。その場合、適切な引用が必要です。
許容される要約引用の「程度」は一概には言えませんが、筆者がブログ等で主張したい見解との関係で、必要といえる範囲であれば問題ありません。主従関係は、分量及び内容を総合的に判断されます。逆に引用部分の分量が相対的に少ない場合でも、本文の内容が引用部分と密接に関係してなければ、正当な引用とはみなされません(要は関係のない画像を差し込まない)。また、引用部分の分量が多くても、それが筆者の主張したい内容との関係で必要な範囲の引用であれば、「正当な範囲」と評価されます。
図中の数字を用いて解釈することも可能です。ただし、図中の数字を用いる場合は、当該数字は引用である旨を明記した上で、自らの考察を展開する必要があります。この辺りは、著作権法上セーフであるかどうかの話と、学会上あるいは研究者の社会通念上不適切であるかどうかの話も関係します。
以上をまとめると、ブログで論文解説したいなら
・CC BYなど利用が許可されているものを選び、出典元を明示するのが問題が起きにくい
・自分の言葉での意見や感想、解説を主とし、論文の内容は引用とする(ただし、論文の要約や引用がほとんどで、そこに一言だけ自分の感想を入れるような記事は公正な慣習とは言えない)
・著作権保護されている図表は用いないか、都度引用する
・引用する場合はルールに従って明記する(上記の条件参照)
Q7. SNSで論文の内容をツイートしたい
ある論文について単に紹介する場合には、例えば、「●●をテーマにした以下の論文が発表されました。個人的に・・・・であると感じました。興味のある方は、是非一読してはいかがでしょうか。」などと記載し、その下に著者名、論文タイトル等、必要に応じてリンクを明記するという方法が一番無難です。
僕は「〇〇からこんな論文が出てましたね。興味深い内容でした」くらいの感じで書いていますが、もっと詳細に書く場合は(著作権のルール上は)引用として扱う方が良いです。書いてあることを要約するとバズったりするんですけどね…純粋に著作権法に照らし合わせるとアウトなことが多いのかもしれません。
内容の詳細が入る場合は、できるだけ引用部分を明記するか(ツイートのリプライ欄含む)、そもそも雑誌が公式にツイートしているので、それをリツイートするのが良いでしょう。
(追記)正直指示的抄録の範囲と考えられるような内容であれば、紹介するのは慣行の範囲なのかなと思います。
Q8. 身内のジャーナルクラブなら自由に使って問題ない?
著作権法的には不可です。私的利用の範囲や教育目的にも該当しません。従って個人間・友人間でも著作権保護されている論文のコピーの融通は不可です。
私的利用に関する著作権法30条は、「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」での使用を許容していますが、論文を単なる「勉強グループ」の間で共有する行為は、私的利用の範囲を超え、著作権侵害となります。このような共有は日常しばしば行われていますが、事実上、著作権者が捕捉できないだけであり、基本的には著作権者が知れば許容しないものでしょう(著作権者「売り物なんだから、一人一人買ってくれ!」)。
ただし、その例外として、
・図書館でのコピー
・自分が著者である場合
は学術目的でのコピー配布が許されています(出版社のポリシーを確認すること)。
また、ジャーナルクラブの内容に図表を用いることがあると思いますが、その場合は毎回適切な引用をつける必要があります。これは面倒でも毎回必要です。例えば一枚の図だけ違う論文からの引用があった場合、読者には分かりませんよね。
勉強会スライド公開サービスやジャーナルクラブを公開しているところがあると思いますが、これらは自分の意見や解説が主となるので、図表などには毎回適切に引用をつけましょう。
Q9. 出版論文の図表は事実だから勝手に使っていい?
図表もデータの一部だし事実だから勝手に使っていいのでは?と思うかもしれませんが、雑誌の図表はデザイン性を伴うものであれば当然著作物ですし、そうでなくとも「素材の選択又は配列によって創作性を有するもの」として編集著作物に該当する可能性があるので、勝手に使うことは控えるべきです。
NEJMやJAMAなどは独自デザインに図表を作り替えますから、そう考えると著作権保護されている図表というのが分かりやすいかもしれません。
データを元に一から作り直した図表は作図であり、作り直した人に著作権があります。とは言え、見せ方を過剰にして元の論文の意図と違うものを作り出したりしては、今度は倫理的・科学的問題になるのと著作者人格権に引っかかるので注意が必要です。元の図表の色を変えたり一部を切り取ったりするのは改変にあたり、著作権法に引っかかると考えられます。
同様に、元の図表のデザインに創作性が認められる場合で、かつ、作り直した図表のデザインが元の図表のデザインに依拠しており、元の図表の本質的な特徴を直接感得することができる場合(要するに、第三者が客観的に見たときに、「これは元の図表のデザインの特徴が現れている」と感じられる場合)には、翻案権の侵害になり得ます。
Q10. 論文がアクセプトされたのでSNSで内容をいち早く報告したい!
論文が投稿されてから、あるいはアクセプトされてから出版されるまでの間に論文の内容を公開してはいけません(embargo、公開差し止めと言います)。
なぜなら、論文の全文が読めないのに研究結果が公開されると、誰もその情報の真正性を検証できず、誤った情報が流布しかねない、からです。
私見ですが、タイトルだけでも推察できるので、アクセプト!などの報告時に雑誌名やタイトルを入れるのは避けるべきと思います。例えば「薬剤Xが肺がんに効果的であった」という論文がアクセプトされました!とSNSに書いてその会社の株価が上がるとか、あるいは質問が来た場合に対応できないように思います。
慣習的なものだったり、よく見かける行為が多分に含まれていると思いますが、この時代だからこそ著作権をちゃんと学ぶのは大事だと本記事を書いて実感しました。とはいえ全てを守り続けるのはかなり意識しないと難しいです。特に情報発信をしている場合は。
極論を言えば、自分の意見を言っているだけならいいのですが、他者の褌で相撲を取ったり、バズらせたりしようとすると引っかかるというところはあるでしょう。
記事を書く中で僕も反省するところが多々ありましたが、著作権者にもwinなんだからいいじゃん、とはならないよう、ルールの範囲で情報を扱うことを目指したいと思います。