問いを深めるということ
答えのない社会で、答えを見つけていく。
「答え(解決策)を見つけること」が主であり「考える」ことは従であると信じていきてきたが、最近はその思い込みを変えるように努力をしている。
学校教育でも、大学でも、スポーツでも、経営でも。
「答え(解決策)」を出すことでしか前進・成長できないといった、無意識な「アウトプット思考」が自分に根付いていた。もちろん、どんなに優れたアイデアでも解決策でも、世に出されなければ価値を生まないという意味ではアウトプットをすることが成果に直結することには変わりない。
そこで、大切なのは「良質な問い」と「深まった問い」だと気づいた。
優れた解決策を導くためには、問いを立てるところから向き合う必要がある。雑多な問いではなく、様々な洞察を抽出し誰もが思いもしない、簡単には解決できないようなワクワクするような問いを立てることで、自分や仲間を巻き込んでいく。
その過程で問いとじっくり向き合いながら、その問いを深め、咀嚼していき、その都度解決策を考える。
出た解決策を見て、「あ、この考えじゃだめだ」とまた問いと向き合い、解決策を出す。この往復を繰り返しながら、問いをゆっくり味わい深めていく。
問いと向き合い続け深めていくと、問いが浮かんだ当初の解決策が浅慮で、取るに足らない解決策だと感じることができる。
この「深まった問い」を幾つか持ち歩き常に向き合っていると、色々な解決策やすべきことがポツポツ出てくる。その解決策が本当に優れたものか考え、また問いと向き合う。
この繰り返しをすることで、自分自身の考えが精緻化され、思いつかなかった解決策が出てくるようになるということに自覚的になった今日この頃でした。