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WordPressが定めているGPL100%はなんでもありではない
WordPressはGPLというライセンスで配布されており、GPLとは改変または改変無しでコピー、有償・無償で再配布することが可能なライセンスです。
WordPressはこうした自由なライセンスの元、発展してきたCMSだと思いますが、同じくGPL100%で配布している有料テーマはいかがでしょうか。
実はTwitterでGPL100%の有料テーマ Snow Monkey を販売しているキタジマさんからこのような言及がありました。
そのとおりです。ただ、再配布が当たり前になると当然ながら僕の売上は下がるのでサポートができなくなるのと、商標権は持ってるので Snow Monkey としてそのまま再配布・販売されるとどうなのかなというのはあります。 https://t.co/ltl8jUkJHu
— キタジマタカシ🐒Snow Monkey 開発者 (@inc2734) May 9, 2021
GPLの規約上は有料テーマを無償で再配布することも可能になってしまい、その売上で生計を立てているテーマ制作者にとっては、無償の再配布は嬉しいことではありません。
著作権であるGPLは、商標権の侵害を止めることはできない
こちらは2014年に公開されたWordPress Tavernのブログ記事で、タイトルは「GPLライセンスは登録商標を侵害する自由を提供していない」(DeepLにて翻訳)です。
要約するとタイトル通り、著作権法の管轄であるGPLに、商標権の管轄である商標権侵害を止めることはできないということが書いてあります。
つまりGPL100%だとしても、商標権を持つテーマの場合、無償再配布をしてもいいとはならない可能性があります。
※著作権と商標の違いについての記事
https://sarafhawkins.com/difference-copyright-vs-trademark-need-know/
「なんでもあり」ではない
私は弁護士ではありませんので、この投稿は法的なアドバイスとして受け取られるべきではありません。著作権法や商標法は複雑で解読が難しいため、ご自身で調査を行い、適切な人に連絡して法的なアドバイスを受けてください。
原文でもありますが、私も弁護士ではないので法的なアドバイスとしてこの内容を書いているわけではありません。
キタジマさんは下記のTweetで締められています。
僕は WordPress もその文化も好きなので、別にこれでどうこうしてやろうという気はないんですけど、僕もこれで生活している以上は自分の権利も大事です。メリデメ考えてほしいなとは思いますし、一緒に協力してできる方法がいくらでもあると思いますけどね。
— キタジマタカシ🐒Snow Monkey 開発者 (@inc2734) May 9, 2021
同じWordPressのコミュニティに属しているものとして、お互い敬意を持ってプロジェクトに関わっていきたいと思います。
最後に
先に記していますが、私自身は法律家ではありません。
しかしながら弊社の代表は弁理士で、著作権と商標権の専門家です。
今回のような内容でお困りの開発者様、弊社までご相談ください笑