オルガンから学ぶ倍音の話【Part4】
【Part3】からの続き
非整数倍音まであるんですか!
まあコレは仕方ないです。この世に存在するものが
全て均等な素材や質量で創られてる訳ではないので
ほとんどの物体は叩けば非整数倍音で鳴りますし
世の中は非整数倍音で溢れています。音程がよくわからない生活音。
歩く足音、ドアをバタンと閉める音、自動車のエンジンの音などですね。
むしろ弦楽器や管楽器は可能な限り整数倍音だけをより多く鳴らせる様に
特別に設計された物なのです。
ところが楽器でも被整数倍音を鳴らすのが役割の楽器があります。
太鼓やシンバルのようなパーカッション類です。
もちろんマリンバのような音程感が明確にあるものもありますし
ティンパニはある程度音程感がありますが
スネアや大太鼓やシンバルは音程に聞き取りは困難です。
コレは意図的に大量の非整数倍音が鳴るよう設計されているからですが
音程感が希薄だからこそ曲の調性を選ばずに
拍を強調できるメリットがあります。
長編になってきたので次回はまとめに入りたいと思います。
倍音を知る事や意識する事が楽器の演奏上に何の役に立つの?
基音以上に整数倍音をふんだんに含んでいる弦楽器の目線から
考えたいと思います。
【Part5】に続く