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ボウイングを科学する 前編 #静止摩擦係数と動摩擦係数の話

私が参加しているヴァイオリンのオンラインサロン
あやか先生のヴァイオリンラボにて
ボウイングレッスンが有りましたので参加してきました。
ココで参加メンバー達のボウイングを見ていて
ふと気づいた事が有りました。
ロングトーンを全弓で弾く時に、一定のチカラと速度で運弓しようと
注意しながら弾いているのですが、動きは一定でも
音はむしろ一定ではなくなるという現象です。
むしろ初動は力強く弾いて、発音直後からチカラを抜いたほうが
音は一定になるように聴こえるのです。
あ!そうか!静止摩擦係数と動摩擦係数だ!と物理法則を思い出しました。

物体と物体が接していている時に異なる方向に動く時に摩擦が発生します。
弦と弓毛の関係も同様です。
摩擦には静止摩擦係数と動摩擦係数の2種類があり
物体の動き始めに係る摩擦は静止摩擦係数で数値化出来ます。
動き出した後に継続的に動く場合の摩擦は動摩擦係数で数値化出来ます。
そして必ず 静止摩擦係数 > 動摩擦係数 の関係が成り立ちます。
静止摩擦係数は必ず動摩擦係数より大きくなるのです。
物を動かす時には初動に一番チカラを必要として
動き出した後は必要なチカラは少なくなります。

つまり一定の圧力や速度で運弓すると初動時に必要なパワーは足りず
動き出してからのパワーは強過ぎる事になります。
一定の音を出そうとするならば初動で強めにして
その後は力を抜く必要が有るのです。


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