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奏者を悩ませるクセの強い記譜の話

作曲家さんの楽譜の書き方にはクセみたいなものが有って
そこに伝えたいメッセージが隠れている事もあれば
なんでそうした?みたいなのもあります。

トップ画像のヴィオラ譜はサン=サーンス交響曲第3番オルガン付きですが
なぜかA線上でE♭の音が出てきただけでト音記号表記に切り変わるので
実に弾きにくいのです。ココはハ音記号のままでいいでしょ?
と思っちゃいます。

1stヴァイオリンを弾いていると上に加線が5本以上平気で出てきますが
コレをこのまま加線表記にするか8vaを併記し1オクターブ下げて書くか
ココは好みが分かれるところでしょうけれど
私のように楽譜を階名ではなく指板表として読む人間からすると
加線表記のほうがありがたいです。
8va表記だと1オクターブ下げて譜読みした後に
1オクターブ上げて弾き直す作業が発生するので初見で対応できません。

更に悩ませるのが異名同音の表記法で
同じ音なのに♯表記と♭表記が混在していたり
更にはx表記(ダブルシャープ)や♭♭表記まで出てきたり
まあココには転調を伝える作曲家のメッセージが
込められていたりとか何らかの意図があったりするんでしょうけど
まあかなり読みにくいですよね。

私が今までで一番苦しかったのは十二音技法で書かれた楽譜で
調性の概念がないので調号も無し。
全部臨時記号で処理されていたのには参りました・・・


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