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チェロとボウイングを合わせる話
私は少しだけチェロも弾きます。
ヴァイオリンとヴィオラは延長線で繋がった世界ですが
チェロは別世界です。
運指の法則が違う事もあるのですが、ボウイングがかなり違います。
チェロの特性を知ると納得しますがヴァイオリンやヴィオラで
ffだからダウンで入りたいとか、ppだからアップで入りたいとかの常識が
チェロにとっては常識では有りません。
ヴァイオリンやヴィオラはダウンボウは重力アシストが効きます。
アップボウは重力ブレーキが掛かります。
チェロはダウンだろうがアップだろうが重力方向とは無関係です。
また高音弦だとチェロのダウンボウは前方に押し上げる形になります。
ヴァイオリンやヴィオラのように引き下げる動作ではないので
ダウンボウが強い音に向いているとは限らないのです。
またチェロ弓はヴァイオリンやヴィオラ弓より少し短いです。
ヴィオラはチェロとのユニゾンや合わせが多いのですが
ボウイングを合わせる時にロングのワンボウからの返し位置が
全く同じには出来ません。
チェロパートとヴィオラパートの弓合わせは少し複雑な事情があるのです。
ヴァイオリンしか弾いていなかった時には見えなかった世界でした。