弓と楽器の関係 【Part3】
【Part2】のつづき
弓の性能を決める要素の1つ目は重さです。
だいたいヴァイオリンの弓は55~65gです。60gが標準です。
ヴィオラの弓は長さは同じですがもう少し重く70gが標準です。
軽い弓は操作性に優れ素速く動かすのに向いています。
反面、安定性には欠けますし弓先で圧が抜けやすくなり
暴れやすくなります。弓先で弾いている時の震えの影響が出やすいです。
軽快で速い楽曲に向いていると思います。
重い弓は操作性には劣りますが安定して弓圧が掛かり弓が暴れにくいです。
しっとり歌わせる楽曲に向いているのではないでしょうか。
弓の性能を決める要素の2つ目は重心です。
同じ重さの弓でも重心が弓先に有るか中央に有るか手前に有るかで
全く印象が変わってきます。
弓先に重心が有る弓は実際の重さより重く感じます。
弓元に重心が有る弓は実際の重さより軽く感じます。
コレは重いハンマーを持ってみて
柄を持つかハンマーヘッド側を持つかで
大きく印象が変わるのでスグに体感出来るかと思います。
柄を持つととても重く感じますが大きな力を生み出すことが出来ます。
ハンマーヘッド側を持つと軽く感じますが小さな力しか生み出せません。
弓の重さは同じでも重心の位置によって
操作感と効果はかなり変わってきます。
ただ弓の性能で重さや重心は何が優れているとか劣っているとかではなく
演奏スタイルに合うか合わないか、弾きやすく感じるか弾きにくく感じるか
完全に好みの世界だと思います。
しかし弓の性能には好みの世界ではなく
完全に優越を決める要素があります。
次回は最後の探求に入りたいと思います。
【Part4】に続く
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