エレキヴァイオリンの話
ヴァイオリンにはエレキヴァイオリンとかサイレントヴァイオリンとか
胴体の箱部分が無いものがあります。
普通のヴァイオリンと比べたらビックリする程音が小さいです。
音量は小さいですが音色は予想以上にヴァイオリンです。
ヴァイオリンはネックで音色を創り、箱で音量を創っているんだなと
弾いてみると実感できます。
ヴァイオリンを始めたい人は最初にエレキでも大丈夫なのか?
と悩むと思います。
正直なトコロ、エレキヴァイオリンだけでヴァイオリンを始めるのは
やめておいた方が良いと思います。
音量が小さいので夜中でも気にせず練習できるメリットはありますが
この音量が小さいのが落とし穴でして
大音量でノイズが出てしまう、隣の弦を引っ掛けて鳴ってしまう事に
気付くことが出来ないデメリットがありますし
また楽器を大音量で鳴らす感覚も身につかないからです。
じゃあエレキヴァイオリンはダメなの?と言われるとそんな事もなく
譜読みやフィンガリング、ポジショニングの練習には有効です。
夜だから練習出来ない環境よりも
夜でも気兼ねなく練習出来る環境の方が遥かに良いです。
音量が許す限りは普通のヴァイオリンで練習して
夜はエレキに持ち替える2本両立が良いと思います。
実際私も2本使い分ける事で練習時間を確保できています。
意外にもエレキヴァイオリンの方が良い場面もあります。
それはライブハウスなどでのバンド演奏。
ドラムと一緒に合わせる時は
普通のヴァイオリンでは音量でドラムに太刀打ちできず
ヴァイオリンをマイクで拾うことに鳴るわけですが
マイクにもドラムの音は容赦なく紛れ込んできますので
ドラムに負けないためにマイクで拾っているのに
ドラムの音が入って来るのでマイクの音量を上げられない
というジレンマに陥ります。
私はこの辺りライブハウス弾きではハッキリ割り切るようにしています。
ピアノやアコギとだけで合わせる場合は
生ヴァイオリンをマイクで拾います。
マイクにはaudio-technica PRO35というクリップマイクを
顎当てに付けて使っています。
マイクで狙う位置を探るのも中々奥深いんです。
駒の音を拾うのとf孔の音を拾うのでは全然サウンドが変わってきます。
ドラムやエレキギターがいる場合には迷わずエレキヴァイオリン一択です。
ライブハウスでエレキヴァイオリンを弾く時はRoland JC-120という
ギターアンプを使うことになります。
JC-120の使いこなしはコツが要りますのでコチラの記事をご参照ください。
またエレキヴァイオリンの面白さとしてエフェクトがあります。
私が使っているのはZOOM A1 FOURというエフェクターです。
価格は安いのに高機能。エコーなどだけでなく
一人でカノンのような時差演奏ができたり
3度でハモったり、オクターブユニゾンしたり
オーケストラで弾いているようなサウンドを作ることが出来ます。
エレキヴァイオリンの場合は機械操作で音色を作る部分も技術のウチです。
ここにハマると面白くて抜け出せないですよ。