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ガンジャ先生。5-9

フェリーの行方

フェリーに入れば少し落ち着くと思っていたが。。
フェリー内は白人で溢れかえっていた。
Rihanna - Work ft Drake

□□□

バンコクではいろいろな事が仕事になる。

こう見えても岩屋は小さな会社社長なので、たまに仕事が舞い込む。

ビザの申請は難しくはないが、ビジネスビザやワークパーミットになると、かなり資料が必要になる。

タイの書類は多く、申請間違えや資料の不手際も多い。
それらチェックする仕事、就労ビザの申請に携わる事は只ある。

事前わかれば準備し直せばいいし、また案内を含めて少ない報酬ではない。

今回日本人駐在の変更に携わり就労ビザの申請代行が岩屋の仕事である。もちろんビエンチャンの案内も含めてだ。

ライトバンが休憩の時、岩屋は顧客と話しをしている。

「書類に関せば問題なく行けると思います。どうですか?日本の景気は」

「よくないねえ。12月の派遣切りもそうですが、海外へ資産が流入しています。正直日本は悪いですね。中国が今好景気でいいですが、問題もよく聞きます。バンコクのほうが何倍もマシですね」

「そこまでですか。。タイも落ち着いて来ましたが、優遇などの条件は厳しくなって来ました。政権も軍部なのでまた揉める可能性もあります」

「また機会があれば、ミャンマーなどのお話もお聞かせください。ラオスも見てみたいですし」

「その辺りはお任せください」

前の座敷にはフィリピン人が乗って降り、少し賑やかに騒いでいる。ジャングルの様な森を抜け。
コンクリートで覆われた道を再びバンは走り出した。

仕事は順調に進み明日には終わるだろう。

が、島に向かう子供達の事を心配していた。
それは親が子供に対するものと同じであり。

家族のいない岩屋には。違和感として感じていた。

「ン‥はやめに迎えに行くか」

誰ともなくつぶやき。窓には森が繁っていた。

□□□

フェリー内はバックパックと白人達で埋まっていた。
先に乗っていた外人も含め船内は混雑する。
クーラは聞いているが、列に座り込むほどの人だ。

「ミンナーはぐれないデネ。次間違えて降りないヨウニ」
そう言って水を配りながらプイ先生は気を使ってくれる。

外人に囲まれてる感じで、これはこれで落ち着かない。僕は室外の様子を見ることにした。すみません、すみませんと通路を通りドアを開けトイレへ行く。

船尾のドアを開くと涼し風が流れてくる。

用を足したあと、タツヤらしき人が船尾を上がっていた。
こっそりついて行くと、タツヤは上のベンチに座りタバコに火を付けだした。

「みーちゃった」

「!!何だ匠か。脅かすなよ」

「タバコ吸うんだ。タツヤ。うまいのそれ?」

「何だ吸ったことないの?うまいっていうか。。落ち着く。吸って見る?」

「・・・」
 白い箱を取り出し、グリーンの1本線がついてるそれを進めてくる。
 悪いという気分より、興味というか、落ち着くという表現が気になってた。

僕は初めてタバコを吸う。

「ゲホッ!ゲホッ!まっずー」

「フハハハ、まぁ初めはそうだよな。一気に吸うな。口の中に煙貯めて。。ゆっくり吸うの」

言われるがままに試してみる。
すると自然に煙が肺に舞い込む。

「。。んー何かスースーする」
「これメンソール何だよ。大人になったな匠♪」
「嬉しくないけどな」

そして1本吸い終わるとき少し頭が楽に感じた。
船尾を見るとフェリーは快調飛ばして青の海に白線の後をつけて流れていく。周りは少し落ち着き皆それぞれ好きな事をしていた。

 白人の露出はすごい。水着のまんまでそれぞれタバコ吸ったりゴロゴロしたり。酒のんだり音楽聞いたり。カメラで撮影したり。
大きな体を畳むように寝ていたり。

「なぁタツヤ。こういう旅も悪くないかもね?」
「ん?そうか。確かに旅らしいよな。体大きいけど、欧米人も人間なんだよな」
「何いってんの‥当たり前じゃん」
「なんか実際見ると。。まぁあれはあれでかわいい♪あっちはでかいなオイ」
「。。。胸ばっか見てる」
「いろんな国から来てんだよなぁ〜でもなんで島行くんかな?何かあるの?」
「パーティーがなんとか聞いたけど。知らね」
「ダイビングとは関係ないか。しかしすごい海だなこりゃ。時々グリーンもあるし南国だよな」
「ああ綺麗だよな。空も明るい。。海で死んだらタツヤ任せた」
「あ?そうか泳げないのか、匠くん♪任せとけよ」

島が見えて来たと思えばかなり大きく。
周り込むようにフェリーは埠頭に向かっていく。

その時「いたー男子。日焼けするよ?」
と歩が迎えに来た。
う。なんか気まずい。
ちょうど3本目のタバコを吸い終わったときだ。

「ん?何よ匠?」
「別に。もう着くの?」
「間違えて降りない様にって。次はパンガンってとこで、私達はタオ島だよ?」
「そっか。外の方が風が気持ちいいからいるよ」
「ん。わかった。道具は安心しといて」

そうして歩は、近づいて聞こえるかどうかの声を耳元で、「昨日はゴメンね 。」
そう言ってフロートを降りて戻って行った。

僕はどんな顔をしていたのだろう。


それからフェリーは島に到着。
ほぼ8割以上の大勢の外人が降りていく。
パーティーの会場はこの島みたいだ。
大きな荷物をもち、港は大勢の西洋人で埋まり埠頭はすごい事になってる。。
船内に残っているのは数人になってしまった。
タツヤと室内に戻るか。と船内に戻る。

 さすがに委員長も疲れているのか、ストールを肩からかけて寝ていた。茜も未亜も寝ている。
 まぁ周り外人ばかりだったし、ストレス溜まるわな。

僕も少し寝るか。と空いた椅子に座りゆっくりと眠気がおそい。。船内のエンジン音が遠ざかっていく頃。。

「匠くん。ついたよ!起きて」
タオ島へ到着した。

くそぅ。寝た気が全然しない。。

少しこじんまりとした埠頭について。

僕たちのスキューバダイビングが始まる。

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5章終わります!

今晩6章に入り、舞台はタオ島へ。

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🇹‌🇦‌🇨‌🇹
経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و