初音ミクシンフォニー2022サントリーホール公演の雑感等
7月2日に開催された初音ミクシンフォニー2022サントリーホール公演のレポートを箇条書きで書いていきます。
今回は、昼公演はスペシャルシート、夜公演はP席にいました。
なお、私はプログラムを読んでいなかったため、事前に曲目を知らずに鑑賞していますので、読んでいれば驚かないようなことで一々仰天しておりました……。
※内容はネタバレだらけです。とはいえ、BDも出ませんし、2020の時は横浜や大阪とはまるで違うセットリストでしたので、今回も被ることはない……と思います。
開演前
諸事情により駅からダッシュ。この時期のスーツは流石に暑い。
昼公演の開演ギリギリに来場したところで、auの通信障害でチケットもぎりができず恐慌状態。
他のauユーザーの客も困っていたのか、既に対応カウンターが開設されていたので、相談したら確認の後、紙チケットを即時発券してくれた。おかげで開演1分前に着席成功。神対応の極み、誠にありがとうございました。
オープニング
先日のセカイシンフォニーのPA全開の爆音とは打って変わって耳に優しい音。
昼の『舞台』から夜は『未来序曲(フルver.)』。やはり初音ミクシンフォニーといえば『未来序曲』。(異論は認める)
続いて古参殺しの『タイムリミット』。公式イベントだとかなり久しぶりらしい。
『悪ノ娘』〜『ヴェノマニア公の狂気』
『悪ノ娘』inコンサート(映像抜き)。mothyさんもツイートで仰っているように、何度か演奏された演目ながら年々進化しているのが流石。特にサントリーホール公演はパイプオルガンという超兵器が加わって凄まじい破壊力である。
『悪ノ召使』のラスサビ前のAメロ(「むかしむかしあるところに〜」のところ)の一見して明るい穏やかなピアノの旋律が、処刑の日を迎えたアレンの心境を表現しているように感じられて、胸にグッとくるものがあった。
ヴェノ公こと(ではない)『ヴェノマニア公の狂気』は完全に映画音楽と化していた。自分がもっと聴き込んでいなかったのが悔やまれるほど、カッコいいアレンジだった。
MC〜『それがあなたの幸せとしても』
相変わらずお美しい藤田咲さん。
藤田さんの衣装を見て、セカイシンフォニーでニーゴの声優さんが着ていた衣装と比較して、大人っぽいようで少女感があるとか、ヒラヒラしていて柔らかそうとか妙な事を考えてしまった件について。
さっきぃさんに言われるがままに心を澄まして聴く『それがあなたの幸せとしても』。一身上の都合により、聴くと必ず泣いてしまう一曲ですが、今日も完敗。
小編成コーナー
休憩時間が終わってオーケストラが入場してくるも、弦楽器の人が入ってこないので「あれ?」と思っていたら、栗田博文さんも登壇。そして、始まる小編成コーナー。すごいサプライズである。(※プログラムに書いてある)
まさかのピノキオピーの『神っぽいな』。電子音全開の原曲ですが、吹奏楽編成でここまでそれっぽくなる編曲も神っぽいなと思います。特に木琴の2人が4本マレットでバルログ()している演奏は神っぽいなと思いましたし、それを指揮している栗田博文さんも神っぽいな……いや、神か。(断言)
プロセカ曲の『ショウタイム・ルーラー』。何でこれをこの前のセカイシンフォニーでやらなかったんですかァァァァァ!? やはりワンダショは曲がオーケストラと相性が良くてず類。
『上弦の月』〜『黄泉桜』はバイオリンのソロが染みる……。こういうクラシック曲があるのだと言われても納得してしまいそうなほどのアレンジで聴き入ってしまった。
リンレンメドレー〜『glow』
さっきぃかわいいよさっきぃ。
リンレンメドレーは、2016のように『炉心融解』から始まり、単独コーナー化した悪ノシリーズは抜いて、『ココロ』と続いて、『ロストワンの号哭』に繋がる……と思いきや『テレキャスタービーボーイ』。ロストワンにしてしまったらレン曲がないので、よく考えれば当然だが……。
某クリスタのリスナーにとって、オフボーカル版は親の声より聴いた『テレキャスタービーボーイ』だが、オーケストラアレンジということで、まるでアクション映画のテーマソングのような躍動感があった。
還暦とは思えないダイナミックな動きで指揮をする栗田博文さんだが、『テレキャスタービーボーイ』でも激しい動きだったので、サビでステップで踏むのではないかと不安になった件。(やるわけないけど)
『glow』もオーケストラの演奏でエモさが増していた。最後の音が消えるまでの間が、glowの意味である柔らかな光のようなイメージを醸し出していて感動的だった。
アンコール
アンコールの一曲目はSamfreeさんの『闇色アリス』……だったらしい。1、2度聴いたことがある程度だったので、よくわからなかった。もっと勉強せねば。
『カンタレラ』からの……『サンドリヨン』? それとも『アドレサンス』? 一応、前回のサントリーホール公演では『サンドリヨン』だが……。
アンコールのセトリが公式から公開されていないので、曲名を巡ってカイミク連合と鏡音一家の間で抗争が発生するかもしれない。(ない)
曲名はともかく、パイプオルガンの存在感もあって本当にエレガント。贅沢な時間というのはこういうのを言うのだろうと思えた。
アンコール中の珍事
夜公演で藤田さんがなかなか出てこなかったのはアクシデントだったのだろうか。P席から見ると何度も栗田さんが様子を窺っているのがよく見えた。
ようやく出てきた藤田さんと入れ替わるように栗田さんが出ていこうとするのを見て、「え、栗田さん、おこなの?」と震えた。
しかし、そこは一流のエンターテイナー。栗田さんが出てこないことに藤田さんが不安そうにキョドっているところに、颯爽と戻ってきて会場を沸かせる栗田さん。意趣返しというか、茶目っ気のある遊びなのだと感じた。
終演
昼公演のラストは『メルト』。以前同様、本当に大団円感があった。オーケストラで聴くと、著名なクラシック曲のラストみたいに聴こえるから不思議。
夜公演は『ハジメテノオト』。最後の曲なのに最後ではない、これからも続いていく未来を感じさせてくれる演奏だった。
夜公演の拍手フライングニキは反省していただきたい。覚えている限り昼夜通して唯一の拍手フライングが最後の曲なのは流石に悔やまれる。
正直な話、毎回素晴らしい演奏なので、拍手喝采のスタンディングオベーションなのは毎度の事だが、今回は特に気持ちがこもっていたと思う。みんな、こういうコンサートが聴きたかったんだろうなぁ、と勝手に考えてしみじみとしてしまった。
オーケストラが退場したあとに栗田さんが出てきたのは、初音ミクシンフォニーでは初めてではなかろうか。
投げキッスで栗田博文の女になりつつ無事死亡して終了。(男だけど)
細かい話
藤田咲さんはやっぱりかわいい……同年代とは思えない(白目)
会場内外で結構ドール勢を見かけた。セカイシンフォニーでドールを連れていたのは、観測できる範囲においては私だけだったので、とても嬉しかった。
ドレス等で着飾った方も多数見受けられて、セカイシンフォニーとの客層の差を感じた。
この季節にスーツは死ねる(確信)
汗がヤバい……。
P席について
今回、初めてP席に座ったが、パイプオルガンも含め、奏者の動きがよくわかるので非常に面白かった。ある意味アトラクション。
P席は指揮者の表情や動きがよく見えるのも良い。今までは、栗田さんがダイナミックに躍動しているのはわかっても、正直な話、どういう意味を持った指揮なのかよくわからなかったのだが、今回はそれがよく分かって理解度が深まった。
細かい話は抜きにして、前から見ても、後ろから見ても、栗田さんが格好良いのがよくわかったのが一番の収穫()
P席は音響的には正面の席に劣るので、2公演観るとすれば1回はスペシャルシート、もう1回をP席にするといいのかもしれない。
総括
やはり今回のサントリーホール公演は、求めていた初音ミクシンフォニーの形の一つだった。
初音ミクのイベントとはいえ、突き詰めれば初音ミクの姿が無くとも通用するということを改めて思い知らされた。この点はボカクラも似ているのが興味深い。
このコンサートは、映像がない故に、聴く者がその曲に抱く記憶やイメージが強く思い起こされるので、思い入れが強いほど感動が大きい。つまり予習が大事ということ。
毎度のことながら、東フィルの演奏は神。やはり生音のフルオーケストラは良い。
以上になります。長文失礼しました。
何か共感していただけることがあれば幸いです。
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