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第5回「はじめまして。ソニック・アーキテクトは『音の総合建築家』です。


「・・それで、ソニック・アー、ティスト・・?」

「あの・あ・ ソニック・アーキテクト、です、かね・・」

「あ、・・ 失礼しました、で、そのソニック・アー、キテ、クト?って何をされるんですか?」

という会話を繰り返す日々です。もちろん、

「ソニック・アーキテクトは音の総合建築家です。」

というのが正しいお答えです。

しかし結局のところこれだって比喩表現ですから、分かり難い事に変わりはないですよね。

さて、それでは少し翻って、日本には音に係るどんな職業や規制があるか少し思い浮かべてみて下さいませんか?

音楽家、調律師、PAエンジニア、指揮者、ナレーター、アナウンサー、声優、効果音・音曲制作・・etc。騒音、遮音、防音に関する法規制。交通機関、工場、機械の騒音対策、建築物の遮音性能・・etc。

~~~閑話休題~~~

「帝釈天で産湯を使い。」

毎度毎度、寅さんの口上のように申し上げますが、

音は周波数です。音やサウンドの表現はヒトの「感情」を引き出し、動かし、「記憶」を呼び起こし、「行動」を喚起します。

前回の記事で「音・サウンド・周波数からヒトが感じるポジティブな感情・ネガティブな感情は、年齢、国籍、人種、性別、国、経済格差、宗教、文化で差異がないことが基礎研究の結果証明されている。」ことをお伝えしました。

欧米にはこういった基礎研究を行う研究者がいます。そして、これらの基礎研究を活用して「音を科学的・戦略的・総合的に設計する」のが、多岐にわたる専門分野の知識・経験・知見を持つソニック・アーキテクト。

そして、ソニック・アーキテクト自身も科学者で、音楽理論・音表現・認知行動心理学・統計学などの専門知識を備えています。


さて。

このようにソニック・アーキテクトが持つ知識・経験・知見をお伝えし、音楽・心理学・統計に関する専門家だということをお伝えしても次の質問はきっと、こうではないでしょうか?

「それで、そのスキルを使って具体的に何をするの?別に今の音楽家とか防音の専門家で十分じゃない?」

日本では、音楽家、調律師、PAエンジニア、建築家、指揮者、エンジニアや音響技術者など各々の専門家がそれぞれの分野でお仕事をなさっていますが、まだ「ソニック・アーキテクト」はいません。

なぜでしょうか?そして、ソニック・アーキテクトとは専門知識を使って何をするのでしょうか?なぜソニック・アーキテクトが日本にも必要なのでしょうか。

次号、ソニック・アーキテクトが専門知識を使って何をするのかお話を進めていきたいと考えています。


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