【雑記】成宮すずは星屑カンパネラに到達している

※本記事は星空編12話のネタバレを含みます

2025年初めのメインストーリー追加
星空編1章11~15話では、サニーピースとのライブバトルに大差で負け、三者三様に思い悩むトリエルが描かれた
瑠依はmihoと、優は渚と会話をし、指摘を受けたり、相談をする中で

奥山すみれと話をしたのは、唯一すみれと同い年のアイドル
月のテンペストの最年少、成宮すず

すみれの思いを聞き、声をかけた成宮すずを見て、月のテンペスト頭抱え部に所属している私は頭を抱え大笑いをしながら床を転げ回ったので、なぜそのような感情を抱いたのかを解説しようと思う

奥山すみれが成宮すずに告げた内情はこのようなものだった

最年少らしい

私は奥山すみれについて詳しくないので、彼女の発言について詳細に読み解くことはしない
ただ、要はすみれは「弱い自分はアイドルに向いていないのではないか」と成宮すずに弱音を吐いたのだ

対して、成宮すずはそれに質問を返した

月のテンペストの最年少おるんやけど
月のテンペストのセンターおるんやけど

なんとも大御所みたいな質問ですね。同い年なのに
さて、それに対してすみれはこのように答えた

VENUSプログラムってほんまに

期待通りの答えでした
奥山すみれが連ねる言葉の中に「勝利」や「強さ」は一切含まれていなかった

すみれは、ステージの自分たちと客席のファンとが、パフォーマンスを届けて、声援を届ける、ただそのやり取りが好きだったのだ
VENUSプログラムで上に行くために、BIG4になるために彼女は強くなる必要がある、だから思い悩んでいるけれど
奥山すみれ自身は、全くそのようなことを望んでいなかった

さて、そんな返答を受けた成宮すずはこう返す
そしてこれこそが、BIG4編を経た成宮すずの成長を表す言葉だった

一念

果たして、これが成宮すずに言える言葉だろうか?

まず前提として
成宮すずは長瀬麻奈に心酔し憧れていた
成宮すずが目指すアイドルとは長瀬麻奈であり、成宮すずにとっての素晴らしいアイドルとは長瀬麻奈のことだった
長瀬麻奈を失った成宮すずは、自分が彼女のようになることを思い至り、アイドルを志す
しかし、成宮すずには長瀬麻奈になれるほどの強さがなかった

成宮すずは常に強さを求めていた。成宮すずは常に、少しでも自分が強く見られるように背伸びをして、自分を大きく見せていた
なぜなら、成宮すずがなりたいのは強いアイドルだから
しかし今、成宮すずは奥山すみれにこう言った

「苦しいときでもアイドルが好きで、ファンの人達が好きで続けたいと思ってる。それだけで立派なアイドルです」
「胸を張りなさい! 自信を持ちなさい! 誰がなんと言おうと、奥山すみれは素晴らしいアイドルですわ!」

かつて成宮すずにとっての「立派なアイドル」「素晴らしいアイドル」とは長瀬麻奈のような強いアイドルであったはずだ
しかし、今の成宮すずは既に「立派なアイドル」「素晴らしいアイドル」を再定義し直している
いわく、必要なのはアイドルを好きでいること、ファンの人たちが好きで歌やダンスを届けたいと思うこと

この言葉は、とある曲を彷彿とさせる
成宮すずのソロ曲、星屑カンパネラ

成宮すずは長瀬麻奈/一番星に憧れていた
成宮すずは長瀬麻奈に一念であったから、彼女のことしか目に映っていなかったと言ってもいい
しかし、成宮すずは自分の弱さを知った、自分が一人では響けないことを知った
けれど、同時にこの世界にはたくさんのヒカリで溢れていることも知った

背伸びしなくても届く星が、瞳いっぱいに輝くそれら全部が一番星であることに、成宮すずは気がついたのだ

限界を超えて努力してもサニーピースに勝てなかった自分はアイドルに向いていないのではないか
そう弱音を吐いた奥山すみれに、成宮すずは伝えた

強くある必要はない、ただ、あなたがアイドルを好きでいるのであれば、あなたは立派なアイドルであると

それはまさに、長瀬麻奈をただ目指すのでも、ライブバトルで勝てる強さを追い求めるのでもなく
一人じゃ響けないから、ファンのみんなに応援をもらって、最高のパフォーマンスを届ける、そんな
星屑カンパネラの精神性に至った成宮すずだからこそ言える言葉ではないだろうか

トリエルに焦点が当てられたストーリーではあるが、このように成宮すずの成長がしっかりと描かれたことをとても嬉しく思う

時に、星屑カンパネラヘビーリピーターの瑠璃(♂)


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