ことなぎ初心者ながら「ことなぎって歪じゃね?」って思ったよ、っていう話
「ことなぎ」といえば、アイプラ界隈で知らない人はいない、アイプラ界隈で一二を争うメジャーな組み合わせでしょう
「長瀬琴乃」と「伊吹渚」
星見プロ入所以前から知り合いであるこの二人が、イチャイチャしたりラブラブしたりする様子はアニメ、ゲームストーリーを初めファンアートなどでもよく目にします。
さてさて、タイトルにもある通り、筆者はズバリ『ことなぎにわか』です。
つい最近まで
「はいはい、あの二人仲良いよね。渚なんて琴乃大好きでお嫁さんみたいなムーブかましてるし、琴乃もああ見えて渚のこと大好きだし。てえてえなぁ〜」なんて思ってアイプラオタクをしておりました。
しかし。
ふと、知ったつもりでいた「ことなぎ」というものを改めて見つめ直してみると、これがなかなか味わい深く底知れぬものでして。
最近では頭にハテナマークを浮かべ、「ことなぎ」に思いを馳せる生活を送っています。
と、まだまだ「ことなぎについて深い考察をしている!!」なんて言えない筆者ですが。
ちょっと色々最近気がついたことがありそれを形にしたく思い、今筆をとっている次第です。
なにやら10月14日は『ことなぎの日』というらしいです。
といっても今年(2023年)から始まった取り組みのようですが。
10月14日は伊吹渚の誕生日(8月3日)から72日で、長瀬琴乃の誕生日(12月25日)まで72日。
つまり二人のちょうど中間に当たる日のようです。
というわけでX(旧Twitter)ではたくさんのことなぎフォトやことなぎイラストが散見されているので、気になる方は是非。
と話が逸れてしまいましたが。
つまり何が言いたいかってーと
「ことなぎの日」というイベントに背中を押されて筆者は「ことなぎ」の話を書くことに決めたわけでした。
それでは以下から本編になります。
ここから一席、いえ 二席。
お付き合いよろしくお願いいたします
本日のテーマ1:なぜ「ことなぎ」はこれほどに有名か
冒頭で「ことなぎ」はアイプラ界隈で知らない人はいないくらいメジャーだ、という話をしましたが、具体的にそれはなぜなのでしょうか?
「ことなぎ」という組み合わせがここまで有名になった背景には、2つの事柄が関係していると筆者は考えています。
順に解説していきましょう。
1.IDOLY PRIDEの基点である『星見編』のストーリー上で避けては通れないから
IDOLY PRIDEの基点とは、ズバリ『星見編』またはアニメストーリーと言ってまず間違い無いでしょう
これらはほとんど同様(星見編の方が長めでアニメにないストーリーも多い)ですが、星見編を読むより前にアニメを見た人の方が多いかと思いますので、今回はアニメストーリーを主に話を進めていきます。
アニメの第二話以降の現代時空でまず最初に描かれているのは、長瀬琴乃の焦りと孤立です。
琴乃は麻奈になるためにアイドルを志しているため、グループでアイドルになることを望まず、なかなかメンバーたちと交流を深めようとしません。
一匹狼の長瀬琴乃
そんな状況を変えたのは、新しく事務所に入所してきた少女、伊吹渚でした。
渚は琴乃がメンバーたちに見せていない素顔と本音を彼女に代わって話、雑談中、琴乃が一人自室に戻ってしまった時にはその行動について説明します。
また少し時が進んで8話付近では渚が琴乃を気にかけ部屋を訪れたり、渚に悩みを打ち明けたり。
二人の信頼関係が既に構築されている様子が描かれます。
かなり掻い摘んで話しましたが、これが「ことなぎ」がメジャーである要因の一つです。
どのユニットを推すにせよ、絶対に一度は見ているであろうストーリーで色濃く描かれている組み合わせは印象に残ります。
特に長瀬琴乃はIDOLY PRIDEの主人公(主人公の定義は難しいけど)ですから、推してなくても意識したり目に触れるのが多いというのも理由でしょう。
次に、2つ目の理由に移ります。
2.伊吹渚というキャラクターの個性の中に、長瀬琴乃が内包されている
みなさんは、アイプラでメジャーな組み合わせと言えば何を思い浮かべるでしょう。
「ことなぎ」「しずちさ」「るいゆう」
デュエット曲という観点で見ると「れいめい」「めいすず」「白石姉妹」「れいはる」
その他にも「なぎゆう」「りおあお」「ここあい」「ふらかな」
マイナーどころで行くと「なぎさく」「ことすみ」など、オタクたちによってその組み合わせは今日も無限に開拓され続けています。
さて、そんなたくさんある組み合わせですが。
キャラクターのプロフィールの中に相手の名前が出てくる組み合わせは、一体どれほどあるでしょうか。
実はその数はさほど多くありません。
血縁である白石姉妹を除けば、「ことなぎ」と「るいゆう」くらいでしょうか(漏れがあったらすまない)
渚のプロフィールには、『好き』の項目に「琴乃」『嫌い』の項目に「琴乃を傷つけるもの」と、また『趣味』には「琴乃を支えること」と記載されています。
筆者は「れいめい」すなわち一ノ瀬怜と早坂芽衣の組み合わせを心から愛し日々想いを馳せておりますが、怜のプロフィールにも芽衣のプロフィールにも相手の名前は出てきません。
怜と芽衣はそれぞれが独立した個性を持つキャラクターであり、れいめいとはあくまで、独立したその二人が交わっている物語だからです。
(下げるような言い方をしていますが、れいめいはガチです。れいめいはガチなので、よろしくお願いします)
さて、そんな怜や芽衣と違い、渚はプロフィールに琴乃の名前が登場します。
すなわち、伊吹渚というキャラクターの個性の中に、長瀬琴乃が内包されているということに他なりません。
悪い言い方をすれば、伊吹渚は「琴乃ありき」のキャラクターです。
ただ、東京に来てからはそうでもなくなってきて、徐々に変化していく渚がオタクたちに楽しまれているわけですが、まあそれは置いといて。
これが「ことなぎ」がメジャーな理由その②である
伊吹渚というキャラクターの個性の中に、長瀬琴乃が内包されている
になるわけです。
一ノ瀬怜単体を知ったところで、早坂芽衣やれいめいの情報は少ししかついてきません。逆もまたしかりです。
しかしながら、伊吹渚を知ろうとすれば、かならず「ことなぎ」を知ることになります。
というように
『星見編』『アニメ』と伊吹渚に触れれば、それにくっついている「ことなぎ」を観測することになるため、「ことなぎ」という組み合わせは有名、且つここまでのシェア率を誇っているのだと思います。
(他にも要因は考えられますが、大きくはこれでしょう)
と、ここまででこの記事は半分。
本日はあと1テーマを書いて終わろうと思います。
引き続きよろしくお願いします。
本日のテーマ2:ことなぎは常にすれ違い続ける歪な関係である
伊吹渚が琴乃を愛し、琴乃を支えたいと考えていることは、前テーマでちらと話した通りです。
しかしながら。
渚が琴乃に抱いているのと同じ感情を、琴乃が渚に抱いているかと言われれば、それはそうではないように感じます。
当然二人は仲良しですし共依存なところもあります。しかしながら。
渚は琴乃を支えたいと思っている。
ですが琴乃は渚の将来を考えたり、夢を手伝ったりということをしているようには思えません。
このような書き方をすると、まるで琴乃が薄情者であるかのように感じてしまいますが、決してそうでは無いことをご了承ください。
つまり、長瀬琴乃と伊吹渚は『互いのことを思い合う』というよりも『二人とも琴乃のことを思っている』という方が正しいのです。
琴乃は当然、自分自身のことですから『琴乃のために』
渚は琴乃のことが大切ですから『琴乃のために』
この二人は両者が『琴乃のために』行動しているのです。
これではまだ琴乃の方がただのわがままに見えてしまいがちですが、そうではありません。
琴乃の目指す『琴乃の状態』と渚の思う『琴乃の状態』というのは、どうやら少々違うもののようです。
つまり「ことなぎ」とは『仲が良く、互いに”長瀬琴乃”のために行動しながらも、目指しているものが少々異なっている関係』であり
これはまさしく『歪』と呼んでいいのでは無いでしょうか?
二人がそれぞれ目指している『琴乃の状態』について
単刀直入にいうと
琴乃が目指している琴乃の状態とは『さらに技術を昇華させた未来の琴乃』であり、渚が目指している琴乃の状態とは『焦らず今の自分を認めた琴乃』だと、筆者は考えます。
その根拠となるのが、ストーリーでの言動、そして月ストを始めとした、琴乃と渚の楽曲です。
長瀬琴乃の行動に常に付き纏う思いとは『変わりたい』です。
星見編初期の一匹狼だった琴乃は、とにかく自分は努力をするから自分をトップにして欲しいんだという思いを、三枝さんや牧野(マネージャー)に伝えます。
また東京編の後半では、スリクスに劣る自分月のテンペストについて「今の私達じゃ……ダメ……足りない」と発言しています。
さて、これと似た言葉、みなさん聞き覚えあるでしょうか。
【今のままじゃ足りない】
これは裏と表の1.3番サビの歌詞であり、3番では琴乃が歌っています。
このように、長瀬琴乃は負けないため、勝利するために『変化』を望んでいるという様子が、ストーリーや歌詞から伺えます。
その理由は、長瀬琴乃にとっての敗北は単なる自己責任に留まらないからではないか、とまた小難しいことを筆者は考えておりますが、この記事では触れないことにします。
ともかく、琴乃は『さらに技術を昇華させた未来の琴乃』を目指しているわけです。
対して。
伊吹渚が望んでいる『琴乃の状態』とは琴乃の目指すものとは別のものです。
星見編3章9話、アニメでいうところの8話に当たる話。
川咲さくらという、自分以上に姉の遺した歌を歌うのにふさわしいアイドルの登場に、琴乃は自分がアイドルをする理由がわからなくなります。
そんな彼女に声をかけたのが渚、を初めとする月ストメンバーたち。
自分たちのためにアイドルの頂点を目指そう、というメッセージを琴乃に伝え、琴乃の中での価値観、アイドルに対する向き合い方に変化が起こった回です。
このアニメ8話のED曲の『Daytime Moon』の歌詞であり、まさしくこの回のサブタイトルにもなっている言葉が【君は君のままでいい】です。
また、クリスマスには君との二番には以下の歌詞が登場します。
【それでもいいよ それも君だよ】
さらにその後に
【受け止めるのは笑顔でしょう】と続きます。
さらにさらに、まさしく長瀬琴乃と伊吹渚の楽曲である、君がのぞくレンズの中には【君は君だね 私は私】という歌詞も登場します。
これらのことから読み取れることは。
伊吹渚は、長瀬琴乃に今のままでいいと呼びかけている、ということです。
伊吹渚はもちろん琴乃のことを応援していますが、絶対的に長瀬琴乃の望みが叶って欲しいと思っているわけではありません。
伊吹渚が目指し、望んでいるのは『焦らず今の自分を認めた琴乃』なのです。
これこそが本章のタイトルにある『歪』であり『すれ違い』です。
と、このような言い方をするといけないことのように思いますが。
筆者はそれでいいと思っています(何様)
伊吹渚は長瀬琴乃のことを狂気的なまでに愛していますが、それは長瀬琴乃を絶対的に肯定するものではありません。
あくまでも自分なりの考えを持って琴乃の幸せを望んでいる。
そんな献身の少女です。
君がのぞくレンズによる本説の補完
最後に、本章で語った長瀬琴乃と伊吹渚の望むものが違っている、という説について、先ほども少し話にあげた君がのぞくレンズの歌詞で補完しておきます。
【夢を覗いていたお互いのレンズは見える景色微かに違って】
夢とは『琴乃の状態』でしょう。
それを【覗いていたお互いのレンズ】は『お互いの目に見えているもの』と置きます。
二人が夢見ている、目指している『琴乃の状態』は微かに違う
ということです。
さらに続く歌詞
【それでも君と笑い進めたらいいな】
これは渚のパートです。
文章を考えれば
「見えているものは違うけど」「それでも君と笑い進めたらいいな」言っていることになります。
これこそまさに、渚の夢見る『琴乃の状態』が、『焦らず今の自分を認めた琴乃』であり、別に強くならなくてもいい、強くなる必要はない。
ただ【君と笑い進めたらいいな】と渚は願っているのだと解る歌詞です。
また、琴乃については、1.3番サビ最後の歌詞から目指す『琴乃の状態』を予測できそうです。
【過去 未来 今 素敵に】
この部分は渚と琴乃が交互に歌い、「素敵に」の部分を二人で歌うパートわけになっています。
ではこの歌詞を、琴乃が歌っている部分だけに絞ってみましょう。
すると
「過去 未来 今 素敵に」となります。
琴乃は「未来 素敵に」と言っている。
つまりこれこそが、琴乃が素敵にしたいこと→琴乃が目指す『琴乃の状態』が『さらに技術を昇華させた未来の琴乃』であるという説の補完になります。
また逆に渚は「過去 今 素敵に」と歌っていることになります。
これは『焦らず今の自分を認めた琴乃』という状態の補完になりますね。
というふうに、君がのぞくレンズは、琴乃と渚が目指す『琴乃の状態』が微かに違う、という説を補完してくれるわけです。
テーマ2まとめ
本章で綴ったことをまとめます。
長瀬琴乃と伊吹渚は
目指しているものが微かに違っていて
『未来を見て変わろうとする長瀬琴乃』と『今のままで、そのままでいてもいいと認めさせようとする伊吹渚』とっています。
渚が琴乃のことを溺愛していて、琴乃は恥ずかしがりながらも渚に好意を向けられて嬉しい、イチャイチャラブラブ
な、「ことなぎ」の裏側には、このような価値観、考え方の違いが存在しており、未だ二人のその”思い”がぶつかったことは無い。
筆者はそのように感じます。
表面上は仲良しであり、確かにちゃんと仲はいいが
どこか見えない認識や考えの違いがある。
『ことなぎは常にすれ違い続ける歪な関係である』
本章のタイトルの意味が理解できたでしょうか?
それでは、これにテーマ2の話も終わります。
まとめ
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
最初も申しました通り、筆者はまだまだ「ことなぎ」のことを考え始めたにわかです。
この記事は一にわかオタクの考えた”一説”として、あなた様の脳の片隅にでも入れておいていだければ、それ以上の幸せはありません。
「ことなぎ」という二人組は本当に深く、5000字超ほどの文章ではその全貌の一部分も語ることはできません。
なのでもしかしたら、またいつか記事を書くかもしれないです。(かかないかもしれないです)
その時は、もしお時間ありましたら読んでいただけると幸いです。
しかしまあ、私の記事を読むのはどっちでもいいので。
これからもIDOLY PRIDEの応援、よろしくお願いします!!(おまだれ)
そして、たくさん「君がのぞくレンズ」聞いてください!!!!
それでは、長瀬琴乃と伊吹渚の幸せを願って、この記事を終わりにしましょう。
またいつか👋
時に、ことなぎの日に記事を書き終えられなかった瑠璃(♂)
(本文中の著作物引用について
本記事では作品を研究し文化の発展に寄与する目的で、他者が権利を有する著作物を使用しています。
ゲーム画像、および公式サイトの画像はProject IDOLY PRIDE。
【】内は全て楽曲の歌詞からの引用であり
月下儚美、Daytime Moon、裏と表、クリスマスには君と、の歌詞は利根川貴之氏。
君がのぞくレンズの歌詞は渡辺翔氏。
著作権は、上記のそれぞれの権利者に帰属します)