私たちに必要なのは18歳未満への10万円一時給付金ではなく「日本拠点生産購入補助クーポン」である
その500円が高いから日本製が買えない
生活レベルから国内経済を考えさせられることがあったので皆さんへ向けて書きます。
今日、使い捨てマスクが切れたのでドラッグストアへ買いに行きました。
中国製が一箱入りで880円、一方で日本製の一箱入りが1380円でした。
アイリスオーヤマの日本製のマスクでした。
コロナ騒ぎが始まった時にマスク転売をしていた中国人がたくさんいました。さすが、横の繋がりが多く、金儲けに関しては彼らの右に出るものはないです。
(中には日本人もいましたが、こうした足元をみる物資ビジネスを展開するのは独自に仕入れルートのある中国人が多いようです。物品を生産できる拠点と直接取引仕入れルートを持っているのはやはり強いですね。)
日本のために貢献する企業がいるのに…
大混乱の際、アイリスオーヤマをはじめ、シャープなどいくつかの企業が日本でマスクを生産するというチャレンジを行い、流通させることに成功しました。コロナ以前の十数年くらいは、日本製のマスク自体を町中で見かけることがほとんどなくなっていたので、おそらくこうした試みは前代未聞だったのではないでしょうか。
しかし今、店頭に並んでいる多くのマスクが中国製です。値段は安いものだと500円程度から一箱が買えてしまいます。
シャープは台湾ホンハイの資本下に置かれてしまいましたが、アイリスオーヤマは日本の企業です。アイリスオーヤマも中国大連に生産拠点を持っていますが、日本の企業です。
しかし、私たちが見かける市場(量販店)において、日本の国産マスクが売り場を大量に占めているところを見たことがあるでしょうか?
気になる国産マスクのお値段
シャープは通販で抗菌タイプ1箱 2860円(MA-2050)、標準タイプが2750円とのこと。(2021年12月30日時点の値段)
このお値段が出せる人は正直、お金持ちだなあと感じます。
ちなみに、アイリスオーヤマ製日本製マスクは、トモズで一箱1380円でした。
待望の日本製マスク、しかしそれを買えている若者は少ないのではないでしょうか?
お金がそもそもない上に、消耗品です。ここにお金をかけられる人はシビアな生活を強いられている世帯では限りなく少ないと思います。
日本製品を買えば良くなること
今、私たちに必要なことは日本製品をふたたび増やすことです。
競合品としての中国製品があるのは構いませんが、中国のみの選択肢しかない購買の場所は、そもそもが国内侵略と同じことです。
日本の中で雇用が生まれない限り、日本はこの不景気を脱出できません。
大手スーパー、或いは可愛い雑貨のお店で見かける商品のほとんどがもはや中国製という恐ろしい時代です。
しかし、コロナ禍でも宇宙にいけるお金持ちと違い、シビアな私たちの生活から捻出できる費用は限られています。
ここから、無理やりにでも日本製品を増やす努力が長期的な目標として必要です。
政治主導で押し進められた謎の「白痴化」
ひと時代前の政治家たちがなぜか工業などの生産拠点を海外に移し、「グローバル化」とセットで、日本を「観光立国化」と謎のムーブをしていました。
しかし、観光立国化すれば他国から落ちる金で利益が決まる上に、その供給は不安定です。とてもまともな脳があれば推し進められる政策ではないと思っていたのですが、なぜかそれでもインバウンド経済がいつまでも続く信仰のもとに、日本人向けではないホテルもたくさん建ってしまいました。
また、それとセットで「高度知的人材」を育てるということも進められていました。しかし、一次産業と工業を疎かにした国ははっきり言って滅びます。
特に日本は資源がないので、そのまま行けば移民に全ての労働力市場を明け渡して、国産ジョーカーを量産するような、格差を広げる程度の低い政策だったといえます。
今でもまともな英語教育が始まるのは大学生からという恐ろしい日本の語学教育一つをみても、教育の土壌がそのように対応していないのはわかります。現在の日本の政治家がそもそも機を読めない、学がないというのはこういうところからもはっきりと見て取れます。
今の日本を見るに、グローバルオペレーションをそつなくこなせる人材がそもそも少ないので、グローバル企業文化が根付けば根付くほど負けの企業がむしろ多かったのではないでしょうか。
観光立国(サービス業多増)で産業空洞化+中間層を排除する「高度人材」、中間層の人は全員パのつく人材派遣奴隷業のような企業奴隷化してたんではないでしょうか。
この政策を進めた場合は
1 日本が本気でディスカウントされていた
2 低賃金がさらに増えていた
3 グローバルオペレーションに長けた、いい人材を世界中から確保できる企業だけが生き残っていた
と思います。つまり、格差がもっと増大していたということになります。
解決策としてライフアナリストCHIの提言:日本製品購買補助クーポンを配布
マスクの例で見たように、「その500円を出せるようになれば日本が変わるかもしれない」です。
しかし現状、私たちにはその500円が出せません。
18歳未満に10万円の給付金を現金給付するような無駄なばらまきはやめて、その予算で日本製品をたくさん生み出す土壌を成熟させることが必要です。
マーケットがしりすぼみでも、国内流通の砦を守らなければこれから欧州のように中国経済の餌食にされるし、日本の不景気と格差拡大は進むでしょう。
使い捨てマスクから見えてくる新しい「国防論」
原材料は輸入するにしても、製造加工を国内で行わないことは、製品価格も大多数の人の給与も安いデフレをさらに悪化させるだけです。この流れを断ち切るためにも、現在のコロナ禍を教訓に我々は新しい権利の保護と国防を考えるべきです。もちろん、これから人口減が確定しているので、それなりの輸入輸出はもちろん必要ですが、バランスがあまりにも偏った供給は明らかに異常です。
プラトンはかつて「国家」でこう説きました。
人間には3つの種類がある。知恵を愛する者、名誉を愛する者、利得を愛する者だ。
利得を愛することしか考えない者だけが今の格差を生み出しているのでしょう。(先ほど述べた前澤さんはお金を個人レベルで配給しようとしているので、3つ目の利得追求が突出しすぎた人とは違う感性なのでしょう)
私たちに必要なのは、自分たちの生活を自分たちで守るという感性です。考えることが止まったように経済新聞を読んでいる人になってはいけません。
目先の価格ではなく、「長期的な価格」でものを買いましょう。
※提言内容について注意書き
※以前別の分野においてこのような社会変革への提言をたくさんネットでしてきたら、勝手に政府の関係者やメディア関係にパクられてきたので、きちんと提言した日とアイデアを出したのが自分だということを明記しておきます。同じ内容の提言を書き換えて勝手にメディアで発表したら容赦無く訴訟します。弊記事引用はリンクがあれば歓迎です(2021/12/30 ライフアナリストChi)