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ステイホームタコス 2020年5月24日(5/28記)

一か月も記事を更新していなかった事に先ほど気付き、時の流れの速さを痛感している。

東京も緊急事態宣言が解除され、一昨日ぼくも所用のため約2か月ぶりに電車に乗り新宿へ向かった。以前に勤めていたビルに行ってきたのだが、東京医大が建て替えを行っていたり、これまた時の流れを感じた。

時間の流れは一定だが、感覚は時と場合によって違う。

クロノスとカイロスというギリシア神話の神にもその概念はあるし、アインシュタインも相対性理論の説明に冗談を交えて時間の感覚に言及していると言う。

この1か月のぼくの一日は、妻の出勤に併せて起床し、ランニングを1時間ほど行ったのち、シャワーを浴びて洗濯、掃除をし、簡単に仕事を済ませて昼食を摂る。食後は主に読書をし、妻の帰りに併せて夕飯を作る。

それだけ見ればとても幸せな一日なのだけど、先が見えないこの状況では幸せを十分には享受出来ない。友人の勤める会社は倒産ギリギリのところで従業員を9割解雇したというし、同じ業界に身を置くものとして、このままダラダラしていてはいつ解雇されてもおかしくないという焦燥感は大きい。

さて、前回から2回ほどタコスを作ったが記事を書くのを忘れていた。

タコス屋さんの夢は、とりあえず保留としている。コロナ禍においてもゴーストレストランであればチャンスもありそうだが、ぼくはタコスで一旗揚げたいわけではなく、タコス屋を開業することで、ぼくと価値観の近いグダグダなお客様との繋がりを求めているのである。「マスター今日もベロベロじゃん!」と、ハタチそこらのクソガキどもにからかわれたりしたいし、「また振られちゃったよ!」と50過ぎのおっさんが飲みに来るような店をつくりたいのだ。そして、たまーに年の功っぽい事を発言して、「やっぱマスターってすげーよな。」とリスペクトをされたいのだ。そのためのタコスである。何なら、ノリ次第では「店のおごりだ!食えや!飲めや!宴だバカヤロー!!」というパーチ―すら開いてもいい。妻には申し訳ないが、タコスで一山当てる気などサラサラないのである。

そんなではあるが、タコスは色々試行錯誤している。先日はタコデポジョ(チキンのタコス)を作ってみた。

今回は、トルティージャに使うマサをいつもの20gから22gに増やしてみた。

これを12㎝ほどに伸ばす。CDのサイズである。

そうすると、丁度良い厚みになる。これより薄いと端がカリカリになってしまい、全体の調和が崩れる。トルティージャは厚さが大事なのである。

余談だが、そば打ちの動画を見ていて、トルティージャの作り方と似ているなと思い参考にしている。水回しや捏ね方、整え方など、とても勉強になる。全国素人そば打ち名人大会とYouTubeで検索すれば出てくる。素人なのに名人、つまりアマチュアのプロフェッショナルという頓智の利いた人々が集まって一心不乱にそばを打つのだ。面白くない訳がない。そば打ちまたはトルティージャに興味はなくとも、お時間のある方はぜひ。

今回エビも作ったのだが、あまりにも納得がいかなかったのであまり言及しない。エビはマリネにしてみたが、どこまでもマリネであって、タコスの具材ではなかった。あれは完全にマリネであり、それ以外ではなかった。

チキンを選んだ理由の一つとして、食べ辛さをいかに解消するかを試行錯誤したいというのがあった。以前から気にしている、汁気をいかに無くすかである。いわゆるサルサ(サルサ・メヒカーナ)は生の玉ねぎ、トマト、ハラペーニョ、ニンニク、塩で構成されている。トマトや玉ねぎが水気たっぷりなため、どんなに頑張って汁気を切っても、ルーシープリタツでタコスの端から零れるのである。トルティージャが古いものであれば、この汁がトルティージャを破壊しさえする。

そこで、あらかじめチキンにサルサを絡めてしまおうという算段である。

火の通ったサルサである、サルサ・ロハを作り、いつもの要領でボイルした鶏むね肉に絡める。レシピは以下の通り。

サルサ・ロハ

トマト1個(トマト缶でも良いらしい)

玉ねぎ1個(微塵切り)

ニンニク1かけ(微塵切り)

ハラペーニョ(酢漬け1本種を取り微塵切り)

オリーブオイルを中火で温め、ニンニクを入れる。焦げない火加減で。

ニンニクの香りが立ってきたら、玉ねぎ・トマトを入れる。トマトが原型をとどめないところまで火を入れる。ハラペーニョを入れ、塩で味を調える。

これを、チキンに絡める。チキンはあらかじめ茹でて裂いておく。

これをタコスにしたものがこちら。

あ。そういえば、パンチが欲しくてサルサを絡めるときにクミンパウダーも少量混ぜた。やはりクミンの香りは食欲をそそる。

汁気はかなり少なくなり、汁ダレは無くなったが、妻曰く、「食べ辛やすくなったけど、いつものあのフレッシュさが欲しい」との事であった。わかる!痛いほどわかる!やはり、タコスにはサルサメヒカーナなのである。

しかし、今回作成したタコスもなかなかの高評価であった。ぼく自身も自信を持って美味いと言えるタコスであった。液だれしづらいサルサメヒカーナもいくつかアイデアはある。次回はそこにチャレンジしてみたいと思う。

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