1年目診断士必見!TAC人気講師つだまどか先生に聞く中小企業診断士キャリアの作り方【後編:専門性や強みを見つける最短距離とは?】
皆さんこんにちは!
TAC名古屋中小企業診断士合格コミュニティ「QCC」、
広報班長の内山です。
今回は引き続き、QCC主宰者である、TAC中小企業診断士講座 人気講師つだまどか先生へのインタビュー特集第2弾、診断士のキャリアについて!
後編では、ひよっこ診断士なら誰もが悩む「診断士×○○」の専門性や、忙しい中でも次々と新しいことに取り組むまどか先生の仕事マインドについて!
いつものQCCでの雰囲気がなるべく伝わるよう、できるだけ口調そのままでお送りします。
第2弾前編はこちら!
第1弾(診断士試験勉強)前編はこちら
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TAC中小企業診断士講座 人気講師まどか先生とは?
資格の学校TACで、中小企業診断士試験の受験指導に携わって15年。講師業以外にも、美容業界専門の経営コンサルタントとして活動する傍ら、YouTubeチャンネル「コンサル女王の教室」も運営中。
「診断士×○○」の専門性は他人のフィードバックから
内山:
前編では、まどか先生の診断士合格から独立当時の仕事の作り方について伺いました。その中で、美容業界がわかる診断士は希少だったというお話がありました。ただこうした専門性は誰もが持っているわけではありません。特にひよっこ診断士にはここに悩む方が多いと思いますし、私もその一人です。どうやって強みを見つけていったらいいでしょうか?
まどか先生:
まずは、他の人に聞いてみることだと思います。
普段の雑談の中できっと「あなたってこういうところすごいよね」「こういうことに詳しいんだね」ってフィードバックをいっぱいもらってると思うんですよ。QCCの勉強会や飲み会でもあるでしょう?そうやって他人が評価してくれたことが自分の強みなんですよ。
そして、その強みを切り口にしようって決めたら、とにかく自分で名乗るってことが大事。それだけだと思います。専門性は見つけるものじゃなくて、作るもの、というのが私の考えです。
内山:
確かに私も、QCC勉強会の発表の時メンバーに、自信を持って喋ればそれなりに見えるよって言われて、そこからとても自信がついたんです。 「そうか、私は人前で喋ることがどちらかといえば得意なんだ」と再認識できました。
まどか先生:
そういうことです。言われて初めて「そうなんだ」って分かることありますよね。
仲間が見出したまどか先生の強み
まどか先生:
私も1つ強烈に覚えてることがあるんです。
私がすごくリスペクトしている2年先輩の診断士がいて、とてもスペックが高いんですよ。本当この人すごいなってずっと思っていました。その彼が私に対して「頭の回転がめちゃくちゃ速いよね」って言ってくれて。私は「え、うそでしょ!?」ってなりました。考えたこともなかったんです。でも、考えてみたら似たようなことを何人かに言われていたことを思い出しました。
そこで「私って頭は良くないかもしれないけど、頭の回転は速いんだ」って気がついたんです。考えてみたら、講師業では質疑応答の機会があるんですが、私それがとても得意なんですよ。どんな質問が来ても大体瞬時に回答を組み立てて言える。すると、質疑応答が得意だということは、複雑なテーマでも話せそう、というふうに他の場面でも自分の活躍の場を見つけやすくなる。
それを周りの人に教えてもらって気がついたんですよ。もちろん、「私、頭の回転早いんです」なんて恥ずかしいから絶対言わないけどね笑
内山:
なるほど、そういう場を積極的に選んでいけば、自然と差別化できるということですね。
まどか先生:
そうです。それは周りの人に教えてもらったことでした。自分の強みは他の誰にでもあるものではないですが、自分では絶対にわからないですよね。
内山:
では、まず最初にやるべきは、他人に「私とはどういう人か」を聞くことですね。そこで褒めていただけたところは自分の尖ってるところだから伸ばしていく。そこに関わるような仕事を選んで取っていくと、自分ならではの切り口ができていくって感じでしょうか。
まどか先生:
そうですね。褒められたことは全部ストックしといた方がいいです。 謙遜していてはダメです。「そうなんだ、教えてくれてありがとう」って思うことですね。
内山:
例えば「みんなで褒め合う会」をやるといいかもですね!
まどか先生:めちゃくちゃいいじゃないですか。QCCで1回やってもいいかもね笑
常に成長し続けたいから新しいことを始める
内山:
前編で、まどか先生がまず自分で仕事を作り出して、それが別の仕事に繋がるようなサイクルを生み出していることを伺いました。現在も生成AIのプロンプトエンジニアリング検定を取得してAIの講師をされるなど、常に新しいことにチャレンジされている姿が印象的です。その原動力はどこにあるのでしょうか。
まどか先生:
常に成長し続けたいからですね。成長するには新しいことをやり続けないといけないと思っています。
内山:
そんな新たな取り組みへのチャレンジを、私やご覧になっている皆さんが再現しようと思ったときに、どういうステップで具体化しているのかなど、何かヒントをいただきたいです。
まどか先生:
年の初めにウィッシュリストを作るというのは習慣の一つです。1年に1つ、何か大きな新しいことをやることをルールにしています。
さらに、「これ!」って思ったものはその場で始めます。AI検定の勉強を始めたのも「これやろう!」みたいな直感です。 やろうと思った時に始めた方が絶対良いじゃないですか。
内山:
まどか先生は、やることにどのような優先順位付けをしているんですか?
まどか先生:
その辺りロジカルには考えていなくて、直感なんですよ。
それこそプロンプトエンジニアは、まず周りで本気で勉強してる人が少ないこと、これから絶対使えるなって考えたことが大きいですね。これも結局他の人がやってないから、まず私がやろう、という意識ですね。
内山:
ちなみに手をつけたものはやりきるタイプですか?それとも、やめてしまうものも結構ありますか?
まどか先生:
何年か続けてからやめるっていうパターンはあるけれど、すぐやめることは少ないですね。やり始めたらしつこくやる感じ。ただ「ここまでやってやめる」と自分であえて線引きをしたりします。そうしないと次のことができないから。
内山:
次のことを始めるための余白を必ず作っているんですね。
まどか先生:
作ります。何もかも永遠に続けるとは思っていません。
何かについて一定のスキルを上げたかったら、集中してこの期間はやると決めるなど、厚みを持たせてやる期間もあります。
新たなことを始めるコツは「やめること」
内山:
社会人は基本的に忙しい中で次のことを始めることはとても大変だと思います。まどか先生が心がけている、新しいことを始めるコツはありますか?
まどか先生:
必ず何かをやめています。
例えば、 私2年ぐらい前まで「ジム活」をめちゃくちゃしてたんです。今でもジムには行くけど、1日に何本もレッスン受けていて今の比じゃなかった。お陰で体力がついたのは良かったんですけど、ちゃんと線引きして「もう十分楽しんだから」とやめた。だらだら続けてしまうのを避けるためです。そして違うジムに行きました。
このように環境を変えることも意識してやっています。環境を変えないと新しいことはできないと思っています。意志だけじゃ無理ですよね。
内山:
新しいことを常にやり続ける仕組みとして「やめること」「環境を変えること」をされているんですね。
まどか先生:
加えて、ゴール設定はとても大事だと思っています。続けることが大事という考えも間違っていませんが、やめどきもそれ以上に大事だと思っているので、かなり意識をしています。新しいことをやるんだったら何かやめないと。シンプルです。
私、ほんと当たり前のことしか言ってないけど、大丈夫なんですかこれ笑
内山:
いえ、とても勉強になります笑
知識としては当たり前かもしれませんが、仕事の上で実際に行動することはとても難しいと思います。なぜまどか先生はそれができるんでしょうか?
まどか先生:
常に原動力は「楽しむ」ことだからですね。同じことやってると飽きちゃうじゃないですか。
ある意味仕事だと割り切っていない。仕事か否かという線引きが溶けてるんですよね。
内山:
まどか先生に限らず、色々アクティブに行動されている方って、仰ったように仕事か否かを全然考えてない人が多い印象を受けます。
まどか先生:確かにそう思います。
一方で、自分の中で「ここはプロだぞ」って思っているところについては、きっぱり仕事としてやるようにしています。
例えば私、美容業界の仕事はボランティアでやる気が全くないんです。お声がかかるときに、無報酬が前提のことがあるんですけど、そういう時は「コンサルタントの取り分がないと無理ですよ」とはっきりお断りします。美容業界ってそもそも儲からないから、コンサルタントを増やしたいというニーズがあっても、コンサルタントも稼げるようなビジネスモデルを作らないと無理なんです。そういうことはしっかりと言うようにしています。
このように、当然ですがいただくところではきちんといただくようにしています。
講師だからできる、教え子への愛情のかけ方がある
内山:
まどか先生のビジネスパーソンとしての信念を教えてください。
まどか先生:
「私だからできること」は何か、いつも考えています。
TACの講師としてっていう話をさせていただくと、 私はQCCの皆さんとこうやって仲間として一緒に活動させていただいていますが、皆さんにとって私はずっと「先生」じゃないですか。ずっと先生であるからこそ、言えることは言おうと思っています。私自身もそうですが、もう診断士として独立して長くなってくると、誰も注意やアドバイスをしてくれなくなっちゃうんですよ。でも、誰かから言ってもらうことってとても大事だと思っているので、そういうことを言える私でいようと心がけています。例えば、健太(内山のこと)が良くない行動をとったら、私はちゃんと注意します。 他の人は言えないでしょ?いい大人だし。でもありがたいことに私は立場的に言えるから。
自分が子供だった時の先生って、ずっと「先生」ですよね。それと同じ感覚かなって思っています。「先生」になにか言われたらちょっと耳を貸すじゃないですか。だから私もそういう存在であろうとしています。
それで離れていく人がいても仕方ない。言えることは言おう。これが私の皆さんへの愛情のかけ方だと思ってます。そこはとても大事にしています。
内山:
その愛情、本当に嬉しいしありがたいです。
逆にまどか先生はアドバイスしてくれる存在を作っているんですか?
まどか先生:
私はそれを本から吸収しています。
だれも言ってくれないから、本を読んで、「私こういうとこあるな」「ここ勘違いしてたわ」というように。本が私の師匠なので、そこで色々修正しています。
内山:
確かに診断士になると周囲から「先生」と呼ばれて、注意されない立場になっていきますよね。そういう時にまどか先生の存在はとてもありがたいし、そうでなくても自分で本を読むなりしてアジャストしていかなければいけないと思いました。
診断士として活躍できるかどうかはすべて自分次第!!
内山:
最後に、これから診断士活動を頑張りたいひよっこ診断士さんに向けてメッセージをお願いします。
まどか先生:
はい。まずお伝えしたいのは、これまでの話で分かってもらえたように、「すべては自分次第!」ということ。
そのうえで、①関わる人を選ぶこと、②一度決めたことは納得するまで貫くこと、③周りの意見に耳を傾けること。これが大事だと思います。
内山:
ではまず①関わる人を選ぶこと からお伺いできますか?
まどか先生:
私はめちゃくちゃ人を選びます。だって関わりたくない人と関わっていたら、時間がもったいないじゃないですか。どんなことも自分が一緒にいて心地いいと思える人と一緒にやりたいです。例えばQCCにはいろんな人がいるけど、嫌な人っていないですよね。
自分が「嫌だな」と思う人がもし近くにいたら必ず距離を取りますね。そういうコントロールをしながら、自分の居心地のいい場所を作っている。居場所というより「出場所」を作っているイメージです。つまり、「どこに出ていくのか」を選ぶ。自分にとって心地いい人がいるところに出ていくということをとても意識しています。
内山:
②一度決めたことは納得するまで貫く についてはいかがでしょうか。
まどか先生:
これは仕事に限らずです。それこそ診断士試験勉強もそうだったのではないでしょうか。自分でこれをやるって決めたら、まず期限を決めて最低でもそこまではやる。
ブログもそうですが、毎日やると決めたら、それをただ淡々とやりましょう。無期限にやると思うと挫折してしまうかもしれないから、例えばわかりやすく1年はとりあえずやるとかどうでしょうか?
私は英語の勉強をまず1年やると決めて始めました。結果的にそれが今でも続いています。期限を決めることってとても大事だと思っています。しかも、始めれば意外と続いちゃうんです。貫いて継続すると、何かしら自分の力が必ず伸びます。その積み重ねで強みや専門性のタグが増えると思っています。
内山:
③周りの意見に耳を傾けること についてもお願いします。
まどか先生:
内山:先ほどの強みの話でも言いましたが、自分がどういう人間かということは他人に聞かないとわからない、っていうことです。「われ以外みなわが師」ですからね、相手が子どもでも。私は自分の子どもにたくさんのことを教わってますよ。誰でもそうだと思います。
内山:
ありがとうございました。私自身大変勉強になりました!
まどか先生:
よかったです。ありがとうございました。
まとめ
前編で伺ったまどか先生の活躍の秘訣を受け、後編では、ひよっこ診断士である私たちがどうやったら診断士キャリアを作っていくことができるか、強みの作り方や新しいことの始め方について伺いました。
全ては自分次第!周囲の方の意見に耳を傾け、やると決めたら期限を決めてとことん取り組む。謙虚でありながらストイックに取り組む、まどか先生の生き方がとても学びになりました。
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