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【登山記】竜爪山とケヤキ立山

静岡の奥静と言われる地域にある竜爪山。勇壮な名前だが、実際は薬師岳文殊岳という二つのピークがある山。双耳峰とも呼ばれる。
静清バイパスを降り、和田島方面を登っていくと、かなりの山奥に穂積神社がある。
今回は、ここをハイキングのスタート地点とした。実際この途中に登山道入り口があり、そこからこの穂積神社までの登山道=参道が一つのハイキングコースでもあるのだが、今回は竜爪山の登山を目的に、車で穂積神社まで直行したわけだ。

穂積神社の拝殿

途中の道すがらハイカーらしき車が停められているのを見かける。地図を見ると、いくつか登れる山があるらしく、ハイカーが思い思いの山を登っているに違いない。
竜爪山への登山口は、穂積神社の拝殿の裏にある夫婦杉をくぐり登っていく。


すっくときもちのよい夫婦杉


木の根っこが荒々しく露出しているが、歩きやすい道だ。人気のコースというより、地元の手入れが行き届いているというか、途中からは鉄製の階段が登場する。
この階段を上っていくのも手だが、味気ない。
登山ガイドを見ると、これに平行するように山すそを巻いていく登山道があるとのことなので、それを探すと容易に見つかる。


このように山裾を巻く道もある


途中で鉄製の階段と何度か交差するので、気分で両方を味わうのもいいかもしれない。途中でハイカーとすれ違った。「山頂はすいていますよ」と声をかけてくださった。何度も登っている人なのだろう。真夏の平日ではあるが、ハイカーは多いと見える。30分ほど登り、汗が噴き出てくるあたりで、山頂まで40分程度の標識があった。意外ときつい。道はよいのだが、傾斜はなかなかのものがある。休み休み登っていくと、やがてなんとなく山頂が近づいた空気が漂ってくる。階段を登りきると、分岐点だ。東海遊歩道の一部ということもあり、いろいろな山への連絡があるようである。今回は、竜爪山の他に、もう一つの山のピークを目指しているため、竜爪山へ向かう。しばらく歩くと眺望の効かない頂上へ出る。まつられた地蔵堂に手を合わせ、写真だけ取ると次のピークの文殊岳に足を向けた。


薬師岳の次は文殊岳だが、そこへは少し下る必要がある。よく整備された道を下り、すぐに緩やかな登りが始まる。薬師の辛い坂を思い出すと少し滅入るが、それを思って登っていくと、意外とあっさり文殊にはつく。

文殊岳山頂 食事がとれるテーブルなどもある。
眼下に見えるのは清水の町だろうか。

文殊岳の山頂には、既に何組かのグループがおり、ちょうどお昼ごろだったこともあり、思い思いの食事をとっていた。私は眺望の開けた南側を見た。眼下に清水港が見えた。もう少し靄が晴れていれば、遠くの島まで見通せただろう。

頂上にある一等三角点の写真を撮った。登頂記念の自撮り写真を撮り、自分の昼飯にすることとした。ダイエット中なので、🍙ではなく、バームパックを取り出して一パック飲んだ。バームを飲むと、実際に体の中で脂肪が燃えて、エネルギーに代わるのが分かるのが不思議だ。これで後半の道も軽快だろう。

ところで、意外と早く登れてしまったので、もう一つくらいピークを攻めてもよいかと思い、スマホで地図を見た。昔の参道に合流するあまりメジャーではないピークがあるようだが、道が不安だった。何せ今日は、単独行なのだ。
いろいろ考えた挙句、やはり当初の目標の欅立山を目指すことにした。

ケヤキ立山と読むらしいのだが、ブナタテヤマとも読むようなことが書いてあり、どうやら明確な名称が決まっていないらしい。一抹の不安を覚えつつも、来た登山道を戻る。

歳をとると下山がきついというが、実際そのとおりで、階段が意外と膝に来た。夫婦杉までもどり、穂積神社に無事の登山のお礼をすると、自動車でしばし涼んだ。

立山までの道を検索する。しかし、あまり情報がなかった。登山道入り口の写真が載っているが、場所が明確ではない。どうやら穂積神社の道の反対側であることらしいと判断し、道を渡ると確かに小さな看板があった。

あまり踏まれている道ではないようである。少し寂しい登山道をぐいぐいと登っていく。ガイドには、涼しげな木陰とあるが、言い換えれば単調な林道が続く。道も少しわかりにくく、途中迷うほどではないが、不安に思う場所もあった。しかし、基本的には一本道であり、40分ほど歩くと、少し開けたピーク? という感じの広場に出た。

ケヤキ立山とある。

眺望が効かない、あまり達成感のない場所だったが、ここの売りはそれではない。

888.8!

ここの標高は、888.8。末広がりの八が並ぶのである。そういう意味でパワースポットらしい(笑)

しかし、それだけといえば、それだけなので、直ぐに戻ることにした。帰り道はサクサクと進み、気持ちはこの後の温泉に向く。サウナに入って気持ちよく汗を流したくなった。
今回の山行では、2つピークを味わうことが出来、また夫婦杉のすっくとした気持ちの良い姿を拝むこともできた。
そして、パワースポット(笑)

やはり神域は、清々しくて気持ちがよい。


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