H26 機械 問1 分巻と直巻
直流機の知識問題をもう少し。
(ア)(イ)(ウ)
直流分巻電動機では、界磁回路と電機子回路が並列なのでそれぞれの回路にかかる電圧は等しくなる。
端子電圧Vを一定にして負荷Pを変化させると、
P=VI → I=P/V
なので、負荷Pが増加すれば電機子電流Iも増加する。また、端子電圧Vが一定なので、
V=E+rI
E=V-rI
より、Iが増加すると逆起電力Eは減少する。
ここで、逆起電力の公式
E=Z/a×pΦ×N/60=K₁N
から分かる通り、回転子の回転速度Nは逆起電力Eに比例する。
ただし、電機子抵抗rは通常小さいので、電機子電流の増加や逆起電力の減少はそれほど大きな値とはならない。
以上より、負荷が増加すれば電機子電流も増加し、電機子電流が増加すると逆起電力が低下して回転速度も低下する。
一方、負荷Pが減少した場合には逆の現象が起こる。
なので(ア)(イ)(ウ)は「増増減」または「減減増」となる。
(エ)
トルクの公式より
T=ZpΦI/2πa=K₂I
なのでトルクTは電機子電流Iに比例する。
(オ)
直流直巻電動機では、磁束Φが電機子電流Iに比例して、トルクTも電機子電流Iに比例する。
トルクTは磁束Φと電機子電流Iに比例するので、結果電機子電流の2乗に比例することになる。
よって、答えは(4)に絞られる。
分巻と直巻の特徴についての理解が少し深まった。
直流機に少し時間をかけすぎたけれど、ここに機械科目の基本が詰まっていると思うので、ある程度理解を深められたのはプラスになると思っている。
そろそろ次の誘導機に進むことにする。
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