H24 機械 問16 三相同期電動機の誘導起電力と負荷角
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(a)
三相同期機の内部起電力は、前の記事で
E=4.44fwφ
f:周波数[Hz]
w:電機子巻線数
φ:界磁1極あたりの磁束[wb]
と学んだけれど、この問題ではf、w、φのいずれも与えられていない。
代わりに定格電圧V、同期リアクタンスx、負荷電流I、力率cosθが与えられていて、電機子抵抗、損失、磁気飽和は無視できるとされている。
三相同期電動機では、定格電圧は電源電圧(三相同期発電機では負荷電圧)を表しており、力率 は電源電圧と電機子電流の位相差をθとしたときのcosθである(三相同期発電機は負荷電圧と電機子電圧の位相差)。
今求めたいのは1相あたりの内部起電力であり、定格電圧(電源電圧)から同期機リアクタンスによる電圧降下の差で求めることができる。
ただし、同期機リアクタンスは電源電圧より90°位相が進むので、ベクトルで考える必要かある。
よって1相あたりの内部起電力をEとすると、
E=√{(V²+(-x•I•cosθ)²}
=√{(3.3×10³/√3)²+(10×110×1)²}
≒ √(1905²+1100²)
≒ 2,200[V]
よって(4)が正解。
(b)
三相同期発電機の1相あたり出力を求める公式は、
P=E(V/x )× sinδ
sinδ=P•×/(E•V)
E:内部起電力[V]
V:電機子端子電圧[V]
x:同期リアクタンス[Ω]
δ:負荷角
出力及び電圧は(a)の時と変わらないので、
P=V•I cosθ
=(3,300/√3)×110×1
=3,300×110/√3[W]
界磁電流を1.5倍に増加したということで、内部起電力E'は(a)の1.5倍になる。
E'=2,200×1.2=3,300[V]
同期リアクタンスxも変わらないので、
x=10[Ω]
よって、
sinδ=P•×/(E•V)
=3,300×110/√3×10/(3,300×3,300/√3)
=1,100/3,300
≒ 0.333
よって(2)が正解。
これはなかなか解き方を覚えて同じような問題が出た場合でないと難しそう。。
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