R2 問17 配電線路の電圧降下
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R2年度の問題振り返りもようやく最後の問題に辿り着いた。
解くのは1時間少々だけど、振り返りには何日かかっただろう。
でも、サラッと解答見て次に進むよりはずっと理解が深まった気がする。
では問題へ。(a)は自力で、(b)は山勘で正解だった。
(a)
これば三相3線式の電圧降下の公式を使う。
Vʟ=√3I(r•cosθ+x•sinθ)
力率が100%と与えられているので、
cosθ=1
sinθ=0
なので
Vʟ=√3Ir
だいぶスッキリした。
開閉器Sが開いているので、電流は点Aから点Dを経由して点Cに流れるルートのみ。
A-D間 Iᴀᴅ=60+30=90[A]
D-C間 Iᴅᴄ=30[A]
各区間の距離と1kmあたりの抵抗値が与えられているの。
A-D間 rᴀᴅ=2.0[km]×0.2[Ω/km]=0.4[Ω]
D-C間 rᴅᴄ=1.5[km]×0.2[Ω/km]=0.3[Ω]
A-C間の電圧降下は、A-D間とD-C間の電圧降下の合計となるので、
Vᴀᴄ=Vᴀᴅ+Vᴅᴄ
=√3×Iᴀᴅ×rᴀᴅ+√3×Iᴅᴄ×rᴀᴄ
=√3×90×0.4+√3×30×0.3
≒ 77.94[A]
よって一番近い(4)が正解。
(b)
これは解答を見ないと解き方が思いつかなかった。
でも、解き方が分かれば簡単。
こういう問題は一度でも解いたことがあればラッキー問題になるので、過去問をたくさん解いてる人が有利になる。
解き方としては、開閉器Sを投入したことで回路がループ状になっているので、例えばA点から時計回りに一周したときの電圧降下の総和が0になる。(キルヒホッフの第二則)
B-C間の電流をiとすると、各経路を流れる電流は、
A-B間 Iᴀʙ=40+i
B-C間 Iʙᴄ=i
C-D間 Icᴅ=i-30
D-A間 Iᴅᴀ=i-90
※時計周りを正とする
各経路の抵抗をもう一度確認するも、
A-B間 rᴀʙ=1.5×0.2=0.3[Ω]
B-C間 rʙᴄ=1.5×0.2=0.3[Ω]
C-D間 rcᴅ=1.5×0.2=0.3[Ω]
D-A間 rᴅᴀ=2.0×0.2=0.4[Ω]
rとIが分かっているので、閉回路の電圧則より
Vʟ=rᴀʙ•Iᴀʙ+rʙᴄ•Iʙᴄ+rᴄᴅ•Iᴄᴅ+rᴅᴀ•Iᴅᴀ=0
長いので、バラして考える。
rᴀʙ•Iᴀʙ=0.3×(40+i)=12+0.3i
rʙᴄ•Iʙᴄ=0.3i
rᴄᴅ•Iᴄᴅ=0.3×(i-30)=0.3i-9
rᴅᴀ•Iᴅᴀ=0.4×(i-90)=0.4i-36
合計すると、
Vʟ=1.3i-33=0
i=33/1.3 ≒ 25.38[A]
よって、一番近い(2)が正解。
ちなみに、三相3線式の電圧降下の公式だと、それぞれに√3を掛けなければいけないと思うが、解答例を見ても描けてない。
1線あたりで考えてるからなのか、右辺が0だから両辺を√3で割るのを省略してるのか、いずれにしても無視できる。
R2 年度の問題を振り返ってみると、ケアレスミスとラッキー正解が相殺されて75点。
アウトプットしながら定着させてきた効果がそれなりに出たと思う。
この調子で、R3年度の問題にも取り組んでみることにする。
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