Qを観て少しがっかりしてたヒトへ・・・
公開初日、シン・エヴァンゲリオン劇場版を観に行った。
Qを観て、何か違う、コレじゃない、と少しでも感じたヒトに言いたい。是非この記事を読んで欲しい。シン・エヴァ本編のネタバレは書いてない。
まず、オイラがどの程度のエヴァファンかを示しておく。
映像コンテンツは全て観た。TV版、旧劇場版、新劇場版Qまで。
マンガは読んでない。ゲームもしてない。話の筋はだいたいわかっているが、考察記事を書けるほど詳しくはない。
オイラは、ファン歴は長い方だとは思うが、こんな、カジュアルな感じのファンだ。
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そんなオイラが8年半前、映画館でQを観た時、『オイラの思い描くエヴァではなくなってきたなあ』と正直思った。
ミサトさん、リツコさん、アスカ、皆やたら冷たく、不幸なのは全部シンジのせいだという雰囲気が充満していた。
ワケわかんないですよ!
シンジくんが叫ぶ。 オイラも叫ぶ。
理不尽な話だなー
そんな気持ちが払拭されないままQは終わった。
これ、次の完結編はどうなるんやろ?
期待より不安の方が大きかった。
『新作の公開ペース、だんだん落ちてきてるし、次のエヴァは5年後くらいちゃうかw』
なんて、友人と冗談めかして話していたら、8年かかった。
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さて、以上のような感じでエヴァに向き合ってきたオイラが、シン・エヴァを観て思った。。。
これは絶対に観て欲しい。
オイラと同じように、比較的長く浅く、エヴァファンをやってきたヒトほど絶対観るべき。
Qで感じたような違和感は全くない。
ストーリーは全くの新作であり、新しい話がどんどん展開されていく。が、しかし、随所で感じるノスタルジー。
矛盾するこの感じは、過去のエヴァのエッセンスが随所に散りばめられていたことによるもの。
過去のエヴァに登場したキャラ、衣装、セリフ、シチュエーション、表現手法等々・・・これらが次々とコンボで繰り出されてくるので、新作シン・エヴァを観ながらにして、過去のエヴァに思いを馳せることになる。否が応でも。
シン・エヴァは、25年に亘って連綿と続いてきたエヴァの、印象的だった数々のシーン達との邂逅を遂げさせてくれるだけではない。
エヴァは、いつもオイラの知りたいことを何も教えてくれず、不親切だったが、シン・エヴァは違った。エヴァを観てきた者なら誰もが抱く謎の、いくつかに明確に答えを出してくれた。
そして訪れるラストシーン。
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この映画は、庵野総監督をはじめとする、エヴァンゲリオンの制作に携わる人々による、エヴァという宴の締めの挨拶だったように思える。
だから・・・
だから、エヴァという宴に参加してた人は、ぜひこの締めの挨拶を聴いてほしい。観てほしい。
作り手側も、観客側も、このシン・エヴァによって、エヴァという呪縛から解き放たれたのではないか。
・・・
映画館に入るまでは、長いなあ、と思っていた155分は、驚くほど短かったが、そこにはエヴァとともにあった25年間が凝縮されていた。
さらば、エヴァンゲリオン。