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ほぅ、「芸」ってそういう意味なのね。
皆さま、こんにちは。
最近、自分の肩書きを「芸術家」と
頑張って名乗っているハセです。まだまだ、こそばゆいですが。
この肩書きについて実は
「ほぅ、これなら私だって『芸術家』って名乗って全然OKじゃん。」
という、原体験がありまして。今日はそのお話。
私、言葉の由来とか語源とか調べるのが好きでして、
例えば、
「風景」ってなんで『風』って漢字使うんだろう?とか、
「哲学」の『哲』って何?出川哲郎みたいに、名前でしか聞かんけど、
とかみたいに気になっちゃうんですよね。
同じく最初に疑問に思ったのが芸術の「芸」。
芸能とか園芸とかに使う字だけど、なんか、何なの?
特殊技術みたいな感じ?
と思って調べ始めたのです。
「藝」→「芸」の成り立ちと意味
元々は芸術は「藝術」と表記されていたよう。
それが、新字体に変更するときに「芸術」となったそうです。
ですので起源である「藝」という漢字をみていきましょう。
漢字を構成する要素を分解すると、「艸(くさかんむり)」「雲(くも)」「行(ゆく)」らしい。それぞれが持つ意味を下に。
艸(くさかんむり)
草木や自然に関するものを表す。この部分は、育つことや成長を象徴していると考えられる。雲(くも)
雲は天を漂い、自然界の流れを示唆。また、豊かさや恵みを運ぶ存在として捉えられることも。行(ゆく)
行動や前進を意味し、何かを成し遂げるための「動き」の象徴。
これらを組み合わせた漢字が「藝」。
意味としては、
「種を植えて育てること」な感じで使われていたようです。
「藝術」の本質とは?
じゃあ、「藝術」という言葉はどういう意味?
「あぁ、なんか芸術的」
みたいに、パッとこの言葉を使う時は、現代アートを思い浮かべませんか?あるいは、その作品に対する「技術」や「学術的な何か」が、なんか凄いな、自分には無い才能だな、みたいな雰囲気ありませんか?
でも、「藝」の元々の意味が「種を植えて育てる」だとしたら、どうでしょう?
ここでいう種が、「あなたの興味や関心、あなたの感性」に置き換えるとどうでしょうか?
ほら、途端に意味合いが変わってきますよねぇ。
私たちにとっての「藝」とは
だから藝術ってのは、出来上がった素晴らしいアート作品や、少数の選ばれし者しか持ち合わせている特殊能力では無いんですよね。
「藝」の本来の意味に立ち返ると、それは私たち一人ひとりが日々の生活の中で「自分だけの表現、発想、妄想、感性なんかを育てていく」ことなんです。
それは例えば、あなたの日常の中に。
例えば、お料理をすること、趣味の手芸やDIYを楽しむこと、推し活に勤しむこと、言葉を紡いで文章を書くこと、読書して頭の中で自分だけの想像を膨らませること、などなど。それらすべてが「藝」と言えちゃう。
「藝」≠「芸」
だから、私は自分の中にある種も、皆さんの中にある種も一緒に育てて、その人だけのオリジナルの花々を咲かせていきたいな、と思ったんです。
ほら、花壇にいろんな花が咲いてたら気分良いじゃないですか〜。
だから私は「藝術家」になりたいし、皆さんにも「藝術家」になってほしい。
だから、私は「藝術家」と名乗ることにしたんです。
因みに、新字体の「芸」の意味は、皮肉にも「モノを刈り取る」という全く逆の意味のようです。
でも、確かに今現在、巷に流布してる意味でいうと「芸術」なのかもしれませんね。