見出し画像

今、ズブズブと発酵に巻き込まれる。

得体の知れない無数の粒。
それらはまるで泡のように。
くっついて大きな一つになったり、また細かいアブクに戻ったり。

その中に私はゆっくりと沈んでいく。
ズブズブと沈んでいく。

やがて、私の部分が溶け出していく。
泡のように、アブクのように。

そして、私は変身する。

タイトルから連想して作文(ハセ)

と先日、文筆家になったハセです。
これは「言葉のコラージュ」というワークショップのモニター企画を
小説家のゆうこさんと開催した時の、
私の作品。

このワークショップの概要は
①好きな本を持ってくる
②自分がビビッときた言葉を、本から抜き出す
③その、言葉を使って文章を作る
といった簡単なもの。

しかし、これが深い!
抜き出した言葉から、文章を作成するとどうしても意味的なチグハグ→「アンマッチ」なことが起こるんだけど、それが面白い。

そして、それぞれの参加者の個性や、本の種類(この日は、小説、エッセイ、児童書、自己啓発、漫画など皆バラバラの種類の本を持ってきてました)によって、コラージュされた文章の味わいが異なるんですよねー。

タイトルは私が一つ目に作った文章なのですが、(ちなみに引用文はタイトルからインスピレーションを受けた私が続きを勝手に作りました。)
他の方の文章は例えば…

「学校の帰り道、不思議なお爺さんに出会っておびただしい量のチョコレートをもらった。」
「不確実な未来を自分は手に負えないほど腐らせた。」
「鵜が金色の山の輪郭を上手に追っていく 夕景に還るその横顔をみるみる深くしながら。」
「天動説が罪深く復活する。だが、宇宙と地球は綺麗に出会う。というか、運命を証明する。」

他の参加者の作品たち

どうです?

自分で抜き出した言葉を使って作る、文章の再構築。制約があるからこそできる、味わい深い新しい文章。

皆んな、それぞれに味があって、いとおかし。

しかも、それぞれの文に対する、小説家のゆうこさんの講評が鋭く、学びになるし、そして何より心地よい。

「文章なんて難しい」、
「私には文学の才能なんて無い」と
諦めているような方にこそぜひ受けて欲しいワークショップ。
文章に対する、固定概念が崩れて、楽しい文章ライフが待っていること請け合いです。

今回グッときたので、またやります。
その時は、皆さん一緒に楽しみましょうね。

いいなと思ったら応援しよう!