ここぞとばかり〈短歌〉
今日ここで信号待ちする吾のためにここぞとばかり夏知らせる君
朝は降っていたが、午前の仕事帰りには止みつつあった今日の雨。
朝、駅まで自転車にするか歩くか迷ったけれど、帰りの買物のことを考え自転車にした。長靴にカッパ、ビニール袋と古いタオルを数枚、万全を期したつもりがけっこう濡れてしまうほど降っていた。
服は更衣室のロッカーの中では乾かず、湿り気を身に付けたまま帰りの電車に乗る。駅に着いたらほぼ止んでいて、買物を済ませた後にはちらっと晴れ間が見えそうなくらいに。これなら自転車漕ぎながらちょうど乾くぜ!と思いながら、よく信号にひっかかる交差点へ。案の定赤信号になって待っていたら、ふいに蝉が鳴き出した。私にとって初鳴きだ。
連れ立って信号待ちしている若い女の子達が「もうセミ鳴いてるしっ」と腹立たしそうに言っている。
今年も夏が来たか。夏、来たんだね。
(写真は昨日京都に行ったときのもの。阪急西院から嵐電に乗り換え。ここの風景好き。)