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衣装を忘れてHTBで中継された話。
2001年、春。
札幌は、桜の咲くGW前後だけ、円山公園で火気の使用が許可され、ジンギスカンをする花見客でいっぱいになる。
その円山公園の様子を中継するので、演舞をしてほしい、という依頼がHTBからあった。
当方、絶賛2001年作品の大詰め中だったのだが、チームの宣伝にもなるということで、2000年作品「オッペケ」を演舞することになった。
確か、練習会場で衣装に着替えて、各自、車に乗り合わせて、あの南平岸のHTBへ行き、車を駐車場に置いて、円山公園に向かうことになっていた。
会議室か何かの部屋に通されたが、もう衣装は出来上がってるので、あとはロケバスで運ばれるだけ。
この頃にはもう『水曜どうでしょう』はやっていたと思うけど、YOSAKOIやってて全然観てなかった。
今思えば色々もったいなかったな……。
さて、演舞予定の「オッペケ」、私は写真の一番左に写っている「子守りのおしん」の役(写ってるのも私)だったのだが、移動中にたいへんなことに気付いた。
見せパン忘れた……。
「おしん」は着物の丈が短いので、中に見せパン(見られてもいいパンツ。スカートの短い子が中にはく)をはくのだが、演舞が久々過ぎて、持ってくるのを忘れた。
当然、はいてるけどはいてない。普通のぱんつのみ。
アアアアアアアアアアアアーーー。
フォーメーションがあるから、抜ける訳にもゆかない。
ロケバスが花見客でいっぱいの円山公園に着いて、場当たりをする。一番見えそうな振りで、一番前じゃんやばいじゃん。
衣装を着ている間は踊り子だから、動揺してはいけない。
本番が始まって、とにかく、見るな映すなと、いつもと正反対のことを祈りつつ、まだ穏便な前半が終わった。
後半、私が一番前になるパート。
テレビカメラが私の真ん前で撮っている。
やーめーてー。
でもこのパートは、とことん前にアピールするところ。
開き直れるほどの度胸はなく、ひたすら裾がめくれないように気をつけつつ踊りきった。
演舞が終わったら、onちゃんとかがいたので、ちょっと八つ当たりしてきた。手触り良かったよ……。
そしてまたロケバスに乗り、ちゃんとHTBに戻してもらえたので、鉛筆を貰って帰ってきた。
クリティカルな衣装は、一番先に荷物に入れようね……。