「わたし、病気じゃなくて良かったぁ!」と言ったカウンセラー
カウンセラーの集まりで雑談をしていた。
話題が病気のことになった。
気持ちの捉え方次第で病気とも上手く付き合っていけるし、そうしている人の話など、勇気がでる話だった。
何かしら病気を抱え、仕事もカウンセリングも行う人は、カウンセラーにとって必要な自己一致を身につけている。
真のカウンセラーだと思う。
そして、終わりかけの時に、黙って聞いていた1人のカウンセラーが弾むような声で、言葉を発した。
「わたし、病気じゃなくて良かったぁ!」
その時の他のメンバーのなんとも言えない表情…。
しかし、だれも、彼女の言葉を否定しなかった。
何故ならそれは、彼女の気持ちだから。
否定しないし、とがめないが、
ただ、ただ、沈黙が流れた。
再度言うが、これは、カウンセラーの集まりの中の雑談。
この言葉の後、静かにお開きになった。
帰り道、わたしは、考えていた。
彼女は、何故キャリアコンサルティング2級検定に受かったのだろう…。
テクニックに偏った作られた20分だったのか…。
1番大切な、自己一致ができず、他人と比較して、病気が無いからと嬉々として優越感に浸る同業者さん。
とても残念に思うと同時に、何も言わなかった他のメンバーを誇りに思った。