アラサーの私が、生まれ故郷・奈良のサッカークラブに転職した7の理由
新元号が決定した記念すべき日に初投稿となります。
私事ですが、4/1付でサッカークラブを運営する(株)奈良クラブに入社することになりました。奈良クラブは奈良から初のJリーグクラブを目指して活動するクラブで、現在はアマチュア最高峰のJFL(わかりやすく言うとJ4)に所属しています。
自分でも中々チャレンジングなジョブチェンジだったとは思います。そこで新生活への門出となる今日、改めてサッカークラブに転職した理由を書き出してみたいと思います。
①スポーツの持つ力
実は前職はスポーツ新聞社の社員で、記者職と広告事業の営業職を経験させてもらいました。記者時代に主に取材したのはプロ野球や高校スポーツ、大阪マラソンなどのビッグイベント。そこで何千、何万人も人を集めるスポーツ興行の魅力を肌で感じることができました。そしていつからか伝える側ではなくスポーツで熱狂を生み出す側になりたいという漠然とした夢を抱くようになりました。
②コンテンツビジネスの魅力
記者職を経て就いた営業職では、ビジネスの「いろは」を教わりました。市場においてお金が動く仕組み、そしてその価値、ノウハウに触れることでビジネスへの興味が高まりました。特に、目に見えない、物として形に残らない広告やイベント事業(=コンテンツ)にお金が集まることの凄さを改めて実感し、コンテンツを生み出す事の魅力を再認識しました。
③日本のスポーツの転換期
日本のスポーツ市場で一番の成長株であるBリーグ、競技自体のイメージを根底から変えようという気概を感じるTリーグ、マイナー競技からの脱却を目指すフェンシングやカーリング、絶対的転換期に立つアイスホッケーetc.…。私が転職を考え始めた去年夏頃から、五輪を一つの契機あるいは商機として、様々なスポーツ界に関わる組織や人が動き出しているのを感じる機会が増え始めました。この波に乗れなければチャンスはこないかもしれない。その実体のない焦燥感もまた私の決断を後押ししました。
④サッカークラブ
「地域とスポーツの関係性の追求」というのが、社会学を専攻した大学時代から漠然と考えてきた自分自身のライフワークでもありました。その考えの背景には、世界中で地域に愛され、地域を愛してきたサッカーという競技を好ましく思っていた事実があることは間違いありません。転職活動を始めるにあたって、サッカークラブもしくはサッカーと関係の深い地域自治体から探し始めたのは自然なことだったのかもしれません。
⑤タイミング
とはいえ、市場の規模も小さく、求人募集も少ないスポーツ業界。「サッカー」は念頭には置きながらも、あらゆる可能性を捨てずに転職活動を進めていきました。そんな中、「ここならきっとやりたいことができる!」と、スポーツに力を入れている地方自治体の選考を受け、書類や筆記を通り、意気揚々と受けた1次面接で落選の連絡をうけ、正直めげそうになっていた12月某日。奈良クラブのスタッフ募集を見つけたのはそんなタイミングでした。とりあえず試しに受けてみるか。そんな程度の覚悟で履歴書を送りましたが、今思えば運命といっていいようなタイミングの妙だったのかもしれません。
⑥奈良クラブとの関係性
実は、「奈良クラブ」と奈良県出身の私の関係は、「とりあえず試しに」のニュアンスよりは遥かに深いものでした。というかぶっちゃけるとサポーターでした。毎年のようにユニホームを購入し(しかも宣伝と称して、音楽フェスやイベントに何度も着ていく)、年間何試合もホームゲームに足を運び、タイミングさえ合えば遠征にもついていくサポでした。11年前に関西リーグ昇格をかけた府県大会決勝を長居第2で観戦し、伝説の天皇杯ベガルタ仙台戦のジャイアントキリングをユアスタで観戦し、対戦相手のレヴィ―・クルピ監督が水玉ユニホームを欲しがった天皇杯セレッソ大阪戦をキンチョウで観戦し、天国と地獄の地決決勝ラウンドを市原で観戦するくらいのサポでした。(奈良クラブを知らない人には何がなにやらでしょう)。それでも奈良クラブのスタッフになる自分というものを具体的にイメージしたことは一度もありませんでした。
⑦故郷・奈良のこと
なんやかんやあって、採用の連絡をいただき、改めて奈良クラブで働くということを考えました。「高校を卒業すると県外の大学へ行き、県外で就職」。多くの奈良の人間と例外なく、自分も一度は奈良を出た身です。奈良府民なんて揶揄もされるけど、それでも「奈良」という地には愛着も誇りもあります。「この街のためにいつか何かしたい」という目的意識と自分のやりたい「スポーツビジネス」という手段が合致し、歯車が回りだすのを感じました。
そして奈良クラブへ…
という色々な要素が絡み合って、今年度から奈良クラブというサッカークラブで働くことになりました。2019年シーズンのJFLは始まっており、奈良クラブは開幕3連敗でのスタートとなりました。2度のホームゲームも集客は苦戦し、ファン・サポーターの皆さんを不安にさせる出だしとなっています。でも選手もスタッフも気概とプランを持ってこの難局に立ち向かおうとしています。このnote(やtwitter)を始めようと思ったきっかけは、そんなクラブの悲喜こもごもの内実の一端でも見てもらえたらと考えたからです。どんな更新頻度になるか、どんな内容を書いていくか、本業同様手探りではありますが、生暖かく見守っていただけますと幸いです。
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