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日本の降水量は増えている?
今回は近年増加しているように思う豪雨災害が気になって、私なりにTableauで分析したことを書かせていただきます。データはいつもお世話になっている政府統計(e-Stat)を使わせていただきました。ほんといろんなデータがあるんですね。
降水量が増えているわけではない
近年の豪雨災害などを見聞きしていると、年間降水量が増加しているように思っていましたが、実際にはそうで無いことが分かりました。(下図の棒グラフ参照)
年度によって凸凹はありますが、増加傾向は見て取れません。
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例えば2017年の降水量が少なかった背景は、梅雨の時期(6~7月)に東日本太平洋側や西日本では梅雨前線の影響を受けにくかった事によるものだそうです。
都道府県別の年間降水量中央値(2010-2022)と比較した比率(下図参照)で見ると「関東、近畿、四国、九州」で少なかった(オレンジ)ことが分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1733974088-PUAKgsdNSLyVrzl4e1xGh2wR.png?width=1200)
2019年も年間降水量としては少ない年でしたが、この年は台風第 19 号の影響で東日本から東北地方にかけて記録的な大雨となり、広範囲で河川の氾濫が相次ぐなど大きな被害が発生していました。
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その2109年の都道府県別の年間降水量中央値(2010-2022)と比較した比率(下図)を見ると、台風の被害を受けた「東北、関東」は多かった(青色)ことが分かります。
一方で北日本と東日本の日本海側(青森、岩手、秋田、新潟、富山、石川、福井)や、中国、四国地方、九州の日本海側など降水量が少ない(オレンジ)都道府県が比較的多かったことで、全国の年間降水量としては少ない部類に入ったことが分かりました。
豪雨災害と年間降水量には直接的な関係は無さそうだなと思いました。
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ちなみに、2022年の降水量は東日本が平年並みだった一方で、西日本の降水量が少なく、香川県では年間降水量の最小値を更新しました。
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![](https://assets.st-note.com/img/1733974526-CrNp0qvKwh91WXu6DR3LIjAP.png?width=1200)
豪雨の発生頻度が増えている
次に豪雨の発生回数を見てみました。
町の下水道の排水処理の限界レベル相当と言われるのが「1時間に50ミリ」とのことです。
土砂崩れなどの災害が発生する可能性があるのが「24時間に200ミリ」とのことでした。
これらの年間発生回数の推移を見たのが以下のグラフです。
![](https://assets.st-note.com/img/1733974751-qWv56HbkgPUFAw21IzsdCjXR.png?width=1200)
発生回数が増加傾向にあることが見て取れました。
50mm/h以上の雨量は1997年以降は毎年200回以上を記録しており、200mm/日以上も2017年以降ほぼ毎年200回以上を記録するようになっています。
近年の豪雨災害は短時間に多量の雨が降る回数が多くなったことが背景にある
一方で、日本全国の年間降水量に極端な変化や傾向があるわけでは無いことが分かった。
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