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山形の姥神をめぐる冒険 #39

【医王山葉山神社 鳥居】 上山市高松  2024年4月

 姥神めぐりを始めて間もない頃、上山の歴史研究をしているという古老に教えていただいた場所である。藤の巨木のあるところで出会ったので、〝藤の古老〟と呼んでいる。話のついでに何となく聞いただけだったので、やっぱり少し迷った。またもGoogleマップを頼りに歩いて行くと、「現代アートの展示か何か?」と思うような異様な風景が現れた。この姥神の白無垢のようなバスタオル姿は、カオナシそっくりだ。名だたる老舗温泉旅館、古窯をはじめ、かみのやま葉山温泉の宿が並ぶ山すそである。



 白いカオナシの台座には「橋本屋旅館寄贈」とあるが、それ以外の情報は白いバスタオルの内にある。このバスタオル、一分の隙もなくびっちりと着付けされていて、安全ピンの留め方も表に針が出ないように細やかな配慮がされている。まるでプロの仕事だ。一体このバスタオルはどなたが着付けたのか、一体何のために?
温泉地だけに、憶測が加速して謎が深まる。
 ここは再訪しなければ。できればバスタオルのないカオナシが見たいのだけど。
姥神が見つめる方向には、上山のランドマーク、スカイタワーの高層マンションが見えた。

【追記】
 約2ヶ月後、再訪したらカオナシはやはり白いバスタオルをまとっていた。ご開帳される日はあるのだろうか。情報求む。

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