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山形の姥神をめぐる冒険 #54

【瀧山 姥神コース】  2024年6月

 瀧山の周辺にはいくつもの姥神像がある。ふもとも合わせると4、5体はあるのではないだろうか。しかもそれぞれ表情も姿も全部違う。古くから霊山として信仰されてきたとはいえ、ここの姥神の人気は大変なものだ。
 この登山道にある像は、下から登って行くと横向きに見えてくる。本来は登って来る者を見張るような位置に座っているはずだが、どうも降りてくる人に正面に見えるように座っているようなのだ。急坂や崖が続くコースで登山者を励ましたり労ったりしているような。
 この山全体であちこちからいろんな仕掛けをしているのではないか?「うわっこんな所にいた!」と不意打ちを食らわすのは姥神の得意技なのだし。

 よくよく顔を見るとお爺さんのように見える。身体つきも乳房はあるものの、男のようにがっしりして骨太に見える。しかし姥神が男だったら三途の川で着物を脱ぐわけにはいかない。そんなの、別の意味で罪でしょう?

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