2023/10/12雑記「音源はラブレター」
大阪市中央区のはずれに、幽霊が出そうな(でたかも?)古めかしい雑居ビルがあって、友人がその三階にプライベートスタジオを構えている。今日はそこでレコーディングをさせてもらった。
エンジニアが知り合いということもあり、幽霊への恐怖感より、アットホームな雰囲気でリラックスして演奏できる安心感がスタジオにはあった。
現場につくとすでにセッティングは済ませられていたので、さっそく録音といきたいところだが、レコーディングのイメージが全く浮かんでいない。音楽歴が長い癖にレコーディング経験が浅くアイデアの引き出しが少ない。まずはギターケースを開き、ヘッドホンをつけ、マイクの前に立つ。そして、とにかく音を鳴らしながら、音源の輪郭を捉えてみようと思う。
ところで音源のあり方について、誰の言葉かは忘れてしまったのだけれど、ものすごく自分のなかにストンと落ちる言葉があった。
「音源はラブレターで、ライブは告白」
音源は、ラブレターを書く時のように、自分の気持ちを文字に込め、マス目に沿って丁寧に書き記すこと。
ライブでは、告白の時のように取り乱しなからでも、想いを意中の人に届けようとすること。
自分の音源も下手くそなりに丁寧な文字でラブレターを書くように作ってみたいと思った。
今年もあと残すところ3ヶ月もないので、音源出すだす詐欺をはたらいてしまったことをリスナーにお詫びしたい。
いつの日にか、いい音源を出すという姿勢ではいつまでたっても完成しない気がする。
時間をかけてこだわることは、自己の満足にとって大切なことではあるが、あるていどの期限を決めないと結局は世に出ないで、誰にも知ってもらえないことになる。
お蔵入りさせてはもったいない曲がたくさんあり、きっと曲たちも早くカタチになりたがってる。
とにかく質より量で制作することのほうが、優先とまではいわないけれど、音楽を継続するためにも早く音源を作ることは大事な道筋である。
幽霊があと推ししてくれたのか、昨日は一曲カタチになりそうなアイデアが降ってきた。
とにもかくにもラブレターの一文字を書き始めた。