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「念じたらできる」究極のサービス体験を目指す。マネーフォワードケッサイCOOの原動力とは

こんにちは。マネーフォワードケッサイ広報担当の田淵です。

マネーフォワードケッサイ(以下「MFK」)では、「企業間取引を安心で、なめらかに。」をミッションに、企業間決済にまつわる課題を解決するサービスを提供しています。

日々進化する企業間決済業界で、MFKのメンバーはどのような思いを持ち、挑戦しているのか。このnoteではサービスを届けるキーパーソンの想いを深掘りします。

今回はMFKのCOO(Chief Operating Officer)、三木さんのインタビューです。


プロフィール

三木 友也(みき ともや)/ケッサイカンパニー 執行役員COO
大学卒業後、エンジニアとして株式会社ワークスアプリケーションズで、HR領域のサービス開発に従事。その後、受託開発会社でフロントエンドエンジニアとしてシステム開発・組織づくりを担当する。2019年9月マネーフォワード入社。2020年11月にマネーフォワードケッサイへ出向。現在はケッサイカンパニーのCOOとして企業間後払い決済・請求代行サービス『マネーフォワード ケッサイ』のオペレーションの改善、組織づくりを行う。

ー まず初めに、『マネーフォワード ケッサイ』について、読者の方向けに説明をお願いします!

『マネーフォワード ケッサイ』は企業の請求業務を代行するサービスです。請求業務と言っても、細かい業務がたくさんあり、取引先の審査や、入金確認、消込も必要です。さらに、期日までに入金が無かった取引先には電話などで入金の催促をする必要があります。多くの企業では、請求業務専任の方はおらず、営業担当が業務のかたわら催促の電話をしたり、経理の方が消込をしたり、業務の合間に対応されていることが多いです。

本来、ビジネスは商品を提供して対価を得るというシンプルな行為のはずなのに、実際にはそれを成り立たせるのに非常にパワーを使っているんですよね。なので、当社がお客さまに代わって請求業務を代行し、お客さまにはその時間を使って事業に集中してもらえるような環境づくりを支援しています。

BPOとしての側面を持つことで、ソフトウェアだけでは届かない課題解決に向き合っており、請求にまつわる業務プロセスを代行するという点では、近頃キーワードとして使われ始めた「BPaaS」にも当てはまると思います。

『マネーフォワード ケッサイ』を使えば請求業務を大幅削減できる

目指すのは、小さな意思決定がたくさん生まれる組織

ー 三木さんはCOOとしてどんなことに取り組んでいますか

サービスのオペレーションを最適化して、収益性を高めるのが今のミッションです。『マネーフォワード ケッサイ』は「業務を代行する」という特性上、お客さまが増えると、MFK側で対応する業務も増えるわけですが、その伸びに比例して人を採用し続けると、なかなか収益性は上がりません。一方、事業の成長ペースを予測して、事業規模に合ったオペレーションの体制構築を行わないと、業務が溢れてお客さまに提供するサービス品質が落ちるリスクも発生します。その時々に合わせてバランスをとることがとても重要なのです。

そのため、CROの田中さんと事業成長のペースを確認しながら、カスタマーサポートや審査、債権回収、管理部門といった各所とコミュニケーションをとり、ギリギリのバランスを保ちながら、優先順位をつけてソフトウェアによる解決やオペレーションの見直しに取り組んでいます。

ー 組織として、目指す姿はありますか?

オペレーショナル・エクセレンスといわれる、それぞれのチームが自分たちでオペレーションを最適化し続けられる状態を目指しています。そのためにも、一人ひとりの日々の「小さな意思決定」があふれるような組織にしたいと考えています。

これは今の立場を預かるようになってから気づいたことでもあるのですが、意思決定というのは特別な行為で、決裁権を持った人だけができるものだと思われている方も結構いるように思います。もちろん、最終決定者を定めることはガバナンス上必要ですが、意思決定のプロセスにおいては、実際に現場で向き合っている人が一番解像度が高く、一人ひとりの当事者が主役だと考えています。

意思決定を分解すると「合理的判断」と「直感による決断」に大別されます。実は、覚悟を持って決断しなければいけないようなシーンはほとんどなくて、大抵の問題は、適切に情報を集めて、丁寧に紐解いていけば「まぁそうだよね」と自然と思えるような一つの答えに辿り着けると考えています。

ただ、この合理的判断に持っていくという技術は、経験や慣れがないと難しいことではあるので、そのハードルをもっと下げていきたくて、「必要な情報を収集しやすいような環境づくり」「意思決定プロセスの体験を共有すること」は日頃から意識して取り組んでいます。

私がエンジニアとしてMFKで働き始めた時、これまで経験したことがないほど、働きやすく、楽しかったんですよね。それは、とにかく意思決定が早く、しかもその意思決定がトップダウンだけでなく、メンバーが主体となって進めていて、関係する部門も協力的に関わってくれる文化が根付いていたからだと思います。これから組織規模が大きくなってきても、みんなで事業を作ってサービスを提供しているという文化は大切にしたいなと思っていますし、どんどん広げていきたいです。

ユーザビリティの究極系は「念じたらできる」こと。

ー 三木さんは、MFKに入る前はどのようなことに取り組んでいたのですか?

新卒ではワークスアプリケーションズで、人事領域のERPパッケージの開発に従事していました。プログラミング未経験から様々な開発を経験させていただき、Webのフロントエンドを得意としていました。

数年経験したのち、次世代バージョンの開発企画チームにアサインされ「本当に使いやすい業務システムとは何か」という問いに向き合いました。その際に「ユーザビリティの究極の理想は、念じるだけで終わること。でも、それはできないから、どれだけそこに近づけられるかを考え抜いて、UIを考える必要がある」という議論をしたことが強く印象に残っていて、その頃からずっとユーザビリティの探求をしています。

ー 三木さんのキャリアの中で、転職先としてマネーフォワードを選んだのはどうしてですか?

自分のキャリアの中で、大切にしていることが二つあります。

一つは、先ほども話した「ユーザビリティ」。プロダクト開発において、その価値をいかにユーザーに届けきれるかが、私のものづくりにおける一番の関心ごとです。

そしてもう一つは「組織」です。前職の2社で、チームでものづくりをした経験から、多様性を持ちつつも、やはり根幹の部分で一人一人が同じベクトルを向いていないと良いチームにはなれないと感じていました。その点、マネーフォワードは経営戦略としてMVVC(Mission・Vision・Values・Culture)の浸透に注力していて、その一つにUser Focusという使い手に向き合った価値観を共有しています。マネーフォワードであれば、自分の考えるものづくりができるのではと、魅力を感じました。

ー その後、マネーフォワードからMFKへ出向することになります。

マネーフォワードに入社後、取り組んでいた大きなプロジェクトがひと段落した時に、社内異動制度の「チャレンジシステム」でMFKへの異動(出向)が決まりました。

異動時の選考過程で『マネーフォワード ケッサイ』のデモをみて、「あ、このサービス、念じたらできるやつだ。」と思ったんです。ユーザーは取引情報を登録するだけで、残りの請求業務は全部MFKがやるので、何もしなくて良い。入金が保証されているからキャッシュフローの心配も無い。過去に自分がやりきれなかった究極のユーザー体験に近づけるんじゃないかと、ワクワクしたのを覚えています。

もちろん、今はまだ、完全に「念じたらできる」の域まで行けておらず、ユーザーの皆さまにご協力いただくこともありますが、一つ一つ課題を解決していけば、いつかその世界を作ることができると考えています。

一貫しているのは「ユーザー体験の向上」への想い

ー MFKでは、フロントエンドエンジニア、エンジニアリングマネジャー(EM)、オペレーション領域のプロダクトマネジャー、そしてCOOと、様々な職種を経験されていますが、一貫していることはありますか?

自分でも驚くほど、担当している役割やプロダクトは変わっていますが、変わらないものはユーザー体験の向上を追い求めている点だと思います。

これまでは、フロントエンドエンジニアとして、UIの設計と実装という手段を持って、ユーザビリティを追求してきたのですが、UI/UXの本質はサービスが本来持っている価値をユーザーにしっかり届けることだと考えています。データ領域を担当した時も、データという価値をどう届けるかを考えていましたし、いま担当している組織づくりやオペレーションの改善もユーザーに価値を届けるための手段として捉えています。

せっかく良いプロダクトがあっても、オペレーションが非効率になってしまうと、ユーザーをお待たせしたり、負担をかけたりすることになります。その逆も然りで、私たちはソフトウェアだけで価値を提供しているのではありません。組織やオペレーションの仕組みを整えることそれ自体が、ユーザー体験の向上に直結しているので、手段や役割を変えながら、ずっと同じ問いに向き合っている感覚で仕事しています。

ー 強い想いで物事を推進できる原動力は何なのでしょうか。

一つはMFKのサービスのユーザー体験に可能性を感じていることです。SaaSや業務システムをどれだけ使い勝手の良いものにしたとしても、やっぱり「自分でやらないといけない」部分は発生します。それは、当たり前のことなのですが、「やりたくない」というニーズに応えるサービスラインナップも必要だと思うんです。

二つ目は、先にお話した通り、チームや文化が好きなことですかね。だからこそ、この文化を維持したい、より浸透させていきたいという想いがあります。実は過去に、新規プロダクトの開発に取り組んだ際、PMF(Product Market Fit)ができないまま撤退ラインを見誤り、大きな機会損失を生んでしまいました。その際に、事業がうまくいかないと、どれだけ良いチームや文化があっても成り立たなくなるという、すごく当たり前のことを身をもって体験したんです。その時の悔しい想いもあり、オペレーション領域の開発チームを再編し、その延長でCOOとして事業の収益性を高めるというミッションに取り組んでいます。

ー 最後に、今後の目標について教えてください!

今のチームはすごく良い組織になってきているので、今後人数が増えても、変わらず今のように魅力的な人たちがたくさんいて、それぞれが夢中で取り組める環境を維持し続けることが私のチャレンジです!

MFKには、与えられた役割だけでなく、それを超えたチャレンジができる環境があります。私がエンジニアの採用面接に出た時によく「ソフトウェアの開発をしているのではなく、事業を実装している」ということをお伝えしています。そのくらい一人ひとりがミッションの実現に向けて一つになって取り組んでいます。

このnoteを読んでMFKに興味を持ってくださった方は、ぜひご連絡ください!

あとがき

三木さんは前職の時代も含め多くの職種を経験しています。サービス開発、組織づくり、デザイン、マネジメントなど一見関連性が無いようにも感じますが、三木さん自身の柱となっているのがユーザビリティだということが今回分かりました。インタビューでは、COOというポジション自体も他に適任者がいればその方にお任せするのは問題ないと話していました。これも役割は、「究極のユーザー体験を実現する」一つの手段でしかないということの表れであり、三木さんのユーザビリティへの思いの強さを実感しました。

MFKではメンバーを募集しています。
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