【男子卓球】日本はいつ団体戦で中国に勝てるのか、日本史をヒントに考えてみた。

歴史の変革は「三段階で成される」と言われています。

(誰が言ってたかは忘れちゃいました。
ごめんなさい。
確か、磯田道史さんだったかなぁ。 )

一番分かりやすいのは、戦国時代から天下統一への変革です。

第一段階は織田信長です。
天下統一というスローガンを掲げました。

第二段階は豊臣秀吉です。
天下統一を成し遂げました。

第三段階は徳川家康です。
天下統一後の世を作り上げました。

このように、歴史の変革は三段階で成されるのです。

明治維新も、
第一段階は吉田松陰ら
第二段階は西郷隆盛ら
第三段階は伊藤博文らが担いました。

では、卓球で「日本が団体戦で中国に勝つ」という変革はどのように成し遂げられるのでしょうか。

第一段階、中国に勝てると思わせてくれる「信長」
第二段階、団体戦で打倒中国を成し遂げる「秀吉」
第三段階、中国に常に勝てる日本を作り上げる「家康」

が誰になるのかを考えることで、今後の展望を見ていきます。

前回は女子について考えました。

今回は、男子について考えていきます。


水谷隼はリオ五輪で「信長」になった

まず「信長」は水谷隼選手です。

契機はやはりリオ五輪です。

団体準決勝のドイツ戦では、あのボル選手に勝利し、銀メダルを獲得しました。

さらに決勝の中国戦では、許昕選手に初めて勝利しました。

1勝1敗でダブルスが1-1の9-5で勝っているときは、「本当に中国に勝ってしまうんじゃないか」と思いました。

これが、水谷選手が信長になった瞬間だったと思います。

それまで、あくまで有力大名の一人にすぎなかった水谷選手が、「姉川の戦い」や「長篠の戦い」で勝利したことで、天下人としてメディアに引っ張りだこになったのです。


そんな水谷選手でしたが、2019年現在では、もう「日本のエース」という立場ではありません。

時代は「秀吉と思われる男」の手に移りました。


張本選手が秀吉にならないでどうする

秀吉の最有力候補は、もちろん張本智和選手です。

張本選手は、既に許昕選手以外の中国人選手に一通り勝っています。

こんな選手が秀吉になれなかったら、もうヤバいです。

張本時代で絶対に中国に勝たないといけません。


では、張本選手が団体戦で中国に勝つのはいつになるでしょうか。

まず、2020年はどうでしょう

この時はおそらくまだ、信長の水谷選手がいます。

秀吉の台頭は、信長がいなくなってからなので、この観点からは、2020年に中国には勝てないということになります。

(日本史なんか無視して、2020年に勝ってくれるのが一番良いんですけどねぇ。)

逆に言えば、水谷選手が五輪代表に選ばれなければ、中国に勝つ可能性が出てきます。

世界ランキングで張本選手と丹羽選手が選ばれ、丹羽選手とのダブルスを考慮して吉村真晴選手あたりが選ばれる。

そして、張本選手の2点とダブルスが勝って優勝という、リオで実現しかけた勝ち方を実現してしまうかもしれません。

(でも水谷選手には東京五輪に出てもらいたいです。)


ただ、今の日本に勝てそうな雰囲気はあまりありませんよね。

水谷選手と丹羽選手も、最近はあまり奮いません。

その他でも、吉村和弘選手が伸びてきているくらいで、全体的には停滞しています。


そして張本選手は、考えてみるとまだ大きな舞台での団体戦の経験が少ないんです。

世界卓球2018も、中国と当たる前に負けてしまいました。

チームワールドカップ2019、世界卓球2020、東京五輪と、これからようやく経験を積むことになります。

さすがにこの状態で中国に勝つのは難しいのではないでしょうか。

張本選手が団体戦で中国に勝つのはもう少し先の話になると僕は思います。


さて、ひとつ考えなければいけないのは「張本選手一人では団体戦で中国に勝てない」ということです。

中国に勝てる選手がもう一人必要です。

張本選手と共に戦う「石田三成」を探さなければなりません。


まず考えられる石田三成候補は、吉村和弘選手あたりでしょうか。

吉村選手は、ここ1年ほどで世界ランキングを急速に伸ばし、2019年9月時点で日本人4番手まで来ています。

林高遠選手に勝つなど、爆発力も持っている選手です。

既に23歳で、更なる成長があるかは分かりませんが、期待できるほどのポテンシャルを持った選手です。


しかし、石田三成は秀吉よりも年下です。

なので、石田三成になるのは張本選手以下の世代の人かなと思います。

石田三成の最有力候補は、松島輝空選手でしょうか。

松島選手は2007年生まれで、張本選手とは4歳差。

張本選手は東京五輪に間に合いましたから、松島選手も次のパリ五輪には間に合います。

この頃に中国に勝つのは、十分に考えられます。

ということは、日本が中国に勝つのは2020年代の中盤から後半。

まだちょっと先の話です。

張本選手が秀吉になるまで、気長に待つ必要がありそうです。


「家康」はまだ卓球を始めていないかも

では家康は誰になるでしょうか。

松島選手が家康になるのがベストですが、僕の予想では石田三成になります。


秀吉が亡くなった後、「関ヶ原の戦い」で石田三成に勝つのが家康です。

つまり、張本選手の引退後、日本のエースである松島選手に全日本選手権で勝つ選手が家康になります。

張本選手が30歳で引退するとしたら2033年、家康が松島選手に勝つのを2035年と仮定します。
家康がその時18歳とすると、2019年現在では「2歳」となります。

つまり、家康はまだ卓球を始めていません。

信長の水谷選手と秀吉の張本選手は14歳離れているので、家康が更に14歳離れているのは妥当な感じがします。

2017年生まれの家康が、2020年ごろに卓球を始め、2035年に全日本選手権で優勝し、同世代の数人とともに2040年代の黄金時代を築き上げるのではないでしょうか。


まとめ

ここまで考えてみて、女子に比べて男子は歴史の変革が10年ほど遅れて実行されそうです。

日本男子が卓球帝国になるまで20年以上かかる予想です。

そして、その主役となる家康は、2019年現在の2歳児から誕生する予想です。

2歳児持ちの親御さんは、卓球をやらせてみてはいかがでしょうか。

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