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【読書の秋】おすすめの1冊 -されどわれらが日々
はじめまして。SPGです。
雑多に様々な内容の記事を書いていこうと思います。
今日は、読書の秋ということで私がみなさまにおススメしたい1冊を紹介いたします。
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されどわれらが日々
1964年に柴田翔によって書かれた中編小説であり、同年の芥川賞受賞作です。
あらすじ
1950年代~60年代、学生運動全盛期のど真ん中を生き抜く若者たちの物語です。主人公の大橋をはじめ、彼の恋人や大学院の研究室の仲間たちが混沌とした時代にのまれそうになりながらも、自分の信条と熱い想いをそれぞれが抱きながら時代の制約に全身でぶつかっていく生き様が描かれています。
血のメーデー事件や日本共産党の方針転換など、多くの学生活動家を絶望に陥れた出来事の中で、進路に、学問に、恋に、奔走する当時の若者たちの力強さとそして脆さが感じられる作品になっています。
タイトルの意味
勿論、彼らのかけがえのない青春の日々という文字通りの意味であり、それ以上でも以下でもないと思います。
ただ、この時代に読むからこそ、現代の同年代の生活とはまるで違う彼らの日々、現代では体験できない日々といった意味合いものしかかってくるような気がします。
現代に比べてモノの少なさ、情報の少なさ、娯楽の少なさといった圧倒的な制約があったからこそ生まれる、泥臭くて悩ましくて、一方で輝やかしい日々がこの本の中では描かれています。
そうした彼らの日々への敬意が感じられる秀逸なタイトルであると思います。
感想
本気で日本を変えようという気概で学生運動に参加したり勉学に励んだりする彼らの熱量は、うらやましいとすら感じました。国を変えようと動くことはおろか、国の政治や経済について考えること、自分の意見を持つことすらできていない自分にとっては尊敬するものであるし、せめて国について考えることを怠ってはいけないなという気持ちにさせられます。
情報やモノの少なさといった制約があるゆえに生まれるこの時代の生き様は美しいなと感じる一方で、危険な側面もあるのだなと痛感しました。
共産党という自分の信条の土台が揺らいだ時に、生きる意味すら見いだせなくなってしまうような描写もあり、それと戦える人もいれば耐えられない人もいて、そこに人間の脆さと、時代制約ゆえの危険性を学びました。
こうした学生運動に限らず、学生らしい恋の話や結婚観の話もあり、そこにも現代とは全然違う考えや感覚を見いだせます。
この小説では一貫して、人間が「無」や「空虚」を突然感じ思い悩んだときに、どういう生き方を選択するのかというところにテーマがあると思います。
学生運動で絶望を感じたときもそうだし、恋愛結婚の末にこのまま平穏な暮らしを続けて死んでいくのだろうかと思い悩むときもそう。その悩みの先にどういう理由でどのような道を選んだのか。そこに焦点を当ててぜひ読んでいただきたいです!
最後に
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