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苔の名は

いま住んでいる品川区のマンションには、外階段が2ヶ所あり、木が植わっている中庭っぽいところが3か所、さらにエントランスに大きな木の生えてるところがあって、そのいずれにもかなりの苔が生えている。毎日様子をみられる苔スポットが4か所あるということだ。

このマンションに住み始めた2015年には、4か所ともまだまだ土の黒いところが勝っていたと記憶しているが、年々苔の緑の部分が増し、最近は苔がかなり旺盛に繁茂している。

苔図鑑を見るするようになって以来、毎日のようにこの中庭を眺めているが、いっこうに種類がわからない!

ルーペでよくみてみたいと思うものの、地面に生えてる苔に近づくためには腹這いになるほかなく、さすがにそれは1階の住民のみなさまの手前ためらわれる。いまの季節は蚊に刺されそうなのもいやだ。薄暗い場所なので、老眼がそれに追い打ちをかける。

それでも毎日ぼんやり眺めていたら、せいぜい2種類くらいと思っていたのが、実はかなり多くの種類が生えてるらしいことがわかってきた。しかも、場所によってきれいに棲み分けているところもあれば、ごちゃっと混在してるところもあるみたい…ときどき部分的に写真を撮って、拡大しては図鑑と見比べては、あーでもないこーでもないと検討していた。

そのうち、ひとつはゼニゴケっぽく、すぐにわかりそうと思ったのだが…ゼニゴケにも種類がいろいろあり、どの説明、写真をみても違うようにみえる。あの特徴的な杯状体がみつからないし。

今年6月に相模原市内のブルーベリー農園で見つけた立派な杯状体つきのゼニゴケ。
違う苔と身を寄せ合っている。苔ってこんなふうに混在しうるということを最近知った…

昨日も出かける前にこのゼニゴケもどきを肉眼で眺めていたら…あれ、葉にうろこっぽい模様があるのでは?!なぜいままで見えなかったのか不思議だが、この日はなぜか肉眼ではっきり見えた。

ルーペで確認すると、確かにあった、蛇の目模様。これなら何度も図鑑でみた、ジャゴケの仲間に違いない!ヤッター!

さらに注視し、雌器床や雄器托も確認したい。隣に生えてる他の苔も、観察を続けて解明していきたい。ジャゴケの合間にも、ちらっと違う苔がちろっと顔出してる…写真を拡大して初めてわかった。これは他の場所では優勢の苔である。



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