イギリス人、電車で冷戦...まさかの結末!!
イギリス人の友人コニー(男)がロンドンの電車内で体験した本当の話。この話で何度思い出しニヤリをしたか...。大好きな話なので、シェアしたい。
対峙
ある日、コニーが一人で電車に乗っていたときのこと。4人掛け対面式シートに座っていた。対面にはスーツのビジネスマン風の男性が一人。
コニーとそのビジネスマンの間には、写真のような小さな机があり、その机の上にはコニーが事前に購入しておいたポテトチップス。このポテトチップスを巡って、世にも奇妙な冷戦が勃発する。
ビジネスマンの奇行
特に言葉を交わすことなく、外を眺めたり、スマートフォンをいじったりしながら、二人は英国紳士らしく行儀よく座り、静かな時間が流れていた。しかし、発車してしばらくすると、その均衡が崩れる。予想もしてなかった出来事が起こったのだ。
そのビジネスマンがおもむろに、テーブルの上に置いてあったコニーのポテトチップスに手を伸ばした。そして、食べ始めたのだ!
コニーはしばらく何が起こっているのか理解できず、ひどく困惑。
「.............なんだこの男は?それ、僕のだぞ。なぜ平然と他人のものを断りもなく食べている?!いや、断りがあったとて、おかしい。」
そう。『あのぉ、君のポテトチップス食べていいかい?』と断りがあったとて、おかしな話なのだ。よっぽどの事情がない限り、赤の他人が購入してきたものを食べたいという発想する時点で理解の範囲を超えている。
コニーが絶賛困惑中も、ビジネスマンはその手を休めない。
このわけのわからない不確かな静寂の中、
パリパリ。ガサガサ、パリパリ。
ポテトチップスの袋を弄る音とクリスピーな咀嚼音だけは確かだ。
対戦開始
これを見て、コニーは心を決めた。
「これは僕のポテトチップスなんだ。僕が食べるべきポテトチップスなんだ」
なんと、コニーも、、、そのポテトチップスを食べ始めたのだ!!!!!!!
か、果敢すぎる。わたしなら、そこまで強いハートがない+常軌を逸する人と関わりたくないから、その代償としてポテトチップスを諦めてしまうかもしれない。
気になるビジネスマンはというと、目は合ったものの、ポテトチップスを食べ続けている。なんという強靭な精神力の持ち主であろうか。
さぁ、状況は混乱に混乱を増した。見知らぬ男二人が言葉を交わすことなくポテトチップをパリパリ。柄も言われぬ気まずさが二人を包む。
ついに、二人はポテトチップスを食べ尽くしてしまった。そして、ビジネスマンは袋をゴミ箱に入れ、電車を去っていった。
驚きの事実
「何が起きたんだ。よくわからない時間を過ごしたな」と、先ほどの妙な緊張感から解放され、コニーはぼんやりしていた。
何気なく、ふと自分の足下にあったかばんの方を見ると、、、、馴染みのあるものが目に飛び込んできた。そう、ポテトチップスだ。先ほどまでビジネスマンと一緒に食べていたポテトチップスが未開封の状態で鎮座しているのだ。
コニーは大いに混乱した。「ポテトチップスはビジネスマンと食べ切って、彼がゴミ箱へ捨てたはず....」
そして、大きな勘違いに気づく。コニーは自分でポテトチップスを机に置いたと思っていたが、カバンの上に置いただけだったのだ。
つまり、赤の他人の食べ物を急に食べ出すという奇行を働いたのは、ビジネスマンではなく、コニーだったのだ。特大ブーメラン!
これは、恥ずかしすぎる!
せめて、真相を知ったコニーはいいが、気の毒なのが、ポテトチップスを食べられてしまい、何も知らぬままのビジネスマンだ。
お詫びしようにも、ときすでに遅し。下車してしまっている。
さぞ驚き、戸惑ったであろう。ほぼホラーだ。奇しくも、その混乱した気持ちの一番の理解者が、犯人本人だという皮肉がなんともコミカルだ。
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