愛いっぱいの木漏れ日
君の決意が言葉となってこぼれたとき
万華鏡のビーズが動いた 次元が変わる微かな音をたてて
一つの模様の中を生きていた僕たちの世界が
パラレルになった
宇宙が万華鏡をほんの少し動かした
いたずらに動かした
君の心のビーズがこぼれた
*
君は近すぎるほど顔をくっつけてきて
できるよって やろうよ!って屈託のない笑顔を輝かす
目覚めた瞬間から眠りにつくまで太陽張りにフルに注いで
バカみたいに愛してた
君が好きな全ての人が
笑顔でいられるように
勇気を持って生きられるように
*
見知らぬ国の大きな海に漂いレンズを見つめる
あどけなさが残る一枚の写真
笑っても怒ってもないあるがままの君をみた
君は知っていたのかな
君の決意が時空を超えてあの日に繋がる
万華鏡のビーズが動いた 次元が変わる微かな音をたてて
一番欲しかったものを受け取る勇気を君は得た
本当の君の居場所
*
太陽の君はこの地球で最後の息を吐きながら
思いがけない悪戯で僕たちを泣き笑いさせた
君が大好きで君を大好きな僕たちが一つになって
君は満足げに舌をみせて微笑んだ
そしてゆっくり吸った最後の息
吐くことのない息はどこにいったのだろう
愛のエールいっぱい抱えて
*
太陽でありたかった月のように優しい光の君
一人二役した欲張りな君は溢れる僕たちの愛を一滴残さず
最後の息に詰め込んで木漏れ日になった
万華鏡のビーズが動いた 次元が変わる微かな音をたてて
今度はいつ逢えるかな
君が大好きで僕が大好きな君色が織りなす万華鏡の世界
近すぎるほど顔くっつけてもいいから誘いに来てね
親愛なるYoko
2022年4月19日 7年目の新たな旅立ちのはなむけに
木漏れ日
photo by Turi Saito