焦りと共に

もう何回目と数え切れんほどに「あと少しで卒業かあ」と発している
積もりに積もった課題、積もりに積もったやりたいと思う事、交友、感情

十年後や百年後の人間に驚かれるであろうこのコロナウイルス世界
音楽祭が終わり冬休みに入り、ついこないだ冬休みが終わりへとついた

冬休み一体何をしたんだろうか

ゴロゴロと床を這いつくばり、GAMEをし、ご飯を食べ、寝て
掃除があるからという理由で課題に背を向け(顔は少し前に合わせた)年末を迎えた。

年末は一年をしみじみと思い返すという特殊な空気がある
何をしていても、何を考えていても、頭の一部には一年間がまとめられている

そうして迎えた新年は人の心を不安と焦りで掻き立て、あとから加えた「新しい」という言葉で自分をドキドキもワクワクもさせる

お寺でもらった絵馬には「才能が芽生えますように」と書き、飾り、願った

新しい一年という区切りの始まり
親戚で軽く集まり祝った
何を祝ったんだ?
新しい一年が無事に来たことだろうか
未だにわからない

けどとても楽しかった

年末には色々とあり複雑な精神のもと、人間関係で悩まされるほど自分が弱いのかという結末に至り強くなろうとも思った

冬休みが終わる頃
課題が何も終わっていないことに気づいた(多分ずっと気づいてたけど自分の焦りに気づいた)

何故こんな何も生み出されない日常を送っていたのか、とも考えたが
全く生み出されていないわけではなく
ピアノの一曲を全部弾けるようになったし、課題が終わっていないということにも気づけた(暴論だが)

課題に追われている中
「知識がほしい」と思った
知識とは今に役に立たずともいつしかどこかで実を結ぶものであるはずであると信じている

私は五百円玉と財布の残りのお金を持ち本屋に行った
太宰治の「人間失格」、夏目漱石の「坊っちゃん」を買いお釣りの四円を財布にしまい弾む足取りで帰った

太宰治の人間失格‥とても面白かった
面白い‥というよりも共感から生まれる思考
人になんの本がいい?と聞かれ答えてしまいそうなくらいにはよかった(もう一度読み返す予定)

今、夏目漱石の「坊っちゃん」を読んでいる
夏目さんの文章はとても綺麗に感じる

だけど、私の求めている知識は全く得られず
課題への力も本に吸収され
ただ肉体だけがこたつに潜りダラダラとしている

焦りと共に何が来ているのか

焦りと共に鼓動の速さも来ている

焦りと共にタノシミも来ている

焦りと共に課題の締切も来ている‥‥

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?