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当事者・共事者

会場に入った途端に、呼吸がしやすい雰囲気。同じ思いの人たちが集まっています。

■斎藤幸平さん
人新生のお話し。地球上のあらゆるところに人の影響が出ています。大気中の物質、地球上のあちこちでの放射性物質、海へのマイクロプラスチック、人新生の災害としての液状化や斜面の大規模な崩壊など。
人と自然の間の物質代謝の関係性を見直す時期に来ていると思います。人の身体はひとりでは成り立っておらず、「私」というものはそもそもコモンです。

■地球守・高田宏臣さん
千葉の房総半島の先にある館山市安房神社の奥の広大な森を会社を作って購入した話し。税金だけでも相当な額です。
みんなの共有財産コモンズとして森林を共同購入し、共に自然再生や保全を行い、持続可能な利用を伝統的知恵から学び、自然も人間社会も豊かになってゆく、そんな社会的モデルを提示していくことを実践するのが、コモンフォレストジャパンです。

■坂田昌子さん
坂田さんからは以前、森の再生作業を学びました。

今日は坂田さんが拠点としている虔十の会の活動の歴史を始めて伺いました。

サイトから引用します。
「国交省の方には、「そのうち見慣れますよ」と言われましたが、何年たっても高尾山のど真ん中に空いた大きな穴やそびえたつ橋脚を見るたびに、胸がかきむしられるような気持ちになります。地球が何億年もかけて創ってきた地層や水の通り道が、ズタズタに引き裂かれてしまいました。人間の力では、もう二度ともとの姿にもどすことはできません。」
「傷ついた高尾山に、これ以上の負担をかけない暮らし方を考え実践すること、そしていつの日かこのトンネルが無用の物となった時に、再生できるように、各地の再生に取り組む地域からわたしたちは学び続けています。」

■藤井芳広「ふじいもん」さん
福岡県糸島市での、「皮むき間伐(かんばつ)」などの活動の様子のお話し。皮むき間伐とは、のこぎりと竹べらを使って樹皮を剥がし、木を枯らす間伐方法です。森の過密状況の解消や、地元の木材の活用を目的とした間伐です。

meets糸島のサイトより

■まとめ
生物多様性というのはただ種類が多ければいいのではなくて、関係性が取り持たれていることが多様性の意味で、そこに気づく事が豊かさだと思います。

人はひとりで生きているのではなく、いのちはいのちに生かされています。人と自然のあいだの物質代謝の関係性に目を向けると、地球のいのちの複雑さに気づきます。当事者ではないことでも、物事に気づいて心を向けると共事者になれます。

複雑な関係はひとりで理解することは困難ですが、対話を続けていくことで関係性を取り持つことができます。
人が創造した物事とも、自然とも、食べ物とも対話を続けていきたいです。

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