【武者修行プログラム体験談】原点に立ち返る2週間 / 立命館アジア太平洋大学 / 佐藤宇宙
武者に参加するきっかけ
私が武者修行プログラムに参加することを決めた理由は2つあります。
1つ目はビジネスとは何かを1から学んでみたいと思っていました。ビジネスを早い時期から学ぶことに間違いはないですし、何より社会人になったときにビジネスと向き合うことは、避けては通れない道だと思っていたからです。2つ目は学校の友達と自分の意識にギャップを感じていたことによる自分への幻滅です。オンラインで画面上でしか会えない友達と雑談をしていたときに、大学で何をしたいかが話題になりました。留学に行きたい、起業したい、国際生といっぱい話したい。それぞれが思いを持っているのにもかかわらず、アクションを全く起こしていない人たちが自分の周りには多かったです。そのような人たちと過ごすことが悪いことではありません。ですがその人たちと一緒にいることで、怠惰な学生生活を送ろうとは思いませんでした。そして自分から動ける力を身につけたいと思い参加を決意しました。
原点に立ち返った瞬間
2週間のプログラムでいろいろな出来事がありました。コロナが再爆発してしまったことで、現地に行くことができなくなりました。その上、私たちのテーマは「WineKumano」という飲食店で行う食品開発です。オンラインでただでさえ、難しい状況でありながら、五感をフルに使う食品開発は困難を決めました。その時点で一度、参加をキャンセルしようかと悩みました。ですが、それ以上に自分が動くことを見い出したかった自分は、最後まで走り切ることを決めました。
しかし、オンラインで行うことは困難を極めました。その中でチームの雰囲気が日に日に悪くなっていました。そのような状況下で私はチームでありながら、孤独でプログラムに向き合っている気持ちが募っていきました。それぞれが自分のために振り返ることは一人になることはありますが、チームとしてビジネスをやっている感情になれなかったのです。その結果、効果測定を前に私の体と心は限界を迎えてしまいました。チームメンバーの何気ない「がんばれ」というたった一言で私は壊れました。今までに貯めてた不安や思いが毒を吐くかのようにとめどなく言ってしまいました。その日のうちにファシリテータの力を使い、自分がなぜそうなってしまったのかを考えることにしました。その時、初めて自分は素の自分ではなく、作っていた、作られていた自分で動いていたことに気づきました。その後、すぐにチームに戻り、自分がチーム・個人に対して思っていたことを伝えました。その時から自分にも他者にも素でいること、正直でいること、「本来の自分」でいることができるようになりました。その日以降、タームのメンバーと話した時、「めちゃめちゃ正直になったね」と言われたことは今でも心の中に残っています。
プロのビジネスパーソンとして
壊れても、ファシリテーターやタームメンバー、チームメンバーのおかげで戻ることができた自分は最終プレゼンでも正直な気持ちを話すことができました。
商品としては採用されなかったものの、商品のコンセプトや思いを使いたいとオーナーから言われました。私自身、採用とも不採用とも言えない中途半端な結果を伝えられたと思いました。最後の場になるからこそ、自分がこのコンセプトを使うなら、こうして欲しいという思いをぶつけました。しかしあの場でぶつけることはプロのビジネスマンとして間違っているとファシリテーターから言われました。なぜなら最後の最後までお客様のために最高の商品を届けるミッションを果たしていないのです。それを考えずに自分の思いをぶつけることは無責任にもほどがあったのです。そこでも私はまた学ぶことができたのです。正直になることは必要でも、周りをもっと俯瞰することも学びました。
プログラム終了後
武者修行プログラムで学んだことは、多くのことに反映することができました。自分から動くことの大切さ、そして素の自分でいることは今の自分にも大きく生きています。
とにかく挑戦し、動き、振り返る。言葉で言えば簡単かもしれませんが、実際にするのは難しいです。本当にできるようになるまで時間をかけ、努力しました。
それにより、春休みはWinekumanoのオーナーが経営している店でインターンをすることが決まりました。
「本当にやりたいことの大切さ。それに挑戦すること・動くことの大切さ。自分にも他者にも正直でいることの大切さ。」
この3つは総じて人間が生まれ持っていながら、環境や自分の行動によって潰してしまいがちだと思います。それをもう一度思い出してくれた武者修行プログラムには感謝しかありません。