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【盛岡市菜園】ハイブリッド型『ビジホ呑み』をあみ出してみました。
近ごろ、旅の動画をYouTubeで観ていると、目につく動画があります。
それは、ホテルでの過ごし方を紹介した動画で、旅好きを中心に、じわじわと広がっている楽しみ方のようです。その名も『ビジホ呑み』。
『ビジホ呑み』を体験してみます
『ビジホ呑み』が受けいれられている背景には、コロナ禍の「おひとりさま文化」の広がりや、ホテルから出て食事を面倒がる出張族が増えたことがある、ともいわれています。
わたしも『ビジホ呑み』に興味があり、体験してみることにしました。
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舞台は、JR盛岡駅から徒歩で15分。繁華街にあり、呑み歩きにも買い物にも絶好のロケーションの「ホテルニューカリーナ」。
宿泊費がお手頃なので、盛岡への旅行客に人気のホテルです。
この日は平日でしたが、インバウンドの旅行客も多く、国内外からの客の対応で、ホテルロビーも忙しそうでした。
15時にチェックイン。部屋は15階にあり、窓からは街並みが一望できます。
こちらのホテルは1980年開業で、設備は少し古いですが清潔感もあり、十分快適です。
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充実のカフェプレートで呑む
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まずは、持ち込んだビール、アサヒの生「マルエフ」を開け、さっそくひと口。キレのある喉越しが心地よく、待ちに待った至福の『ビジホ呑み』の始まりです。
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15時半ちょうど、ドアがノックされます。予約しておいたルームサービスで、『ボン・カフェプレート』が届きます。
まずはピクルスをつまみ、お次はチーズグラタン。クリーミーなソースがよく絡んだマカロニが、ビールを誘います。
メインは、ハンバーグとクリームコロッケ。洋食の定番にして、王道。
ハンバーグにはデミグラス、クリームコロッケにはトマトソースで、少し濃いめの味わいが、雑穀ご飯によくあいます。
味わい、見た目、ボリュームともに、想像以上のカフェプレートに満足し、動画を観ながら、のんびり楽しんでいきます。
『ビジホ』から『酒場』への展開
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さて、夕方になりました。カーテンを開けると、すっかり街が闇につつまれています。夜の街で今日はどんな酒場に出会えるのだろうかと、胸が高鳴ります。
ちなみに、部屋で呑んでいる途中で酒が切れ、コンビニまでダッシュして、缶のスパークリングワインを一本補給しています(笑)
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ダウンジャケットを着込み、凍てついた街へ出ます。凍った道路に足をとられそうになりながら、裏路地をふらりふらりと歩きます。
ホテルから徒歩数分のところにある、古い飲食雑居ビル「名店会館」を訪れ、静かにゆれる『わしゅ』の暖簾をくぐります。
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店主とあいさつを交わし、燗酒を注文。店主が選んだ銘柄は「辨天娘」。
「一杯目は、すこしぬるめです」と、さすがの気づかいです。
優しく柔らかい味わい。するするとすすみ、穏やかな米の余韻が続きます。
日替わりメニューの黒板から、「紅焼き」を注文。紅生姜の辛味と酸味、青のりと小エビが香ばしい酒肴。しょうゆ風味の生地がもっちりしていて、食べごたえもあります。
二合目は「扶桑鶴」、三合目は「睡龍」。BGMのない静かな酒場で熱燗を呑み、ほろ酔い気分で酒場を後にします。
”ハイブリッド型ビジホ呑み”を提案します
コンビニに寄り、缶のウイスキーハイボールを二本購入。
ホテルに戻ったら、再び『ビジホ呑み』の時間。お気に入りの動画を観ながらの夜ふかし。
これが、わたしが編み出した『ハイブリッド型ビジホ呑み』です。ホテルの部屋と外の酒場を行き来するスタイル。
『ビジホ呑み』の孤独と、酒場での人とのふれあいの、どちらも味わえる、至福の夜。
ホテルから出るのがおっくうでなければ、ぜひとも試してもらいたい、ビジネスホテルの楽しみ方です。