【函館】(1/3)暴風吹き荒れる函館で、美唄焼き鳥と朝市名物小皿料理を食べた 2019年12月14日(土)-15日(日)
2019年2月に愉快な旅の仲間たちと函館を訪れてから10ヶ月後、再び函館にやってきました。お目当ては「美唄焼き鳥」です。前回の旅でキュウリの謎は解けませんでしたが、「美唄焼き鳥」については、しっかり学びたいと思って旅に向かいました。
注)2019年12月の記事になります。
⚪︎「美唄焼き鳥」とは?
「北海道には室蘭と美唄という地方の焼き鳥(やきとり)文化がある」ということを、室蘭出身の同僚から、教えてもらいました。
「室蘭やきとり」については、なんとなく聞き覚えがありましたが、「美唄焼き鳥」は初めて耳にしました。
というか、「美唄=びばい」って、風景が綺麗な土地というイメージしかありませんでした。
「で、その美唄焼き鳥は、鶏の内臓のいろんな部位を寄せ集めて串に刺して、それを塩胡椒で焼いて食べるんだよ」とも聞きました。
なんだそれは、すごく旨そうじゃあないですか。仕事中だというのに、「ごくり」と、喉を鳴らしてしまいました。
「ちなみに室蘭やきとりは、焼き鳥(やきとり)と言っても豚肉で、豚肉と玉葱を交互に串に刺して焼く。で、洋がらしをつけて食べるんだよね」とのことです。いあや、それはそれも旨そうです。ぜひとも食べ比べてみたいものです。
ということで、思い立って函館へ向かうことにしました。
同じ年の2月、愉快な旅の仲間たちと函館を訪れていましたが、それから10ヶ月後、再び函館の地に降り立ちました。今回の旅は、ムスメを連れ立っていました。
函館で本物の海の幸を喰いたいか? と尋ねたら、「いいねぇ」と言ってついてきました。
なぜ函館か。焼き鳥(やきとり)の話で、なぜ函館なのか。室蘭や美唄ではないのか、というところがあります。
だがしかし、その話はおいおいするとしまして、とりあえず函館駅に到着しましたので、函館朝市のどんぶり横丁市場へやってきました。
お目当ては、2月の旅では前の晩に食べ過ぎたせいで朝になっても空腹にならず、入りそびれた「茶夢」という老舗店となります。
⚪︎どんぶり横丁市場「茶夢」へ
実は、2月に来た際も朝からここで呑もうかと思ったのでしが、行列をなしていましたし、前述のとおり前の晩からの満腹が解消されていなかったので入店を断念したのでした。
さてさて、こちらの「朝市の味処 茶夢(ちゃむ)」のすごいのが、サービスの小皿料理の数々です。天然鮪刺し、自家製〆鯖が画像左手に見えますが、それ以外の小皿料理がデフォルトのサービスとなっています。事前に調べて知ってはいましたが、実際に目の前に並ぶと圧巻です。
北海道の地酒「北の勝」をコップ酒の熱燗でもらいまして、多種多様な小皿料理と刺身を愉しんでいきます。
地元民も目指してくる店ということらしいですが、それもわかります。40代ぐらいの女性店員二人で切り盛りしておられまして、適度に狭くて居心地が良く、これはまたいい店なのです。
しかしさすがです、北海道函館です。本鮪も〆鯖もレベルが高く、ムスメも「ナニコレ、おいしーーーー!」といきなりテンション高めです。
13時過ぎということもありましたが、この日は、店内が落ち着いていて、ゆっくりカウンター席で二人で食事します。
ムスメは追加で毛蟹汁を注文し、「うわっ、ナニコレ、今まで食べた毛蟹ってなんだったのさ!?」と、本場の毛蟹の旨さに驚いています。
どれどれと一口汁をすすってみると、なるほど、毛蟹の濃厚な旨味が溶け出しているが味噌は上品控えめで、飽きのこない味わいとなっていました。
「お酒にあいますよ」と、追加でサービスしてくれた「いかのふの粕漬け」がまた絶品でした。「北の勝」をお替わりして、ちびちびちびちびとつまみながら、この珍味を堪能しました。
さて、焼き鳥(やきとり)の話に戻しましょう。やっとですね。
同僚から話を聞いた夜、どこかで近くで、手っ取り早く「室蘭やきとり」か「美唄焼き鳥」を食べることはできないだろうかと探しました。
盛岡ではもちろん聞いたことがないですし、東北一の歓楽街・国分町を擁する仙台にもなさそうでした。青森・八戸・秋田あたりもそれらしい店はなく、東北までは、北海道の焼き鳥(やきとり)文化が進出していないようでした。
ちなみに焼き鳥(やきとり)文化は、調べてみると、全国各地でそれぞれの地方独特のスタイルを確立しているようでした。
その独自のスタイル・個性については、一般的に「日本七大焼き鳥(やきとり)」とも言われ、美唄・室蘭(北海道)、福島(福島)、東松山(埼玉)、今治(愛媛)、長門(山口)、久留米(福岡)が、七大ご当地のようでした。
こうして、室蘭に美唄に焼き鳥(やきとり)を食べたいなと思いつつ月日が流れ、ある日ムスメが「函館に行きたい」と言い出しました。ムスメは数年前、修学旅行で函館を訪れおり、久々にテレビ番組で函館の街並みを目にし、懐かしくなったのだとのことでした。
軽い気持ちで言ったのでしょうが、「ちょっと行ってみるか?」「行ってみよう、行ってみよう」ということになったので、早速、函館旅行のスケジューリングをしつつ、宿と新幹線を押さえ、函館の夜はどこで一杯呑ろうかとネットで検索していたら、偶然にも「美唄焼き鳥」の店を見つけたのでした。
さらに調べると、「美唄焼き鳥」は地元ではモツ串と言われるらしく、そのモツ串を函館で提供している店は、札幌の名店から暖簾分けされ、開店から2年も経っていない新しい店のようでした。
「海鮮は朝市で味わうとして、夜は美唄のモツ串っていう焼き鳥の店にしない?」とムスメに提案すると、「いいねー、焼き鳥もいいねー」と賛同してくれ、即座に夜の店も決定したのです。
行き先も決まった、宿も決まった、新幹線も決まった、そして函館の目的も決まった、あとは天気次第だなと思いながら、函館に旅立つ週末を待ち遠しく感じながら、何日か過ごしたのでした。
経緯としてはそんな感じです。そんな経緯の末、やっと「美唄焼き鳥」にお目にかかれることになったのです。
⚪︎札幌の名店の暖簾分け
さて、夕方になりました。「茶夢」でほろ酔いになり、ホテルにチェックインし、少し昼寝したらムスメに起こしてもらい、函館の夜の街に出ました。
外はひどく寒い上に強い雨が降り、そして風がかなりの強さでした。傘が壊れそうになりつつ、風をなんとかいなします。盛岡も寒かったですが、函館もさすがに北の地、寒さがこたえます。
お目当ての店「炭火串焼きやまと」は、スタイリッシュな外観と内観でした。予約していましたので、名前を告げて席に通してもらいます。
雪の中を歩いてきたわけですが、せっかくの北海道なので「サッポロクラシック」の生をいただきます。で、当然ですが、さっそく美唄焼き鳥の10本盛りを注文します。
なお、後から入ってきた常連らしき客はというと、いきなり30本焼いてもらっていました。豪華な注文の仕方だなあと思って見ていましたが、どうもこれが地元スタイルらしかったです。
(2/3へつづきます。)
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