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【盛岡桜山呑み歩き】(1/3)盛岡の冬、旅の仲間uniさんと酒場めぐりと再会の記憶

今回の記事は愉快な旅の仲間・uniさんが盛岡を訪ねてきたときのことになります。こちらの記事もあわせてご覧いただくと、いっそう楽しめると思います。


⚪︎一軒目は桜山「浅沼商店」へ

愉快な旅の仲間・uniさんが再び盛岡へ足を運んでくださいました。自宅のある東京から、北海道〜青森へと旅し、東京への帰りに盛岡に寄ってくださいました。

「やーやー、どーもどーも」

uniさんはわたしの姿を見つけると、いつものように人懐っこい満面の笑みで、手を振ってみせました。

待ち合わせたのは桜山神社の向かいあたり。霙が降る、暖かい冬の日でした。

16時に待ち合わせをし、16時に開店する人気酒場「浅沼商店」の暖簾を二人でくぐります。相変わらずの明るい雰囲気と清潔な店内、女性一人客もよく見かけるのも、こういう健全で前向きで開放的な空気感だからなのでしょう。

さて、この日はJR盛岡駅から徒歩15分ぐらいのところにある「岩手公園(盛岡城跡公園)」のすぐ北側にある、第二次大戦後のバラック街から発展してきた界隈、いわゆる「桜山」と呼ばれるあたりで呑むことにしました。

⚪︎浅沼商店の魅力とツルさんと

「浅沼商店」は、開店から6年目。開店当時から、ツルさんという男性店主がコの字カウンター内に立ち、軽妙な語り口と豪快な笑い声、そしてときに見せる細やかな気遣いで、盛岡の酒場好きを惹きつけています。

16時5分入店、先客はいません。カウンター席の一番奥に座らせてもらうと、「久しぶりじゃん! 元気!?」とツルさんがニコニコしながら声をかけてきます。確かに久しぶりでしたが、このツルさんの笑顔に嬉しくなります。

生ビールは350円、つまみにもらったクリーミーでコクのあるマカロニサラダも、さっぱりシャキシャキの白菜の白キムチも200円台300円台ととても手頃。もともと「浅沼商店」という屋号の八百屋だったこともあり、季節の新鮮な野菜を使ったつまみが人気です。

「かんぱーーい」「ではでは」「んぐんぐ」「ふぃーー、うんめーー」

そうやって、冷え冷えビールを流し込みます。外は寒いけれど、暖房がよく効いた暖かな店内で呑む生ビールは真冬でも美味しいのです。

⚪︎uniさんの酒場ばなしに酒がすすむ

酒を呑み進めながら、uniさんの今回の旅の経緯を伺います。道中、鉄路が不通となったことなど、トラブルに見舞われたそうですが、それでも途中降り立った青森県むつ市で六軒ハシゴした話は面白かったです。

「え! 一晩で六軒ですか!!!」
「いやね、これがまた魅力的なスポット、想像以上の酒場がありましてね、、、」

そういって、uniさんは話を続けてくれます。

「一軒目から、実はすごい展開でして、、、」
「ふんふん、それでそれで」
「戸を開けたらいきなり座敷が広がっていて、80過ぎと思しきお母さんがそこに寝っ転がっていてですね、ぼくといきなり目が合っちゃって、、、」
「ほっほーーー」

地元の飲食店の人々との触れ合い、思わぬ展開の連続とまさに旅の醍醐味を伺い、まるで自分が旅をしているような気分になり、引き込まれ、わたしも酒を呑む手が止まりません。

途中からツルさんも会話に混じり、マージャンや相撲、なとりのチータラ(チーズ鱈)などの話に盛り上がり、生ビールの次に、ぷちぷち泡が弾け、口当たりは軽やかながら、キンミヤの甘みがほんのり漂う江戸ハイをもらいました。

これがまた、酸味の効いた白菜の白キムチとの相性がよく、もう一杯、さらに一杯と呑み進めたくなる魅力があります。

ぷちぷち泡が立ち上る江戸ハイ

さて、男三人冗談を言い合いながら大盛り上がりしましたが、次の店に向かう時間になりました。霙降る表の通りから一歩店内に入ると、こんなに温かく楽しい空間が広がっていて、いろんな思いを抱えた人々を受け入れてくれていると思うと、嬉しくなってきます。

(つづきます。)

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